¶ 道路緑化技術基準
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道路緑化技術基準
第1章 総則
1-1 基準の目的
本基準は、道路緑化の一般的技術的基準を定め、その合理的な整備及び管理に
資することを目的とする。
1-2 適用の範囲
本基準は、道路において、緑化を図る場合に適用する。なお、法面緑化及び防
災林の造成については、本基準の対象外とする。
1-3 道路緑化の基本方針
道路緑化にあたっては、道路交通機能の確保を前提にしつつ、美しい景観形成、
沿道環境の保全、道路利用者の快適性の確保等、当該緑化に求められる機能を総
合的に発揮させ、もって、道路空間や地域の価値向上に資するよう努めるととも
に、交通の安全、適切な維持管理及び周辺環境との調和に留意しなければならな
い。
1-4 用語の定義
1 道路緑化
道路において、樹木、地被植物若しくは草花(以下、「樹木等」という。)を
保全又は植栽し、これらを管理することをいう。
2 道路植栽
道路において、保全又は植栽され、管理された樹木等をいう。
3 高木
道路植栽のうち、主に並木等の単木として使用する樹木をいう。
4 中・低木
道路植栽のうち、主に列植や群植として使用する樹木をいう。なお、一定の
樹高を有し遮蔽機能を有するものを中木、それより低いものを低木という。
5 地被植物
道路植栽のうち、芝、木本植物、草本植物、つる性植物、ササ類等の地表面
を被覆する樹高の低い植物をいう。
6 草花
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道路植栽のうち、花等の草本植物をいう。ただし、5の地被植物を除く。
7 植栽地
道路において、樹木等を保全又は植栽する場所をいう。
8 環境施設帯
植樹帯、路肩、歩道、副道等で構成される、幹線道路における沿道の生活環
境を保全するための道路の部分をいう。
9 植栽基盤
植物の根が支障なく伸長して、水分や養分を吸収できる土壌条件を備えてい
る土層をいう。
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第2章 整備
2-1 計画
1)道路計画においては、地域に求められる緑化の機能を考慮し、植栽地を適
切に配置することが望ましい。
2)植栽地の配置を計画する場合は、安全かつ円滑な交通の確保に留意しなけ
ればならない。
3)植栽地の意匠並びに樹木等の基本的な構成及び配置の決定にあたっては、
気象条件、緑化等に関係する地域の計画との整合、沿道状況、美しい景観
形成、想定される維持管理水準(剪定頻度等をいう。以下同じ。)等に留意
することが望ましい。
4)道路の整備が予定されている区域内に保存の必要性が高い植物がある場合
は、その存置や移植を検討しなければならない。
2-2 設計
1)植栽設計(植栽地の平面配置、樹種等、樹木等の具体の構成や配置の決定)
にあたっては、地域に求められる緑化の機能を考慮するとともに、安全か
つ円滑な交通の確保や他の構造物の保全、植栽基盤、想定される維持管理
水準、周辺の植生への影響等に留意しなければならない。
2)高木を植栽する場合は、植栽しようとする樹種の成長特性等を理解の上、
目標とする樹形、樹高を想定し、植栽する道路空間や維持管理水準に見合
った樹種、植栽間隔とすることが望ましい。
3)中・低木を植栽する場合は、供用後の枝葉の繁茂や剪定頻度等も考慮に入
れ、交差点内の視距や横断歩道を横断している又は横断しようとする歩行
者等の視認性、歩行者や車両の通行空間の確保に支障を生じないよう留意
しなければならない。
4)植栽地において雑草の発生等が見込まれる場合は、地被植物等を植栽する
ことが望ましい。
5)他の構造物の点検や維持修繕が困難となる場所は、植栽地としてはならな
い。また、樹木等の具体の構成や配置の決定にあたっては、樹木等の成長
により他の構造物に影響が生じないよう留意しなければならない。
6)環境施設帯は、沿道環境が適切に保全されるように樹木等の具体の構成や
配置を定めなければならない。また、幼木の植栽により樹林を造成する場
合は、成長に応じた間伐等を考慮し、樹木等の具体の構成や配置を設計す
ることが望ましい。
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2-3 施工
1)樹木等の植栽は、植物や地域の特性に応じた時期や手法を踏まえて行うこ
とが望ましい。また、植栽の活着状況に応じ適切な保護養生を行うことが
望ましい。
2)既存の樹木等の存置又は移植にあたっては、保全対策を講じることが望ま
しい。
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第3章 管理
3-1 道路巡回
1)樹木等の管理にあたっては、道路巡回や道路利用者等からの道路の異状等
に関する情報の活用により、道路交通への支障や道路利用者等の危険の未
然防止に努めなければならない。
2)通常巡回においては、落枝、枯損樹木、横断している、若しくは横断しよ
うとする歩行者等又は道路標識の視認性への影響の有無等を確認すること
に努めなければならない。
3)定期巡回においては、落枝、枯枝、枯損樹木の有無等の確認のほか、キノ
コ等の発生、他の構造物への干渉等の枯損や倒伏に繋がる事象を確認する
ことに努めなければならない。
4)台風や大雪、地震等の異常気象時や災害発生時においては、異常時巡回に
より、樹木の被災状況及び道路交通等への影響を確認しなければならない。
また、異常気象による被害が予想される場合は、通常巡回や定期巡回によ
り確認された異状又はその兆候を踏まえ、枯枝の除伐等の事前の保護対策
を講じることが望ましい。
5)異状又はその兆候が確認された場合は、必要に応じて専門家による調査を
行うなどの方法により、樹木の健全度について確認し、安全の確保の観点
から対策の必要性及び緊急性を判断したうえで、必要な対策を適切に行わ
なければならない。
3-2 道路植栽及び植栽地の管理
1)道路植栽の健全な生育及び緑化機能の維持向上、道路巡回で確認された事
象への対応、道路利用者等の安全への影響の未然防止を図るため、剪定、
除草、病虫害防除、灌水等を適切な時期に行うことが望ましい。
2)日本風景街道等の美しい景観形成が必要な地域や、景観法に基づく景観重
要公共施設においては、樹形や植栽地の美しさを維持できるよう、十分な
剪定や除草等の頻度を確保し、適切な方法で措置を講じることが望ましい。
3)草花は定期的な植替えが前提となることから、季節に応じた計画的な植替
えを行えるよう、沿道住民等との協働等、継続的な管理体制を構築するこ
とが望ましい。
3-3 樹木の更新
1)樹木については、道路利用者等の安全確保を考慮して、落枝、病虫害・空
洞等の活力低下が確認され、倒伏等に繋がるおそれがある場合、大径木化
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による道路交通や他の構造物への影響等が確認あるいは想定される場合に
は、危険回避のための除伐や未然防止のための更新その他の措置の必要性
や緊急性等を総合的に検討し、適切な措置を講じなければならない。
2)大径木化、高木化等により道路の区域内で健全な樹形や良好な景観が維持
できなくなると予想される場合には、計画的かつ段階的な更新を行うこと
が望ましい。
3)更新にあたっては、従前の道路植栽にこだわらず、道路利用状況、沿道状
況等の変化を考慮し、植栽計画や植栽設計を再検討することが望ましい。