¶ 道路橋示方書(4/16)
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軸まわりの曲げ圧縮応力度の制限値
(N/mm2)
𝛼௬,𝛼௭ : それぞれ強軸及び弱軸まわりの付加曲げモ
ーメントの影響を考慮するための係数。た
だし,有限変位理論によって断面力を算出
する場合には1.0 とする。
𝜎ௗ
𝛼௬= 1 − ······································· (5.4.34)
0.8𝜎௬
𝜎ௗ
𝛼௭= 1 − ······································· (5.4.35)
0.8𝜎௭
𝜎௬ : 強軸まわりのオイラー座屈強度で式
(5.4.36)により算出する。
𝜋ଶ𝐸∙𝐼௬ ·························· (5.4.36) 𝜎௬= = 𝜋ଶ𝐸൫𝑙𝑟௬⁄ ⁄ ൯ଶ 𝑙ଶ∙𝐴
𝜎௭ : 弱軸まわりのオイラー座屈強度で式
(5.4.37)により算出する。
𝜋ଶ𝐸∙𝐼௭
𝜎௭= = 𝜋ଶ𝐸ሺ𝑙𝑟௭⁄ ⁄ ሻଶ ·························· (5.4.37) 𝑙ଶ∙𝐴
𝑙 : 各章に規定する有効座屈長(mm)
𝑟௬,𝑟௭ : それぞれ強軸及び弱軸まわりの断面二次半
径(mm)
𝐸 : 鋼材のヤング係数(N/mm2)で,表-4.2.1 に
よる。
5.4.9 曲げモーメント及びせん断力並びにねじりモーメントを受ける部材
曲げモーメント及びせん断力並びにねじりモーメントを受ける部材が,
5.3.9 の規定を満足する場合には,限界状態3を超えないとみなしてよい。
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5.4.10 二方向の応力が生じる部分のある部材
二方向の応力が生じる部分のある部材が,5.3.10 の規定を満足する場合
には,限界状態3を超えないとみなしてよい。
5.4.11 支圧力を受ける部材
支圧力を受ける部材が,5.3.11 の規定を満足する場合には,限界状態3
を超えないとみなしてよい。
5.4.12 接合用部材
アンカーボルト,ピン及び仕上げボルトが,5.3.12 の規定を満足する場
合には,限界状態3を超えないとみなしてよい。
5.4.13 圧縮力を受ける山形及びT形断面を有する部材
(1) フランジがガセットに連結された山形又はT形断面の圧縮力を受ける
部材の設計にあたっては,部材図心軸とガセット位置との偏心による曲
げモーメントの影響を考慮しなければならない。
(2) (3)又は(4)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 図-5.4.8 のようにフランジがガセットに連結された山形又はT形断
面圧縮部材が式(5.4.38)を満足する。
𝑙𝑟௫⁄
𝜎ௗ≦𝜎௨ௗ∙ቆ0.5 + 1,000ቇ ····························· (5.4.38)
ここに,
𝜎ௗ : 照査断面に生じる軸方向圧縮応力度(N/mm2)
𝜎௨ௗ : 5.4.4 に規定する軸方向圧縮応力度の制限値(N/mm2)
𝑙 : 部材の有効座屈長(mm)
𝑟௫ : 部材の図心を通り,ガセット面に平行な軸(図-5.4.8 のx
軸)のまわりの断面二次半径(mm)
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図-5.4.8 山形及びT形断面を有する圧縮部材
(4) (3)によらない場合は,その部材断面の図心を通るガセット面に平行な
軸のまわりの偏心による曲げモーメント及び軸方向圧縮力を受ける部材
として5.4.8 を満足する。ただし,𝜌=1.0 とし,柱としての全体座屈
の影響は考慮しなくてよい。この場合,偏心圧縮力はガセット面内に作
用するものとし,断面二次半径としては曲げ変形が生じる軸に関するも
のを用いる。
5.5 鋼 桁
5.5.1 適用の範囲
鋼桁の限界状態は,5.5.2,5.5.3 及び5.5.7 の規定を満足したうえで,
5.5.4 から5.5.6 の規定による。鋼桁を主桁として用いる場合は,本節によ
るほか,11 章の規定による。
5.5.2 一 般
5.5.2.1 設計の基本
鋼桁は,断面内の曲げモーメント,せん断力,ねじりモーメントにより生
じる各断面力又は応力度及びその組合せに対して安全でなければならない。
断面力は3.9 の規定により,各断面力から求まる応力度は5.5.2.2 から
5.5.2.4 の規定により求めてよい。
5.5.2.2 曲げモーメントによる垂直応力度
曲げモーメントによる垂直応力度は,式(5.5.1)で算出する。ただし,引
張フランジにボルトの孔がある場合には,式(5.5.1)による引張フランジ応
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力度に(引張フランジ総断面積/引張フランジ純断面積)を乗じる。
𝑀
𝜎= 𝐼∙𝑦 ·············································· (5.5.1)
ここに, 𝜎 :曲げモーメントによる垂直応力度(N/mm2)
𝑀 :曲げモーメント(N・mm)
𝐼 :総断面の中立軸まわりの断面二次モーメント(mm4)
𝑦 :中立軸から着目点までの距離(mm)
5.5.2.3 曲げモーメントに伴うせん断応力度
曲げモーメントに伴うせん断応力度は,式(5.5.2)で算出してもよい。
𝑆
𝜏= ·············································· (5.5.2)
𝐴௪
ここに, 𝜏 :せん断力及び曲げモーメントに伴うせん断応力度(N/mm2)
𝑆 :せん断力及び曲げモーメントに伴うせん断力(N)
𝐴௪ :せん断力及び曲げモーメントに伴うせん断力を受ける腹
板の断面積(mm2)
5.5.2.4 ねじりモーメントによる応力度
ねじりモーメントを考慮する場合には,純ねじりによるせん断応力度とそ
りねじりによるせん断応力度との合計及びそりねじりによる垂直応力度を
考慮する。
ただし,I形断面の鋼桁を用いた格子構造では,一般に桁の純ねじり及び
そりねじりによる応力度を無視することができる。
また,箱形断面の鋼桁を用いる場合には,格子構造,単一主桁構造いずれ
の場合でも,一般にそりねじりによる応力度を無視することができる。
5.5.3 腹 板
5.5.3.1 一 般
(1) 腹板の設計においては,溶接ひずみの影響並びに製作,輸送及び架設
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時の応力についても考慮して,座屈に対する安全性を確保しなければな
らない。
(2) 5.5.3.2 から5.5.3.7 までの規定による場合には,(1)を満足するとみ
なしてよい。
5.5.3.2 腹板の板厚
鋼桁の腹板厚は表-5.5.1 に示す値以上とする。
鋼桁に生じる計算応力度が曲げ圧縮応力度の制限値に比べて小さい場合
は,曲げ圧縮応力度の制限値の上限値を曲げ圧縮応力度で除した値の平方根
を,表-5.5.1 の値の分母に乗じることができる。ただし,直線桁で水平補
剛材を用いるときは1.05,それ以外の場合は1.2 を超える値を乗じてはな
らない。
表-5.5.1 鋼桁の最小腹板厚(mm)
鋼種 SS400 SM490Y
SBHS400 SM570 SBHS500
SM400 SM490 SM520
SBHS400W SMA570W SBHS500W
SMA400W SMA490W
