¶ 道路橋示方書(12/16)
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表-11.2.1 T荷重(衝撃を含む)による床版の単位幅(1m)あたりの曲げモーメント
(kN・m/m)
ここに, RC : 鉄筋コンクリート床版
PC : プレストレストコンクリート床版
L : 11.2.2.2 に規定するT荷重に対する床版の支間(m)
P : Ⅰ編8.2 に規定するT荷重の片側荷重(100kN)
(2) A 活荷重で設計する橋においては,曲げモーメントを,表-11.2.1 に示
す式で算出した値を20%低減した値としてよい。
(3) 等分布死荷重による床版の単位幅(1m)あたりの曲げモーメントは,表
-11.2.2 に示す式より算出してよい。
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表-11.2.2 等分布死荷重による床版の単位幅(1m)あたりの曲げモーメント(kN・m/m)
ここに, 𝑤 : 等分布死荷重(kN/m2)
𝑙ௗ : 11.2.2.2 に規定する死荷重に対する床版の支間(m)
(4) 床版にプレストレスを導入する場合においては,プレストレッシング
により生じる不静定力を考慮することを原則とする。ただし,不静定曲
げモーメントが小さくなるようにPC 鋼材を配置する場合は,この不静
定曲げモーメントを無視することができる。
11.2.2.4 床版の最小全厚
床版の厚さは,Ⅱ編12.2.2.4 及びⅡ編12.2.5 に規定される床版の最小
全厚による。
11.2.2.5 鉄筋の種類及び配置
(1) 床版に用いる鉄筋は,コンクリートの施工が十分に行え,かつ,耐久
性上の前提条件を満足しないひび割れを生じさせないよう,適切に配置
しなければならない。
(2) (3)から(8)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 鉄筋には,異形棒鋼を用い,鉄筋の直径は13,16,19 及び22mm を標
準とする。
(4) 鉄筋の中心間隔は,100mm 以上かつ300mm 以下とする。ただし,床版
の支間方向の引張主鉄筋の中心間隔は床版の厚さを超えてはならない。
(5) 床版の支間に直角方向の鉄筋は,床版の支間方向にその量を変化させ
て配置してよい。この場合,11.2.2.3 に規定する設計曲げモーメントに
対して算出した床版の支間直角方向の鉄筋量に表-11.2.3 の係数を乗じ
た鉄筋量を配置する。
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表-11.2.3 床版の支間に直角な方向の鉄筋量の低減係数
ここに,𝑙:11.2.2.2 に規定するT荷重に対する支間(m)
(6) 鉄筋コンクリート床版の連続版において,床版の支間方向の鉄筋を曲
げる場合には,図-11.2.4 に示すように,ウェブ前面から𝑙/6の断面位置
で曲げる。ただし,床版の支間中央部の引張鉄筋量の80%以上及びウェ
ブ前面の引張鉄筋量の50%以上は,それぞれ曲げずに連続させて配置す
る。
ここに,𝑙は支持桁の中心間隔とする。
𝐴′ௌଶ≧0.8𝐴ௌଵ
𝐴′ௌଵ≧0.5𝐴ௌଶ
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ここに, 𝑙 : 支持桁の中心間隔(mm)
𝐴௦ଵ : 床版の正鉄筋量(mm2)
𝐴௦ଶ : 床版の負鉄筋量(mm2)
𝐴′௦ଵ : 床版の支間中央の圧縮鉄筋量(mm2)
𝐴′௦ଶ : 床版の支点上の圧縮鉄筋量(mm2)
図-11.2.4 床版の支間方向の鉄筋の折曲げ位置及び配置
(7) 斜橋の支承部付近における床版の支間方向の鉄筋は,支承線方向に配
置する。
図-11.2.5 斜橋の支承部付近における鉄筋の配置
(8) 間詰めコンクリートを有するプレストレストコンクリートT桁橋で
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は,間詰め部の抜け落ちに対して配慮をする。
(9) (8)を満足するよう,プレストレストコンクリートT桁橋の床版場所打
ち部はテーパを設け,場所打ち部の幅は750mm 以下とすることを標準と
する。
11.2.2.6 PC 鋼材の配置
PC 鋼材の配置は,Ⅱ編12.2.2.8 による。
11.2.2.7 床版のハンチ
(1) 床版と支持桁の結合部は,応力が円滑に伝わる構造とする。
(2) (3)から(6)による場合には,(1)を満足するものとみなしてよい。
(3) 床版には,支持桁上でハンチを設ける。
(4) 床版のハンチの傾斜は,1:3より緩やかにすることを標準とする。な
お,1:3よりきつい場合は,図-11.2.6 に示すように1:3までの厚さ
を床版として有効な断面とみなす。
図-11.2.6 ハンチ部の床版の有効高さ
(5) ハンチには,その内側に沿って鉄筋を配置することを原則とする。
(6) ハンチに沿う鉄筋の直径は13mm 以上とする。
11.2.2.8 片持版端部及び横桁上の床版
(1) 片持版端部は,床版の連続性がなくなることを考慮して設計しなけれ
ばならない。
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(2) 横桁又は隔壁で支持される床版は,横桁及び隔壁の影響を考慮しなけ
ればならない。
(3) (4)による場合には(1)を,(5)による場合には(2)を満足するとみなし
てよい。
(4) 片持版端部のT荷重による曲げモーメントは,表-11.2.1 に規定する
片持版のT荷重(衝撃を含む)による曲げモーメントの値の2倍とする。
なお,鉄筋コンクリート床版の場合には,一般に桁端部以外の片持版の
必要鉄筋量の2倍の鉄筋を配置すればよい。
図-11.2.7 片持版端部
(5) 床版の支間の方向が車両進行方向に直角で,横桁で支持される床版の
設計は次のとおりとする。
1) 横桁上の床版に対する床版の支間に直角な方向の設計曲げモーメン
トは,11.2.2.3 に規定する床版支間に直角な方向の支間曲げモーメン
トと同じ大きさで符号が異なる曲げモーメントとする。
2) 設計曲げモーメントに対して床版上側に配置する鉄筋等は,横桁の
側面から床版の支間の1/6 以上,かつ,500mm以上の範囲に配置し,
定着する。
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図-11.2.8 横桁上の床版の上側鉄筋等の配置範囲
11.2.3 床版の限界状態1
11.2.3.1 曲げモーメントを受ける床版の限界状態1
(1) 曲げモーメントを受ける床版が,(2)から(4)の規定による場合には,
限界状態1を超えないとみなしてよい。
(2) 床版に生じる曲げモーメント又はこの作用により生じる応力度が,(3)
又は(4)による制限値を超えない。ただし,T荷重及び死荷重による曲げ
モーメントの算出には,11.2.2.3 の規定による曲げモーメントを特性値
として用いる。
(3) 鉄筋コンクリート床版に生じる曲げモーメントの制限値は5.7.2(2)
及び(3)の規定による。
(4) プレストレストコンクリート床版に生じる応力度の制限値は
5.10.2(2)及び(3)の規定による。
11.2.3.2 せん断力を受ける床版の限界状態1
押抜きせん断力を受ける床版が,11.2.4.2 の規定を満足する場合は,限
界状態1を超えないとみなしてよい。
11.2.4 床版の限界状態3
11.2.4.1 曲げモーメントを受ける床版の限界状態3
(1) 曲げモーメントを受ける床版が,(2)から(4)による場合には,限界状
態3を超えないとみなしてよい。
(2) 床版に生じる曲げモーメントが,(3)又は(4)の規定による制限値を超
えない。ただし,T荷重及び死荷重による曲げモーメントの算出には,
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11.2.2.3 の規定による曲げモーメントを特性値として用いる。
(3) 鉄筋コンクリート床版に生じる曲げモーメントの制限値は5.9.2 の
(2)及び(3)の規定による。
(4) プレストレストコンクリート床版に生じる曲げモーメントの制限値は
5.11.2 の(2)及び(3)の規定による。
11.2.4.2 せん断力を受ける床版の限界状態3
押抜きせん断力を受ける床版が,11.2.2.4 の規定を満足する場合には,