水平補剛材の 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏
ないとき 152 131 124 117 110 107
直線桁
水平補剛材を 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏
用いるとき 256 243 229 216 204 198
水平補剛材の 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏
ないとき 152 131 124 117 110 107
それ以外
水平補剛材を 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏 𝑏
用いるとき 256 221 208 196 185 180
ここに,𝑏:上下両フランジの純間隔(mm)
図-5.5.1 上下両フランジの純間隔
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5.5.3.3 垂直補剛材の配置及びその間隔
(1) 上下両フランジの純間隔が表-5.5.2 の値を超える場合は,腹板には垂
直補剛材を設けなければならない。
計算せん断応力度がせん断応力度の制限値に比べて小さい場合は,表
-5.5.2 の値にせん断応力度の制限値を計算せん断応力度で除した値の
平方根を乗じることができる。ただし,1.2 を超える値を乗じてはなら
ない。
表-5.5.2 垂直補剛材を省略しうるフランジ純間隔の最大値(mm)
鋼種 SS400 SM490Y
SBHS400 SM570 SBHS500
SM400 SM490 SM520
SBHS400W SMA570W SBHS500W
SMA400W SMA490W
上下両フランジ
70𝑡 60𝑡 57𝑡 54𝑡 51𝑡 49𝑡
純間隔
ここに,𝑡:腹板の板厚(mm)
(2) 垂直補剛材の間隔は,式(5.5.3)から式(5.5.6)を満足しなければなら
ない。ただし,𝑎 / 𝑏≦1.5 とする。
1) 水平補剛材を用いない場合
൬𝑏 ସ ቈቀ𝜎 ଶ + ൜ 𝜏 ଶ ≦1: ቀ𝑎 1ቁ ······ (5.5.3) 100𝑡൰ 431ቁ 97 + 72ሺ𝑏𝑎⁄ ሻଶൠ 𝑏>
൬𝑏 ସ ቈቀ𝜎 ଶ + ൜ 𝜏 ଶ ≦1: ቀ𝑎 ······ (5.5.4) 100𝑡൰ 431ቁ 72 + 97ሺ𝑏𝑎⁄ ሻଶൠ 𝑏≦1ቁ
2) 水平補剛材を用いる場合
൬𝑏 ସ ቈቀ 𝜎 ଶ + ൜ 𝜏 ଶ ≦1: ቀ𝑎 0.80ቁ ··· (5.5.5) 100𝑡൰ 1121ቁ 151 + 72ሺ𝑏𝑎⁄ ሻଶൠ 𝑏>
൬𝑏 ସ ቈቀ 𝜎 ଶ + ൜ 𝜏 ଶ ≦1: ቀ𝑎 ··· (5.5.6) 100𝑡൰ 1121ቁ 113 + 97ሺ𝑏𝑎⁄ ሻଶൠ 𝑏≦0.80ቁ
ここに, 𝑎 :垂直補剛材間隔(mm)
𝑏 :腹板の板幅(mm)
𝑡 :腹板の板厚(mm)
𝜎 :腹板に生じる縁圧縮応力度(N/mm2)
𝜏 :腹板に生じるせん断応力度(N/mm2)
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5.5.3.4 垂直補剛材の剛度,鋼種及び板厚
(1) 5.4.3(5)より算出した垂直補剛材1 個の断面二次モーメント 𝐼௩は,式
(5.5.7)を満足しなければならない。
········································· (5.5.7) 𝐼௩≧𝑏𝑡ଷ 𝛾௩⋅ 11
ここに,
𝐼௩ : 垂直補剛材1 個の断面二次モーメント(mm4)
𝑡 : 腹板の板厚(mm)
𝑏 : 腹板の板幅(mm)
𝛾௩⋅ : 垂直補剛材の必要剛比
ଶ
𝛾௩⋅= 8.0 ൬𝑏 𝑎൰
𝑎 : 垂直補剛材の間隔(mm)
(2) 垂直補剛材の幅は,腹板高の1/30 に50mm を加えた値以上とする。
(3) 垂直補剛材は,腹板の鋼種に関わらずSM400 級の鋼種を用いてよい。
(4) 垂直補剛材の板厚は,その幅の1/13 以上とする。
5.5.3.5 垂直補剛材の取付け方
(1) 支点部の垂直補剛材とフランジは溶接する。
(2) 支点部以外の垂直補剛材の取付け方は,以下のとおりとする。
1) 垂直補剛材と圧縮フランジは溶接する。
2) 鋼桁の主桁の支点並びに床桁,縦桁及び対傾構等の取付部等のよう
な荷重集中点の垂直補剛材と引張フランジは原則として溶接せず密着
させる。
3) 荷重集中点以外の垂直補剛材と引張フランジは適当な間隔をあけて
取り付ける。
4) 床版に接する引張フランジと垂直補剛材とは2)及び3)に関わらず
溶接する。
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5.5.3.6 水平補剛材の位置
水平補剛材の取付位置は,図-5.5.2 に示すとおり,0.20𝑏 付近とするの
を原則とする。
図-5.5.2 鋼桁の水平補剛材の位置
5.5.3.7 水平補剛材の剛度,鋼種及び板厚
(1) 5.4.3(5)により算出した水平補剛材1個の断面二次モーメント 𝐼は
式(5.5.8)を満足しなければならない。
········································· (5.5.8) 𝐼≧𝑏𝑡ଷ 𝛾⋅ 11
ここに,
𝐼 : 水平補剛材1 個の断面二次モーメント(mm4)
𝑡 : 腹板の板厚(mm)
𝑏 : 腹板の板幅(mm)
𝛾⋅ : 水平補剛材の必要剛比
𝛾⋅= 30 ቀ𝑎 𝑏ቁ
𝑎 : 垂直補剛材の間隔(mm)
(2) 水平補剛材にはその取付位置に生じる腹板の最大応力が生じるものと
して,その鋼種及び板厚を決定する。
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5.5.4 鋼桁の限界状態1
5.5.4.1 一般
(1) 鋼桁が,以下の(2)及び(3)の規定を満足する場合には,限界状態1を
超えないとみなしてよい。
(2) 鋼桁に生じる曲げモーメントが制限値を超えないことを5.5.4.2 によ
り照査する。
(3) 鋼桁に生じるせん断力が制限値を超えないことを5.5.4.3 により照査
する。
5.5.4.2 曲げモーメントを受ける鋼桁の限界状態1
(1) 鋼桁に生じる曲げモーメントが,(2)に規定する曲げモーメントの制
限値 𝑀௦ଵௗを超えない。
(2) 曲げモーメントの制限値 𝑀௦ଵௗは,以下の1)から3)を全て満足する状
態の最大の曲げモーメントとする。
1) 鋼桁の引張フランジの最外縁に生じる引張応力度が,5.4.6 に規定
する曲げ引張応力度の制限値を超えない。
2) 鋼桁の圧縮フランジの最外縁に生じる圧縮応力度が,5.4.1 から
5.4.3 に規定する局部座屈に対する圧縮応力度の制限値を超えない。
3) 鋼桁の圧縮フランジの最外縁に生じる圧縮応力度が,5.4.6 に規定
する曲げ圧縮応力度の制限値を超えない。
ここに,1)から3)の評価にあたっては,断面に生じる維ひずみは中立
軸からの距離に比例すると仮定してよい。
5.5.4.3 せん断力を受ける鋼桁の限界状態1
(1) 鋼桁に生じるせん断力が,(2)及び(3)に定めるせん断力の制限値 𝑉௦ଵௗ
を超えない。
(2) 垂直補剛材を有する直線の鋼桁では,せん断力の制限値 𝑉௦ଵௗは,式
(5.5.9)により算出する。
(3) (2)以外の鋼桁では,せん断力の制限値 𝑉௦ଵௗは,5.3.7 の規定を満足す
る最大のせん断力とする。
𝑉௦ଵௗ= ξଵ∙Φ௦∙𝑉௦ଵ௨ ·································· (5.5.9)
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ここに,
𝑉௦ଵௗ : せん断力の制限値(N)
𝑉௦ଵ௨ : せん断力の特性値(N)で,5.5.3.3,5.5.3.4 に規定する
垂直補剛材により補剛される場合に,式(5.5.10)により
算出する。
Φ௦ : 抵抗係数で,表-5.5.3 に示す値とする。
ξଵ : 調査・解析係数で,表-5.5.3 に示す値とする。
表-5.5.3 調査・解析係数,抵抗係数
ξଵ Φ௦
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを
0.90
考慮する場合 0.90
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
1.00
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00
2
𝑉௦ଵ௨= 2.2𝑡௪ଶට𝐸𝜎௬ 𝜃 ሺ𝛼≦1.0ሻ 1 + 𝛼sin
············· (5.5.10)
𝑉௦ଵ௨= 2.2𝑡௪ଶට𝐸𝜎௬sin 𝜃 ሺ𝛼> 1.0ሻ
ここに,
𝑡௪ : 腹板の板厚(mm)
𝐸 : ヤング係数(N/mm2)
𝜎௬ : 腹板の降伏強度の特性値で,4 章に示す鋼材の降伏強度の
特性値(N/mm2)による
𝜃 : 対象パネルの水平面からの対角線方向の角度
𝛼 : 腹板パネルのアスペクト比
𝛼= 𝑎𝑏௪⁄
ここに,
𝑎 :垂直補剛材間隔(mm)
𝑏௪ :腹板の高さ(mm)
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5.5.5 鋼桁の限界状態2
5.5.5.1 一 般
(1) 鋼桁が,以下の(2)及び(3)の規定を満足する場合には,限界状態2を
超えないとみなしてよい。
(2) 鋼桁に生じる曲げモーメントが制限値を超えないことを5.5.5.2 によ
り照査する。
(3) 鋼桁に生じるせん断力が制限値を超えないことを5.5.5.3 により照査
する。
5.5.5.2 曲げモーメントを受ける鋼桁の限界状態2
(1) 鋼桁に生じる曲げモーメントが,(2)及び(3)に規定する曲げモーメン
トの制限値 𝑀௦ଶௗを超えない。
(2) I形断面又はU形断面の直線の鋼桁で,5.5.3.6,5.5.3.7 に規定され
る水平補剛材を有する場合には,曲げモーメントの制限値 𝑀௦ଶௗは,以下
の1)から3)を全て満足する状態の最大の曲げモーメントとする。
1) 鋼桁の引張フランジが降伏するものの,引張フランジと腹板の縁に
て5.4.6 に規定する曲げ引張応力度の制限値を超えない。
2) 鋼桁の圧縮フランジの最外縁に生じる圧縮応力度が,5.4.1 から
5.4.3 に規定する局部座屈に対する圧縮応力度の制限値を超えない。
3) 鋼桁の圧縮フランジの最外縁に生じる圧縮応力度が,5.4.6 に規定す
る曲げ圧縮応力度の制限値を超えない。
ここに,1)から3)の評価にあたっては,断面に生じる維ひずみは中立軸
からの距離に比例すると仮定してよい。また,鋼材の応力度-ひずみ曲
線は1)から3)を超えない範囲で,図-5.5.3 に示したものを用いる。
(3) (2)以外の鋼桁では,曲げモーメントの制限値 𝑀௦ଶௗは,5.5.4.2 の規
定により算出する。
ここに,
𝜎௦௬ :鋼材の降伏強度の特性値
(N/mm2)
𝜎௦ :鋼材の応力度(N/mm2)
𝐸௦ :鋼材のヤング係数(N/mm2)
𝜀௦ :鋼材のひずみ
図-5.5.3 鋼材の応力度-ひずみ曲線
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5.5.5.3 せん断力を受ける鋼桁の限界状態2
(1) 鋼桁に生じるせん断力が,(2)に規定するせん断力の制限値 𝑉௦ଶௗを超
えない。
(2) 垂直補剛材を有する直線の鋼桁における,せん断力の制限値 𝑉௦ଶௗは,
式(5.5.11)により算出したせん断力の制限値と,5.4.7 の規定を満足す
る最大のせん断力の小さい方とする。
𝑉௦ଶௗ= ξଵ∙Φ௦∙𝑉௦ଶ௨ ································· (5.5.11)
ここに,
𝑉௦ଶௗ : せん断力の制限値(N)
𝑉௦ଶ௨ : せん断力の特性値(N)で,式(5.5.12)又は式(5.5.13)に
より算出する。
Φ௦ : 抵抗係数で,表-5.5.4 に示す値とする。
ξଵ : 調査・解析係数で,表-5.5.4 に示す値とする。
表-5.5.4 調査・解析係数,抵抗係数
ξଵ Φ௦
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを
0.90
考慮する場合 0.90
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
1.00
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00
1) 5.5.3.3,5.5.3.4 に規定する垂直補剛材により補剛される場合
𝑉௦ଶ௨= 2.2𝑡௪ଶඥ𝐸𝜎௬ቀ ଶ θ + ଵ ሺ𝛼≦1.0ሻ ଵାఈsin √ቁ
······ (5.5.12)
1
𝑉௦ଶ௨= 2.2𝑡௪ଶට𝐸𝜎௬൬ sin θ + ൰ ൫𝛼>1.0൯
√6
ここに,
𝑡௪ : 腹板の板厚(mm)
𝐸 : ヤング係数(N/mm2)
𝜎௬ : 腹板の降伏強度の特性値で,4 章に示す鋼材の降伏強度の
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特性値(N/mm2)による
𝜃 : 対象パネルの水平面からの対角線方向の角度
𝛼 : 腹板パネルのアスペクト比
𝛼= 𝑎𝑏௪⁄
ここに,
𝑎 :垂直補剛材間隔(mm)
𝑏௪ :腹板の高さ(mm)
2) 5.5.3.3,5.5.3.4 に規定する垂直補剛材により補剛され,かつ
5.5.3.6,5.5.3.7 に規定される水平補剛材により補剛される場合
2 1
𝑉௦ଶ௨= 𝑡௪ሺ𝑏௪−𝑏௪ሻ𝜏௬+ 2.2𝑡௪ଶට𝐸𝜎௬൬ sin 𝜃+ ൰ (𝛼≦1.0) 1 + 𝛼 √6
1
𝑉௦ଶ௨= 𝑡௪(𝑏௪−𝑏௪)𝜏௬+ 2.2𝑡௪ଶට𝐸𝜎௬൬ sin 𝜃+ ൰ (𝛼>1.0) √6
················ (5.5.13)
ここに,
𝜏௬ : 腹板のせん断降伏強度の特性値で,4 章に示す鋼材のせん
断降伏強度の特性値(N/mm2)
𝑏௪ : 腹板の高さ(mm)
𝑏௪ : 最下段の腹板パネルの高さ(mm)
𝜃 : 最下段の腹板パネルの水平面からの対角線方向の角度
𝛼 : 最下段の腹板パネルのアスペクト比
𝛼= 𝑎𝑏௪⁄
5.5.6 鋼桁の限界状態3
5.5.6.1 一 般
(1) 鋼桁が,以下の(2)及び(3)の規定を満足する場合には,限界状態3を
超えないとみなしてよい。
(2) 鋼桁に生じる曲げモーメントが制限値を超えないことを5.5.6.2 によ
り照査する。
(3) 鋼桁に生じるせん断力が制限値を超えないことを5.5.6.3 により照査
する。
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5.5.6.2 曲げモーメントを受ける鋼桁の限界状態3
(1) 鋼桁に生じる曲げモーメントが,(2)及び(4)に規定する曲げモーメン
トの制限値 𝑀௦ଷௗを超えない。
(2) I形断面又はU形断面の直線の鋼桁で,5.5.3.6,5.5.3.7 に規定され
る水平補剛材を有し,かつ,表-5.5.6 を満足する断面形状を有する場合
に,軸圧縮応力度が材料の降伏応力度の5%以下であるとき,曲げモー