限界状態3を超えないとみなしてよい。
11.2.5 床版の耐久性能
11.2.5.1 床版の疲労に対する耐久性能
(1) 11.2.2 の規定を満足する鉄筋コンクリート床版及びプレストレスト
コンクリート床版の部材等の設計耐久期間を100 年とし,かつ,自動車
の繰返し通行に伴う疲労に対して,(2)を満足する場合には,所要の床版
の耐久性能が確保されるとみなしてよい。
(2) 11.2.2.4 の規定及び14.3 の規定を満足する。ただし,疲労に対する
床版の曲げモーメントは,式(11.2.1)による。また,式(11.2.1)による
鉄筋に発生する引張応力度の制限値及びコンクリートに発生する曲げ引
張応力度の制限値は,表-11.2.4 及び表-11.2.5 に示す値とする。
𝑀ௗ= 𝑀்+ 𝑀 ··························································(11.2.1)
ここに, 𝑀ௗ : 疲労に対する床版の曲げモーメント
𝑀் : T荷重による曲げモーメントで,11.2.2.3 の規定によ
り算出する。
𝑀 : 死荷重による曲げモーメントで,11.2.2.3 の規定に
より算出する。
表-11.2.4 鉄筋コンクリート床版及びプレストレストコンクリート床版の鉄筋の引張
応力度の制限値(N/mm2)
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表-11.2.5 プレストレストコンクリート床版のコンクリートの引張応力度の制限値
(N/mm2)
11.2.5.2 床版の内部鋼材の腐食に対する耐久性能
(1) 鉄筋コンクリート床版及びプレストレストコンクリート床版の部材等
の設計耐久期間を100 年とし,かつ,内部鋼材の腐食に対して,(2)を満
足する場合には,所要の床版の耐久性能が確保されるとみなしてよい。
(2) 14.2 の規定を満足する。ただし,内部鋼材の腐食に対する床版の曲げ
モーメントは,式(11.2.2)による。
𝑀ௗ= 𝑀 ···································································(11.2.2)
ここに, 𝑀ௗ : 内部鋼材の腐食に対する床版の曲げモーメント
𝑀 : 死荷重による曲げモーメントで,11.2.2.3 の規定によ
り算出する。
11.2.6 橋梁用防護柵に作用する衝突荷重に対する評価
(1) 床版は,車両用防護柵への車両の衝突により生じる曲げモーメントに
対して,安全なものでなければならない。
(2) (3)から(6)の規定による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 作用の組合せ及び荷重係数等は,式(11.2.3)による。
1.00(D + L + PS + CR + SH + E + HP + U + GD + SD + CO)····· (11.2.3)
(4) (3)に規定する作用のうち衝突荷重については,Ⅰ編10.1 の規定に従
い定める。
(5) (3)に規定する作用のうちT荷重及び死荷重による曲げモーメントは,
11.2.2.3 の規定により算出する曲げモーメントを用いる。
(6) (3)から(5)により定められた床版に生じる曲げモーメントが,以下の
1)及び2)に定める抵抗曲げモーメントを超えない。
1) 鉄筋コンクリート部材の抵抗曲げモーメントは,最外縁の引張側の
鉄筋が降伏強度に達するときの曲げモーメントの90%とし,最外縁の
引張側の鉄筋が降伏強度に達するときの曲げモーメントは,
5.7.2(3)1)から5)により算出する。
2) プレストレストコンクリート部材の抵抗曲げモーメントは,原則と
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して引張縁側に配置したPC 鋼材が降伏強度に達するときの曲げモー
メントの90%とし,引張縁側に配置したPC 鋼材が降伏強度に達する
ときの曲げモーメントは,5.11.2(3)1)から5)により算出する。ただ
し,引張縁側にPC 鋼材が配置されない場合には,抵抗曲げモーメント
は,最外縁の引張側の鉄筋が降伏強度に達するときの曲げモーメント