メントの制限値 𝑀௦ଷௗは,式(5.5.15)により算出する座屈パラメータ 𝛼に
応じて,表-5.5.5 により算出する。このとき,設計断面を含む圧縮フラ
ンジの固定点間の部材において,部材両端の設計曲げモーメントが異な
り,その間で曲げモーメントがほぼ直線的に変化する場合には,(3)によ
り制限値を補正してもよい。
ただし,ℎଶ<0.1ℎ又は,ℎଶ>0.8ℎの場合においては,腹板の最小板厚
は表-5.5.7 とし,曲げモーメントの制限値 𝑀௦ଷௗは,(4)により算出する。
表-5.5.5 曲げモーメントの制限値 𝑀௦ଷௗ
水平補剛材有り
𝛼>0.2
𝛼≦0.2 𝑀௨>𝐼 𝜎௬ 𝑀௨ ≦𝐼 𝜎௬
𝑦 𝑦
𝑀௨ௗ 𝜌∙𝑀௨ௗ min(𝑀௨ௗ, 𝑀௨ௗ)
注) I形断面又はU形断面の鋼桁で,5.5.3.6,5.5.3.7 に規定され
る水平補剛材を有し,かつ,表-5.5.6 を満足する断面形状を
有する場合に,軸圧縮応力度が材料の降伏応力度の5%以下で
あるとき
ここに,
𝜌 : 曲げ圧縮による横倒れ座屈に対する圧縮応力度の特性値に関
する補正係数で式(5.5.14)により算出する。ただし,圧縮フ
ランジがコンクリート系床版で直接固定されている場合は基
本的に1.0 としてよい。式(5.5.14)に用いる座屈パラメータ
𝛼は式(5.5.15)による。
(𝛼≦0.2) 𝜌= ቊ1.0 ····· (5.5.14)
1.0 −0.412(𝛼−0.2) (0.2 < 𝛼)
𝛼 : 座屈パラメータ
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2
𝛼= 𝜋𝐾ට𝜎௬𝐸 ∙𝑙𝑏 ······························ (5.5.15)
⎪⎧ 2 (𝐴௪𝐴⁄ ≦2)
𝐾= 𝐴௪ ඨ3 + (𝐴௪𝐴⁄ > 2)
2𝐴 ⎩⎪⎨
𝐼 : 総断面の中立軸まわりの断面二次モーメント
𝑙 : 圧縮フランジ固定点間距離(mm)
𝑏 : 圧縮フランジ幅(mm)
𝐸 : ヤング係数(N/mm2)
𝑦 : 桁の総断面の中立軸から圧縮縁までの距離(mm)
𝑀௨ௗ : 圧縮フランジの局部座屈に対する曲げモーメントの制限値
(N・mm)で式(5.5.16)により算出する。
𝑀௨ௗ : 横倒れ座屈に対する曲げモーメントの制限値(N・mm)で式
(5.5.17)により算出する。
𝑀௨ௗ= ξଵ∙ξଶ∙Φ∙𝑀௨ ································ (5.5.16)
𝑀௨ௗ= ξଵ∙ξଶ∙Φ∙𝑀௨ ································ (5.5.17)
ここに,
𝑀௨ : 圧縮フランジの局部座屈に対する曲げモーメントの特性値
(N・mm)で,式(5.5.18)により算出する。
𝑀௨ : 横倒れ座屈に対する曲げモーメントの特性値(N・mm)で,式
(5.5.19)により算出する。
ξଵ : 調査・解析係数で,表-5.5.8 に示す値とする。
ξଶ : 部材・構造係数で,表-5.5.8 に示す値とする。
Φ : 抵抗係数で,表-5.5.8 に示す値とする。
ଶ
𝑀௨=𝜎𝐴ቀℎଵ+ ଵଶ𝑡ቁ+ ଵହ𝜎௬௪𝐴௪ቀℎଵ− ଵℎቁ+ଵ ଵଷ𝜎௬௪𝑡௪ቀℎଵ− ଵହℎቁ
·· (5.5.18)
ଵ ଵ
+ ଷ𝜎௧𝑡௪ℎଶଶ+𝜎௧𝐴௧ቀℎଶ+ ଶ𝑡௧ቁ
190
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ここに,
𝜎 : 圧縮フランジの応力度の特性値で,
𝜎= 𝜌∙𝜎௬
𝜎௧ : 引張フランジの応力度の特性値で,
2𝜎𝐴+ 𝜎௬௪𝑡௪(ℎଵ+ ℎ5⁄ )
𝜎௧=
2𝐴௧+ ℎଶ𝑡௪
𝜌 : 5.4.1 から5.4.3 に示す局部座屈に対する圧縮応力度の特性
値に関する補正係数
𝜎௬ : フランジの降伏強度の特性値で,4 章に示す鋼材の降伏強度
の特性値(N/mm2)による
𝜎௬௪ : 腹板の降伏強度の特性値で,4 章に示す鋼材の降伏強度の特
性値(N/mm2)による
𝐴 : 圧縮フランジの総断面積(mm2)
𝐴௧ : 引張フランジの総断面積(mm2)
𝐴௪ : 腹板の総断面積(mm2)
𝑡 : 圧縮フランジの板厚(mm)
𝑡௪ : 腹板の板厚(mm)
𝑡௧ : 引張フランジの板厚(mm)
ℎ : 上下フランジ純間隔(mm)
ℎଵ : 中立軸から圧縮側の腹板縁までの距離(mm)
ℎଶ : 中立軸から引張側の腹板縁までの距離(mm)で,
ℎଵ+ ℎ2 = ℎ
𝐴(ℎ+ 𝑡2⁄ ) + 𝐴௪ℎ2⁄ −𝐴௧𝑡௧2⁄
ℎଶ=
𝐴+𝐴௪+𝐴௧
ただし𝜎௧> 𝜎௬の場合には,𝜎௧= 𝜎௬として,ℎଶを以下によ
り求め,式(5.5.18)を算出する。
2𝜎𝐴+ 6𝜎௬௪𝐴௪5⁄ −2𝜎௬𝐴௧
ℎଶ=
൫𝜎௬+ 𝜎௬௪൯𝑡௪
𝑀௨= 𝜌∙𝐼 𝜎𝑦𝑘𝑓 ···································· (5.5.19)
𝑦
ただし,𝑙/𝑏は鋼種に応じて表-5.5.6 に示す値以下としなければならな
い。
191
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表-5.5.6 𝑙/𝑏の最大値
SS400 SM490Y
SBHS400 SM570 SBHS500
鋼種 SM400 SM490 SM520
SBHS400W SMA570W SBHS500W
SMA400W SMA490W
𝑙/𝑏の最大値 30 30 27 25 25 23
表-5.5.7 鋼桁の最小腹板厚(mm)
鋼種 SS400 SM490Y
SBHS400 SM570 SBHS500
SM400 SM490 SM520
SBHS400W SMA570W SBHS500W
SMA400W SMA490W
水平補剛材を ℎ ℎ ℎ ℎ ℎ ℎ
用いるとき 256 221 208 196 185 180
ここに,h:上下両フランジの純間隔(mm)
表-5.5.8 調査・解析係数,部材・構造係数,抵抗係数
(a) 式(5.5.16)の場合
ξଵ ξଶ Φ
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを
局部座屈の部 0.85
考慮する場合 0.90
材・構造係数1)
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
1.00
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00 1.00
注:1) 5.4.2 に規定する ξଶ
(b) 式(5.5.17),かつ,SBHS500 及びSBHS500W の場合
ξଵ ξଶ Φ
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを 0.95
考慮する場合 (𝛼≦0.2) 0.85
0.41𝛼+0.87
0.90
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合 (0.2<𝛼≦0.32)
1.00 1.00
(0.32<𝛼)
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00 1.00
(c) 式(5.5.17),かつ,SBHS500 及びSBHS500W 以外の場合
ξଵ ξଶ Φ
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを
0.85
考慮する場合 0.90
1.00
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
1.00
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00
192
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(3) (2)で算出される曲げモーメントの制限値に(𝑀ௗ/𝑀)を乗じてもよ
い。ただし,その値は,𝛼≦0.2 となる場合の𝑀௨ௗ,又は𝑅≦0.7 となる
場合の 𝑀௨ௗの値を超えてはならない。
ここに,
𝑀ௗ : 照査断面に作用する曲げモーメント(N・mm)
𝑀 : 等価換算曲げモーメント(N・mm)。式(5.5.20)及び式(5.5.21)
のうち大きい方とする。
𝑀= 0.6𝑀ଵ+ 0.4𝑀ଶ ·································· (5.5.20)
𝑀= 0.4𝑀ଵ ········································· (5.5.21)
𝑀ଵ,𝑀ଶ : それぞれ部材両端の曲げモーメント(N・mm)。𝑀ଵ≧𝑀ଶとし,
符号は着目しているフランジに圧縮応力が生じる曲げモ
ーメントを正とする。
(4) (2)以外の鋼桁では,曲げモーメントの制限値 𝑀௦ଷௗは,5.5.4.2 の規
定により算出する。
5.5.6.3 せん断力を受ける鋼桁の限界状態3
(1) 鋼桁に生じるせん断力が,(2)及び(3)に規定するせん断力の制限値
𝑉௦ଷௗを超えない。
(2) 垂直補剛材を有する直線の鋼桁における,せん断力の制限値Vls3dは,
式(5.5.22)により算出したせん断力の制限値と,5.4.7 の規定を満足す
る最大のせん断力の小さい方とする。
(3) (2)以外の鋼桁では,せん断力の制限値 𝑉௦ଷௗは,5.4.7 の規定を満足す
る最大のせん断力とする。
𝑉௦ଷௗ= ξଵ・ξଶ・Φ௦・𝑉௦ଷ௨ ···························· (5.5.22)
ここに,
𝑉௦ଷௗ : せん断力の制限値(N)
193
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𝑉௦ଷ௨ : せん断力の特性値(N)で,式(5.5.23)又は式(5.5.24)に
より算出する。
Φ௦ : 抵抗係数で,表-5.5.9 に示す値とする。
ξଵ : 調査・解析係数で,表-5.5.9 に示す値とする。
ξଶ : 部材・構造係数で,表-5.5.9 に示す値とする。
表-5.5.9 調査・解析係数,部材・構造係数,抵抗係数
ξ1 ξ2 ΦUs
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを
0.85
考慮する場合 0.90 1.00
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合 0.951)
1.00
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00
注:1) SBHS500 及びSBHS500W
1) 5.5.3.3,5.5.3.4 に規定する垂直補剛材により補剛される場合
ⅰ) 5.5.3.6,5.5.3.7 に規定する水平補剛材を有さない場合
√3 1 −𝜏/𝜏௬ ···················· (5.5.23) 𝑉௦ଷ௨= ቆ𝜏 + 𝜏௬ 2 √1 + 𝛼ଶቇ𝑉௬
ここに,
𝑉௬ : 腹板の降伏せん断強度(N)
𝑉௬=𝜏௬𝑏௪𝑡௪
𝜏௬ : 4 章に示す鋼材のせん断降伏強度の特性値(N/mm2)
𝜏 : 腹板のせん断座屈応力度(N/mm2)
𝜏 ൫𝜏≦0.8𝜏௬൯
𝜏= ቐ
ට0.8𝜏𝜏௬ ൫𝜏> 0.8𝜏௬൯
𝜏 : 腹板の弾性せん断座屈応力度(N/mm2)
𝜋ଶ𝐸 ଶ 𝜏= 𝑘௦ ൬𝑡௪ ൰ 12(1 −𝜇ଶ) 𝑏௪
𝑏௪ : 腹板の高さ(mm)
𝑡௪ : 腹板の板厚(mm)
𝑘௦ : せん断座屈係数
194
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𝑘௦= ቊ5.34 + 4.00/𝛼ଶ (𝛼> 1) 4.00 + 5.34/𝛼ଶ (𝛼≦1)
𝐸 : ヤング係数(N/mm2)
𝜇 : ポアソン比
𝛼 : 腹板のアスペクト比
𝛼= 𝑎𝑏௪⁄
ここに,
𝑎:垂直補剛材間隔(mm)
ⅱ) 5.5.3.6,5.5.3.7 に規定される水平補剛材を有する場合
⎛𝜏 √3 1 −𝜏/𝜏௬ 𝑉௦ଷ௨= 𝑡௪(𝑏௪−𝑏௪)𝜏௬+ + ⎞𝑉௬
𝜏௬ 2 ଶ ⎝ ට1 + 𝛼 ⎠
············· (5.5.24)
ここに,
𝑉௬ : 最下段腹板の降伏せん断強度(N)
𝑉௬=𝜏௬𝑏௪𝑡௪
𝜏: 最下段腹板のせん断座屈応力度(N/mm2)
𝜏 ൫𝜏≦0.8𝜏௬൯
𝜏= ቐ
ට0.8𝜏𝜏௬ ൫𝜏> 0.8𝜏௬൯
𝜏 : 最下段腹板の弾性せん断座屈応力度(N/mm2)
𝜋ଶ𝐸 ଶ 𝜏= 𝑘௦ ൬𝑡௪ ൰ 12(1 −𝜇ଶ) 𝑏௪
𝑏௪: 最下段の腹板パネルの高さ(mm)
𝑘௦ : せん断座屈係数
𝑘௦= ቊ5.34 + 4.00/𝛼ଶ ଶ (𝛼> 1) 4.00 + 5.34/𝛼 (𝛼≦1)
𝛼 : 腹板下部パネルのアスペクト比
𝛼= 𝑎𝑏௪⁄
195
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5.5.7 合成応力度及び二軸応力状態に対する評価
5.5.4 から5.5.6 に規定する鋼桁の限界状態に関する照査に加えて,以下
の1)及び2)を満足しなければならない。
1) 曲げモーメント及びせん断力並びにねじりモーメントを受ける部分
の合成応力度の照査は,5.3.9 の規定による。
2) 主桁と横桁との取付部等のように,鋼桁に二方向の応力が加わる部
分の合成応力度の照査は,5.3.10 の規定による。
5.6 ケーブル部材
5.6.1 一 般
(1) ケーブル部材の設計にあたっては,作用力に対して安全となるように
行わなければならない。
(2) ケーブル用ロープ及びストランドは,橋の部材として用いるために要
求される品質及び機械的性質等の特性を有するものとしなければならな
い。
(3) Ⅰ編9.1 に規定するケーブルを用いる場合には,(2)を満足するとみ
なしてよい。
(4) 設計計算に用いるケーブルのヤング係数は,使用するケーブルの特性
及び品質を考慮して適切に設定しなければならない。
(5) 表-4.2.3 に示すケーブルのヤング係数を用いる場合には,(4)を満足
するとみなしてよい。ただし,ストランドロープ,スパイラルロープ及
びロックドコイルロープはプレテンショニングを行ってロープの構造伸
びを除去して使用する。
(6) ストランドロープは原則として吊橋のハンガーにのみ使用する。
5.6.2 曲線部
(1) ケーブルを曲げて用いる場合には,曲げの影響を適切に考慮しなけれ
ばならない。
(2) (1)を満足するために,少なくとも(3)から(6)を満足しなければならな
い。
(3) PC 鋼材を除くケーブルの折曲点にはサドルを設置するとともに,サド
ルの曲率半径はケーブル直径の8倍以上とする。
(4) ハンガーには原則として曲線部を設けてはならない。
196
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(5) ハンガーにやむを得ず曲線部を設ける場合は,その曲率半径をハンガ
ー直径の5.5 倍以上とするとともに,曲げによるケーブル部材の強度低
下として,設計強度を0.87 倍する。
(6) ストランドシューの半径はワイヤ直径の50 倍以上を標準とする。
5.6.3 定着具
(1) ケーブル部材の定着は定着具によることを原則とする。ただし,エア