の90%とする。
12 章 立 体 的 構 造 保 持 部 材
12.1 一 般
(1) 立体的構造保持部材は,それらの状態の組合せによって上部構造が有
するべき立体的構造保持機能が発揮できるようにしなければならない。
(2) 上部構造の立体的構造保持機能を,主に立体的構造保持部材のみで担
う場合には,少なくとも12.2 から12.4 の規定を満足しなければならな
い。
12.2 立体的構造保持機能の評価において考慮する状態
(1) 立体的構造保持部材の状態は,少なくとも,以下の(2)から(4)の状況
に対して所要の立体的構造保持機能が発揮できるようにしなければな
らない。
(2) 複数の主桁・主構からなる場合,Ⅰ編3.3(2)の作用の組合せにおいて,
隣接する主桁・主構のたわみ差が最大となるように活荷重が載荷される
状況。
(3) Ⅰ編3 章に規定する設計状況における荷重の載荷条件が上部構造に対
して非対称及び不均等であることに起因して上部構造の断面の変形を
生じさせる観点で不利な影響を及ぼす状況。このとき,少なくとも以下
の1)から3)の状況を考慮しなければならない。
1) Ⅰ編3.3(2)の作用の組合せにおいて,上部構造断面のそり,ねじり,
ずり変形に対して立体的構造保持部材が最も不利な状態に置かれるよ
うに活荷重が載荷される状況も考慮しなければならない。
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2) Ⅰ編3.3(2)の作用の組合せにおいて,上部構造の部材間の温度差を
適切に組み合わせるにあたっては,上部構造断面のそり,ねじり,ず
り変形に対して立体的構造保持部材が最も不利な状態に置かれるよう
に部材間の温度差が影響する状況も考慮しなければならない。箱断面
及びこれに類する形状の上部構造の断面の場合には,ウェブ間の温度
差及びウェブと箱断面内部の部材の温度差も考慮しなければならな
い。
3) 斜橋及び曲線橋においては,Ⅰ編3.3(2)の作用の組合せにおいて,
斜角及び曲率の影響が立体的構造保持部材に最も不利な状態を生じさ
せる状況も考慮しなければならない。このとき上部構造にプレストレ
スが導入される場合,腹圧力や偏心力についても適切に考慮しなけれ
ばならない。
(4) (1)の状態の評価にあたっては,設計供用期間中に変動作用支配状況
及び偶発作用支配状況に対応する作用の組合せが複数回,順不同で生じ
ることによる影響を考慮して,立体的構造保持部材が設計供用期間にわ
たって所要の立体的構造保持機能が発揮できるようにしなければなら
ない。
12.3 立体的構造保持機能の評価
(1) 立体的構造保持部材は,上部構造の立体的な断面形状を所要の範囲に
とどめる機能を有していなければならない。立体的構造保持部材として
複数の部材等を用いる場合には,組み合わせた結果として必要な機能を
有するようにしなければならない。
(2) (1)に規定する機能を有するためには,少なくとも以下の1)から3)を
満足しなければならない。
1) 床版・床組機能系統及び主桁・主構機能系統を構成する部材等が協
働して抵抗できるように,上部構造の断面形状をとどめなければなら
ない。
2) 上部構造の立体的な挙動に対して各部の付加的な応力などの影響を
適切に考慮しなければならない。
3) 立体的構造保持部材の設計耐久期間を橋の設計耐久期間より短く設
定する場合には,立体的構造保持機能が低下する期間が生じないか,
できるだけ短くできるようその機能回復や更新が行えるように配慮し
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なければならない。
12.4 横桁及び隔壁
12.4.1 一 般
(1) 横桁及び隔壁を設けて,橋の断面形状の保持,橋の剛性の確保,横荷
重の支承部への円滑な伝達を図る場合には,(2)から(4)の規定及び
12.4.2 の規定によらなければならない。
(2) 横桁及び隔壁は,上部構造全体系及び上部構造の各部で一定の剛性を
有し,様々な作用に対して一定程度上部構造の断面形状を保持されるよ
うに配置する。
(3) 橋の支点部には原則として横桁又は隔壁を設け,床版又は主桁に作用
する横荷重を支承部に伝えることができる構造でなければならない。