スピニング工法による吊橋の主ケーブルはストランドシューによって定
着する。
(2) ケーブル部材の定着具は,静的な強度,疲労耐久性及びクリープ等の
特性が明らかなものでなければならない。
(3) 定着具の強度は,ケーブルの強度以上とすることを原則とする。ただ
し,定着具への作用力が小さい場合には,定着具に生じる応力度が制限
値以下であることを確認したうえで,定着具に生じる応力度をケーブル
の強度の75%まで低減してもよい。
5.6.4 ケーブル部材の区分
(1) ケーブル部材は,疲労に対する耐久性能が明らかであるとともに,疲
労による機能の低下が生じないことが確認されたものでなければならな
い。
(2) (3)の規定を満足するケーブル部材を用いる場合には,(1)を満足する
とみなしてよい。
(3) ケーブル部材は,表-5.6.1に示す区分のいずれかの条件下における200
万回の繰返し載荷試験により,1)及び2)を満足するものであることを確
認する。
1) 素線の破断数が2%以下とする。ただし,素線数が125本未満の場合
は,素線の破断数が3本以下とする。
2) ケーブル部材の引張強度の95%以上を有する,又はケーブル部材が
実引張荷重の92%以上の引張強度を有する。
197
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表-5.6.1 200 万回繰返し載荷の条件とケーブル部材の区分
200 万回繰返し載荷における応力範囲(N/mm2)
ケーブル部材
初期張力0.4Pu1)又は 初期張力0.55Pu1)又は
の区分
0.45Pu1)の場合 0.6Pu1)の場合
C1 194 160
C2 160 100
C3 130 80
C4 80 40
注:1) Puはケーブルの引張強度とする。
5.6.5 ケーブル部材の限界状態1
軸方向引張力を受けるケーブル部材に生じる軸方向引張応力度が,式
(5.6.1)による軸方向引張応力度の制限値を超えない場合には,限界状態
1を超えないとみなしてよい。
𝜎௧௬ௗ= ξଵ∙Φ௧∙𝜎௬ ······································ (5.6.1)
ここに, 𝜎௧௬ௗ :軸方向引張降伏応力度の制限値(N/mm2)
𝜎௬ :4 章に示すケーブルの降伏強度の特性値(N/mm2)
Φ௧ :抵抗係数で表-5.6.2 に示す値とする。
ξଵ :調査・解析係数で表-5.6.2 に示す値とする。
表-5.6.2 調査・解析係数,抵抗係数
ξଵ Φ௧
ⅰ)ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せ 0.90
を考慮する場合 0.95
ⅱ)Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
1.00
ⅲ)Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00
5.6.6 ケーブル部材の限界状態3
軸方向引張力を受けるケーブル部材に生じる軸方向引張応力度が,式
(5.6.2)による軸方向引張応力度の制限値を超えない場合には,限界状態3
を超えないとみなしてよい。
198
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𝜎௧௨ௗ= ξଵ∙ξଶ∙Φ௧∙𝜎௨ ··································· (5.6.2)
ここに, 𝜎௧௨ௗ :軸方向引張応力度の制限値(N/mm2)
𝜎௨ :4 章に示すケーブルの引張強度の特性値(N/mm2)
Φ௧ :抵抗係数で表-5.6.3 に示す値とする。
ξଵ∙ξଶ :調査・解析係数と部材・構造係数との積で,表-5.6.3 に
示す値とする。
表-5.6.3 調査・解析係数,部材・構造係数,抵抗係数
ξଵ∙ξଶ
Φ௧ (ξଵとξଶの積)
ⅰ)ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せ 図-5.6.1及び図-5.6.2より
0.90
を考慮する場合 定める値のうち小さい方
ⅱ)Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
ⅲ)Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 図-5.6.1及び図-5.6.2より
1.00
定める値のうち小さい方に
1.4を乗じた値
図-5.6.1 ξଵとξଶの積と1.25𝜎/1.05𝜎ୈの関係
ここに, 𝜎 :活荷重(L)(衝撃を含む)によりケーブルに生じる応力度
の最大値(N/mm2)。ただし,𝜎の算出では荷重組合せ係
数及び荷重係数を考慮しない。
𝜎ୈ :ケーブルに導入される死荷重及びプレストレスにより生
じる応力度(N/mm2)。ただし,𝜎ୈの算出では荷重組合せ
係数及び荷重係数を考慮しない。
199
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図-5.6.2 ξଵとξଶの積と活荷重(L)(衝撃含む)によるケーブルの軸方向
引張応力度の最大値と最小値の差の関係
表-5.6.4 図-5.6.2 におけるabc の値(N/mm2)
ケーブル区分 a b c
C1 100 130 340
C2 70 120 240
C3 60 90 180
C4 30 60 120
ここに, ∆𝜎 :活荷重(L)(衝撃含む)によるケーブルの軸方向引張応力
度の最大値と最小値の差(N/mm2)。ただし,∆𝜎の算出で
は荷重組合せ係数及び荷重係数を考慮しない。
5.7 鋼管部材
5.7.1 適用の範囲
この節は,主として円形鋼管部材を使用する上部構造及び鋼製橋脚の設計
に適用する。
5.7.2 一 般
部材の設計についてはこの節及び5 章によるほか,接合部については6 章
の規定による。
5.7.3 鋼 材
(1) 鋼管部材に使用する鋼材は,1.4.2 の規定を満足しなければならない。
(2) 鋼管部材に使用する鋼材について,(3)及び(4)による場合には,(1)を
満足するとみなしてよい。
200
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(3) 既製の鋼管を使用する場合
1) 鋼管は表-5.7.1 による。
表-5.7.1 既製の鋼管の規格と種類
規格番号及び名称 鋼種
JIS G 3444 STK400
一般構造用炭素鋼鋼管 STK4901)
注:1) STK490 の引張強さの上限は試験片を帯鋼又
は鋼板から採取した場合610N/mm2,鋼管か
ら採取した場合は640N/mm2 とする。
2) 鋼管の選定は,表-5.7.2 による。
表-5.7.2 鋼管の選定
製造方法別の分類 鋼種
アーク溶接鋼管 STK400,STK490
電気抵抗溶接鋼管 STK400
3) 鋼管のシーム部分は,原則としてJIS Z 3122:2013(突合せ溶接継
手の曲げ試験方法)に規定する表曲げ試験を行い,わん曲部の外側に
割れ,その他著しい欠陥が生じないことを確認する。ただし,曲げ試
験の試験片の数は,同一ロットにおける同一寸法の管1,250m 又はその
端数ごとに1本を管端の溶接部から採取する。
(4) ローラー曲げ法又はプレス曲げ法により鋼板から製作する場合
1) 製作管に使用する鋼板は,表-5.7.3 による。
表-5.7.3 製作管に使用する鋼板の種類
規格番号及び名称 鋼種
JIS G 3101 SS400
一般構造用圧延鋼材
SM400A・B・C
SM490A・B・C
JIS G 3106
SM490YA・YB
溶接構造用圧延鋼材
SM520C
SM570
JIS G 3114 SMA400AW・BW・CW
溶接構造用耐候性熱間圧 SMA490AW・BW・CW
延鋼材 SMA570W
201
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ただし,表-5.7.3 は主として直径300mm 以上,厚さ6.9mm 以上の
鋼管を対象とする。
2) 鋼管は鋼板を成形ローラー又はプレスにより円筒形に曲げ加工した
うえ,シーム部分をアーク溶接して製作する。
3) 鋼管の板厚による鋼種の選定は1.4.2 の規定による。
5.7.4 補剛材
(1) 鋼管部材は,せん断及びねじれによる座屈又は局部的な変形が防止で
きる構造としなければならない。
(2) 1)及び2)の規定を満足する補剛材を設ける場合には,(1)を満足する
とみなしてよい。
1) 補剛材の最大間隔
鋼管部材には環補剛材又はダイアフラムを設けるのを原則とし,そ
の最大間隔を鋼管の外径の3倍とする。ただし,𝑅/𝑡≦30 の範囲にあ
る場合は,これを省略することができる。
2) 環補剛材の剛度
環補剛材の突出脚の幅及び厚さは,それぞれ式(5.7.1)を満足しな
ければならない。
𝑏≧𝑑 + 70
20 ൢ ······································· (5.7.1)
𝑡≧𝑏
17
ここに, 𝑏 :環補剛材の突出脚の幅(mm)
𝑡 :環補剛材の板厚(mm)
𝑑 :鋼管の外径(mm)
202
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図-5.7.1 環補剛材
5.7.5 鋼管の継手
(1) 鋼管を連結する場合の継手は,応力伝達を確実にするとともに,局部
変形の防止,じん性の確保ができるものでなければならない。
(2) (3)から(5)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 鋼管と鋼管とを軸方向に連結する場合は,高力ボルト又は溶接による
直継手とし,原則としてフランジ継手を用いてはならない。
(4) 部材軸の方向が異なる他の部材と鋼管とを連結する場合は,ガセット
継手又は分岐継手とする。
(5) 鋼管を連結する場合の継手の構造細目は5.7.6.1 から5.7.6.4 までの
規定による。
5.7.6 構造細目
5.7.6.1 直継手
高力ボルトによる鋼管の直継手では,高力ボルトの間隔は円周方向に一定
とし,線間距離及びピッチを変化させないのを原則とする。
なお,連結板の分割は4箇所以内を原則とする。
5.7.6.2 フランジ継手
フランジ継手は,ダブルフランジ継手又はリブ付きフランジ継手とする
(図-5.7.2)。
203
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図-5.7.2 フランジ継手
5.7.6.3 ガセット継手
(1) ガセットプレートを主管の管軸方向に取り付ける場合は,原則として
リブをつけて主管を補強する(図-5.7.3(a))。ただし,横構のように主
管からの力が比較的小さく,かつ主管の管軸方向に作用する場合はその
限りではない。
(2) 環補剛材のない格点における管軸直角方向のガセット及び補剛リブの
取付幅は,鋼管の中心角が120°となるように定める(図-5.7.3 (a),
(b))。なお,図-5.7.3 (b)のような場合は,必要に応じてガセットプレ
ートはリブ等で補強する。また,ガセットプレートの支管側先端はまわ
し溶接を行った後になめらかに仕上げる(図-5.7.3 (a))。
(a) (b)
図-5.7.3 ガセット継手
204
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5.7.6.4 分岐継手
鋼管の分岐継手においては,1)から5)の条件を満足しなければならない
(図-5.7.4)。
1) 主管の板厚は 𝑅/30 以上とし,原則として支管の板厚以上であるこ
と。
2) 支管の外径は,主管の外径の1/3 以上であること。
3) 両管の交角が30°以上であること。
4) 両管の管軸に偏心がないこと。
5) 支管管端の切断は鋼管自動切断機によること。
図-5.7.4 分岐継手
5.7.6.5 格点構造
(1) 集中荷重が作用する格点部や支承部は,局部的な変形を防止し,円滑
な応力の伝達を図れる構造としなければならない。特に,格点部の設計
にあたっては,局部変形に起因する付加応力を考慮し,その影響が小さ
くなるようにしなければならない。
(2) (3)から(6)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 集中荷重が作用する格点部や支承部は,原則として環補剛材又はダイ
アフラムで補強する。
(4) 格点部の変形量は式(5.7.2)を満足しなければならない。
𝛿≦𝑅 ·············································· (5.7.2)
500
ここに,
𝛿 : 格点部変形量(mm)
𝑅 : 鋼管の半径(mm)
205
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(5) 環補剛材の断面二次モーメントが一定の場合,格点部の変形量は式
(5.7.3)により算出してよい。
支材と併用する場合
𝑃𝑅ଷ
𝛿= 0.007
𝐸𝐼
································· (5.7.3)
環補剛材のみの場合
𝑃𝑅ଷ
𝛿= 0.045
𝐸𝐼
ここに,
𝑃 : 作用荷重(N)
𝐼 : 環補剛材の断面二次モーメント(mm4)
𝐸 : ヤング係数(N/mm2)
𝛿 : 格点部変形量(mm)
𝑅 : 鋼管の半径(mm)
(a)支材と併用する場合 (b)環補剛材のみの場合
図-5.7.5 環補剛材の形式
(6) 環補剛材の断面二次モーメントを算出する場合の鋼管の有効幅は,式
(5.7.4)による。
𝜆= 0.78√𝑅𝑡 ·········································· (5.7.4)
ここに,
𝜆 : 鋼管の有効幅(mm)
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𝑡 : 鋼管の板厚(mm)
𝑅 : 鋼管の半径(mm)
図-5.7.6 鋼管の有効幅
5.7.6.6 単一鋼管部材
(1) 鋼管を細長比の大きい部材として使用する場合は,5 章の規定による
ほか,特に風による振動に対して疲労に対する耐久性能が確保できる構
造としなければならない。
(2) (3)から(5)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 鋼管の外径は式(5.7.5)による。
ただし,特別な振動対策を講じたうえその効果を風洞実験等で確かめ
た場合及び直接風の影響を受けない部材についてはこの限りでない。
ただし, 𝑑≧𝑙 ······················· (5.7.5) 𝑑≧𝑙 ඨ8
30 𝑡 40
ここに,
𝑙 : 部材長又は有効座屈長(m)
𝑑 : 鋼管の外径(m)
𝑡 : 鋼管の板厚(mm)
(4) (3)に従って設計した鋼管部材の端部を溶接により連結する場合は,全
周溶接する。またその形状は,一般にすみ肉溶接による溶接継手とし,
𝑑が 𝑙/25 以下の場合は,図-5.7.7 のようにレ型開先を用いた完全溶込み
溶接又は部分溶込み溶接による溶接継手とする。