(4) 横桁及び隔壁は,主桁のたわみ差が横桁及び隔壁に及ぼす影響に対し
て安全でなければならない。
(5) 横桁及び隔壁の配置にあたっては,交換等の維持管理の確実性や立体
的構造保持部材間の補完性と代替性の観点から構造設計上配慮できる
事項を検討することを標準とする。
(6) 横桁及び隔壁は,10 章及びそれぞれの構造形式に該当する章の規定を
満たさなければならない。
12.4.2 横桁及び隔壁の構造
(1) コンクリート橋の上部構造では,橋の断面形状の保持,横方向の荷重
分配機能の確保,橋の剛性の確保,横荷重の支承部への円滑な伝達等,
橋の限界状態の前提となる立体的構造保持機能を確保しなければなら
ない。
(2) 橋の立体的構造保持機能を確保するために,横桁及び隔壁を設け,コ
ンクリート橋の上部構造における立体的構造保持機能を確保する場合
には,(3)から(5)の規定によらなければならない。
(3) 荷重の偏載,不均一なプレストレス力,桁の幾何学的形状,不均一な
部材の変形等によって生じる作用力に対しても,橋の立体的な剛性が確
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保できるよう適切に横桁又は隔壁を設けなければならない。
(4) 主桁及び主構に傾斜ウェブを用いる場合には,橋軸及び橋軸直角方向
の腹圧力の影響を適切に考慮し,隔壁を設ける等,主桁においてその影
響が少なくなる構造でなければならない。
(5) 端横桁の高さは主桁の下フランジ下端まで設けることを基本とする。
12.4.3 設計の基本
(1) 横桁及び隔壁の断面力は,部材断面内の変形に対する剛性,各部材に
分配される荷重及びねじり剛性効果を適切に評価できる解析手法によ
って算出しなければならない。
(2) 適切に部材断面内の変形に対する剛性が確保された主桁又は主構に
横桁を設けた構造を,主桁又は主構面に着目したはり又は格子構造とし
て解析した場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 横桁及び隔壁の設計にあたっては,3.5 に規定される作用の組合せに
対し,耐荷性能の評価を行わなければならない。このとき,活荷重につ
いては影響線を考慮し,横桁及び隔壁に最も大きな断面力が発生するよ
うに載荷しなければならない。
(4) (3)によるほか,床版と桁の温度差に加え,横桁又は隔壁と連結するそ
の他の部材間の温度差を適切に考慮しなければならない。
13 章 コンクリート主版を用いた上部構造
13.1 一 般
13.1.1 適用の範囲
この章は,相対する2辺が自由で他の2辺が支持されるコンクリート版
部材を主桁,床版,立体的構造保持部材として兼用した上部構造の設計に適
用する。
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13.1.2 設計の基本
(1) 上部構造としてのコンクリート版部材は,支持条件,部材剛性等を考
慮して,版部材として荷重を伝達し,かつ,作用に抵抗できる構造でな
ければならない。
(2) 上部構造としてのコンクリート版部材は,鉄筋配置,コンクリート打
設等の施工が確実に行えることに考慮した部材寸法でなければならな
い。
(3) 13.2.3 及び13.2.4 の規定を満足したうえで,13.2.1 及び13.2.2 の
規定に従い断面力を算出し,版部材として設計した場合には,(1)及び
(2)を満足するとみなしてよい。
13.2 断面力の算出
13.2.1 一 般
(1) コンクリート版部材を上部構造として設計する場合には,版部材とし
ての特性,形状,境界条件等を適切に考慮できる解析手法により断面力
及び支点反力を算出しなければならない。
(2) (3)から(6)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) コンクリート主版の断面力は,支承条件,斜角,異方性の有無等を考
慮し,版理論により算出する。
(4) 片持部のあるコンクリート主版の断面力は,片持部の影響を考慮して
算出する。
(5) 支点反力及び支承線方向のコンクリート主版の断面力は,支承配置及
び斜角の影響を考慮して算出する。
(6) 相対する2辺が線状又は線状に近い状態で単純支持され,等方性版と
考えられるように断面寸法と配筋を決定した片持部のないコンクリー
ト主版については,13.2.2 の規定により曲げモーメントを算出する。
(7) 中空床版橋のせん断力に対する耐荷性能の評価にあたっては,充実部
の幅の総和をウェブ厚とする仮想T桁断面としてよい。
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ここに, ℎଵ : 中空部上の最小厚さ(mm)
ℎ : 版厚(mm)
𝑑ଵ : 中空部と版側面の最小厚さ(mm)
𝑑ଶ : 中空部間の最小厚さ(mm)
𝐵 : 版全幅(mm)
𝑏 : 換算ウェブ厚(mm)
図-13.2.1 中空床版橋の仮想T桁断面
13.2.2 片持部のない単純主版の曲げモーメント
(1) 死荷重による曲げモーメントは,死荷重がコンクリート主版全体に均
等に分布するものとして算出してよい。
(2) コンクリート主版の支間は,直橋の場合においては支承中心間隔𝑙と
し,斜角45°以上の斜橋の場合においては式(13.2.1)により定めてよ
い。また,支間の方向は,図-13.2.2 のとおりとする。
𝑙= 𝑙௦ ൫𝑙௦𝐵≧1.5⁄ の場合 ൯ ························· (13.2.1)
𝑙= (𝑙௦+ 𝑙)/2 ൫𝑙௦𝐵<⁄ 1.5 の場合 ൯
ここに, 𝑙 : コンクリート主版の支間(m)
𝑙௦ : 斜め支間(m)
𝑙 : 支承の中心間隔(m)
𝐵 : 版全幅(m)
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図-13.2.2 コンクリート主版を用いた斜橋の支間の方向
13.2.3 断面寸法並びに鉄筋及びPC 鋼材の配置
(1) 断面には,温度,乾燥収縮等によって生じる可能性のあるひび割れが,
部材の耐荷性能及び耐久性能の前提に与える影響をできるだけ小さく
するよう鉄筋を配置するとともに,断面は施工の容易な構造でなければ
ならない。
(2) コンクリート主版を用いた斜橋に対しては,作用する断面力に対して
有効な鉄筋配置とするとともに,局部的に発生する応力に対して補強を
行わなければならない。
(3) コンクリート主版の最小版厚及び部材断面の最小寸法は,耐久性能及
び耐荷性能が確保されるよう定めなければならない。
(4) (5)から(8)による場合には,(1)から(3)を満足するとみなしてよい。
(5) コンクリート主版の最小版厚は250mm とする。
(6) 場所打ちコンクリート中空床版橋の断面の最小寸法は,図-13.2.3 の
とおりとする。
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図-13.2.3 中空床版橋の断面の最小寸法
(7) 鉄筋の配置は次による。
1) 支間方向に配置される引張主鉄筋の直径は13mm 以上とし,その中心
間隔は200mm 以下とする。
2) コンクリート主版の上側及び下側には,支間方向及び支間直角方向
に,直径13mm 以上の鉄筋を,それぞれを300mm 以下の中心間隔で配置
する。
3) コンクリート主版を用いた斜橋については,図-13.2.4,図-13.2.5
に示すように鉄筋を配置する。
図-13.2.4 コンクリート主版を用いた斜橋の鉄筋配置
(斜角𝜑が90°~75°の場合)
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図-13.2.5 コンクリート主版を用いた斜橋の鉄筋配置
(斜角𝜑が75°~45°の場合)
4) 片持部を有するコンクリート主版は,片持部の上側及び下側の軸方
向に補強鉄筋を配置する。
(8) PC 鋼材の配置は,次によることを標準とする。
1) 支間方向のPC 鋼材は,断面の単位幅あたりのプレストレス及びその
偏心量が同一となるように配置する。
2) 支間直角方向のPC 鋼材は,プレストレスの合力の作用位置と支間直
角方向の断面図心とが一致するように配置する。
3) 斜橋のPC 鋼材の配置は,斜角に応じて図-13.2.6 に示すように配置
する。
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