(5) 鋼管にやむを得ずガセットプレートやリブを取り付ける場合に,
207
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5.7.6.3 の規定による。
図-5.7.7 単一鋼管部材の端部の溶接方法(𝑑≦l/25)
5.7.6.7 屈曲管の曲げ角度
屈曲管を用いる場合には,折曲部の付加応力や局部座屈に対して安全とな
るようにする。
ただし,屈曲管を用いて部材を構成する場合,折曲角度が式(5.7.6)を
満足する場合は,直線部材として設計してよい。
𝑑
𝜃≦0.04 ·············································· (5.7.6)
𝐿
ここに,
𝜃 : 折曲げ角(rad), 円弧アーチの場合 𝜃= 𝐿/ 𝑅
𝑑 : 鋼管の直径(m)
𝐿 : 直線部材長(m)
𝑅 : アーチの曲率半径(m)
図-5.7.8 屈曲管
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5.7.7 鋼管部材の限界状態1
5.7.7.1 軸方向圧縮力を受ける鋼管部材
軸方向圧縮力を受ける鋼管部材が,5.7.8.1の規定を満足する場合には,
限界状態1を超えないとみなしてよい。
5.7.7.2 軸方向引張力を受ける鋼管部材
軸方向引張力を受ける鋼管部材が,5.3.5の規定を満足する場合には,限
界状態1を超えないとみなしてよい。ただし,部分係数は表-5.7.4に示す値
とする。
表-5.7.4 調査・解析係数,抵抗係数
ξଵ Φோ௧
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを考
0.85
慮する場合 0.90
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
1.00
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00
5.7.7.3 曲げモーメントを受ける鋼管部材
曲げモーメントを受ける鋼管部材が,5.7.8.3の規定を満足する場合には,
限界状態1を超えないとみなしてよい。
5.7.7.4 せん断力を受ける鋼管部材
せん断力を受ける鋼管部材が,5.7.8.4の規定を満足する場合には,限界
状態1を超えないとみなしてよい。
5.7.7.5 軸方向力及び曲げモーメントを受ける鋼管部材
軸方向力及び曲げモーメントを同時に受ける鋼管部材が,5.7.8.5の規定
を満足する場合には,限界状態1を超えないとみなしてよい。
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5.7.7.6 軸方向圧縮力及びせん断力を受ける鋼管部材
軸方向圧縮力及びせん断力を受ける鋼管部材が,5.7.8.6 の規定を満足す
る場合には,限界状態1を超えないとみなしてよい。
5.7.8 鋼管部材の限界状態3
5.7.8.1 軸方向圧縮力を受ける鋼管部材
軸方向圧縮力を受ける鋼管部材が,5.4.4の規定を満足する場合には,限
界状態3を超えないとみなしてよい。ただし,部分係数は表-5.7.5により,
局部座屈に対する圧縮応力度の特性値に関する補正係数は式(5.7.7)に示
す値とする。
1.0 ൬𝑅 𝛼𝑡≦𝑥൰ 𝜌= ൞ ···················· (5.7.7) 𝑅 𝑅
1 −0.003(𝛼𝑡−𝑥) (𝑥< 𝛼𝑡≦200)
ここに,
𝜌 : 局部座屈に対する圧縮応力度の特性値に関する補正係数
𝑅 : 鋼管の半径(中心から外縁までの距離)(mm)
𝑡 : 鋼管の板厚(mm)
𝜙
𝛼= 1 +
10
𝜎ଵ−𝜎ଶ
𝜙= ,0 ≦𝜙≦2
𝜎ଵ
𝜎ଵ : 曲げにより,鋼管に圧縮が生じる側の合応力度(N/mm2)。
ただし,符号は圧縮応力度を負とする。
𝜎ଶ : 曲げにより,鋼管に引張が生じる側の合応力度(N/mm2)
ただし,符号は圧縮応力度を負とする。
𝑥 : SS400 相当の場合 50 (t≦40)
55 (t >40)
SM490 相当の場合 35 (t≦40)
40 (t >40)
SM490Y 相当の場合 35
SM570 相当の場合 25
210
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表-5.7.5 調査・解析係数,部材・構造係数,抵抗係数
ξଶ∙Φோ௧ ξଵ (ξଶとΦோ௧の積)
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを
0.85
考慮する場合 0.90
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
1.00
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00
5.7.8.2 軸方向引張力を受ける鋼管部材
軸方向引張力を受ける鋼管部材が,5.4.5の規定を満足する場合には,限
界状態3を超えないとみなしてよい。ただし,部分係数は表-5.7.6によるも
のとする。
表-5.7.6 調査・解析係数,部材・構造係数,抵抗係数
ξଶ∙Φோ௧ ξଵ (ξଶとΦோ௧の積)
ⅰ) ⅱ)及びⅲ)以外の作用の組合せを
0.85
考慮する場合 0.90
ⅱ) Ⅰ編3.3(2)2)で⑩を考慮する場合
1.00
ⅲ) Ⅰ編3.3(2)3)で⑪を考慮する場合 1.00
5.7.8.3 曲げモーメントを受ける鋼管部材
曲げモーメントを受ける鋼管部材が,5.4.6の規定を満足する場合には,
限界状態3を超えないとみなしてよい。このとき,横倒れ座屈に対しては曲
げ圧縮応力度の制限値の上限値を用いて照査し,局部座屈に対しては,
5.7.8.1の規定を用いる。
5.7.8.4 せん断力を受ける鋼管部材
せん断力を受ける鋼管部材が,式(5.7.8)を満足する場合には,限界状態
3を超えないとみなしてよい。このとき,支持条件,溶接による初期変形及
び残留応力等の初期不整の影響,環補剛材やダイアフラムの有無等を考慮す
る。ただし,部分係数は表-5.7.8によるものとする。
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𝜏௨ௗ= ξଵ∙ξଶ∙Φோ௦∙𝜏௬ ··································· (5.7.8)
ここに,
𝜏௨ௗ : せん断応力度の制限値(N/mm2)
𝜏௬ : 表-5.7.7 に示す局部座屈に対するせん断降伏強度の特性値
(N/mm2)
Φோ௦ : 抵抗係数で,表-5.7.8 に示す値とする。
ξଵ : 調査・解析係数で,表-5.7.8 に示す値とする。
ξଶ : 部材・構造係数で,表-5.7.8 に示す値とする。
212
本頁文字(可複製、可搜尋)
表-5.7.7 局部座屈に対するせん断降伏強度の特性値
局部座屈に対するせん断降伏強度 (N/mm2)
鋼管の
鋼種 補剛材を設け
板厚(mm) 補剛材を設ける場合
ない場合
40 以下
SS400
SM400
85
SMA400W
STK400 40 を超え
100 以下
40 以下
SM490
100
STK490
40 を超え
100 以下
40 以下
SM490Y
40 を超え
SM520 -
75 以下
SMA490W
75 を超え
100 以下
40 以下
SM570 40 を超え
-
SMA570W 75 以下
75 を超え
100 以下
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