¶ 道路橋示方書(14/16)
本頁文字(可複製、可搜尋)
おいてコンクリートの圧縮ひずみが限界圧縮ひずみに達するときのい
ずれか先に生じるときの状態とする。限界状態3に対応する水平変位
の特性値δls3 は,式(9.4.26)により算出する。
𝛿𝑙𝑠3 = 𝑘3 ቄ𝛿𝑦𝐸+ ቀ𝜙𝑙𝑠3 −𝜙𝑦ቁ𝐿𝑝൫ℎ−𝐿𝑝/2൯ቅ ·················· (9.4.26)
ここに,𝛿𝑙𝑠3:単柱式の鉄筋コンクリート橋脚の橋脚躯体部の柱の限界
状態3に対応する水平変位の特性値 (mm)
𝑘3:補正係数で,1.3とする。
𝛿𝑦𝐸:限界状態1に対応する水平変位の特性値(mm)
𝜙𝑙𝑠3:橋脚躯体部の柱基部断面における限界状態3に達すると
きに生じる曲率 (1/mm)
𝜙𝑦:橋脚躯体部の柱基部断面における限界状態1に達すると
きに生じる曲率 (1/mm) で,式(9.4.25)による。
𝐿𝑝:塑性ヒンジ長 (mm) で,式(9.4.16)により算出する。
(2) 上部構造等の死荷重による偏心モーメントが作用する単柱式の鉄筋コ
ンクリート橋脚の橋脚躯体部の柱の地震時保有水平耐力及び限界状態に
対応する水平変位の特性値は,以下の(3)から(6)を考慮するとともに,
9.4.2 及び9.4.4 から9.4.6 の規定による。
(3) 破壊形態の判定に用いる単柱式の鉄筋コンクリート橋脚の橋脚躯体部
の柱の終局水平耐力は,式(9.4.27)により算出する。
𝑀0
𝑃𝑢𝐸= 𝑃𝑢− ·········································· (9.4.27)
𝑀0 = 𝐷𝑒 ·············································· (9.4.28)
ここに,𝑃𝑢𝐸:上部構造等の死荷重による偏心モーメントが作用する単柱
式の鉄筋コンクリート橋脚の橋脚躯体部の柱の終局水平
耐力(N)
𝑀0:上部構造等の死荷重による偏心モーメント(N・mm)
𝑃𝑢:単柱式の鉄筋コンクリート橋脚の橋脚躯体部の柱の終局水
平耐力(N)で,(1)5)の規定による。
ℎ :橋脚躯体部の柱基部から上部構造の慣性力の影響を考慮す
る位置までの距離(mm)
𝐷:上部構造等の死荷重(N)
𝑒 :橋脚躯体部の柱断面の図心位置から上部構造等の重心位置
630
本頁文字(可複製、可搜尋)
までの偏心距離(mm)
(4) 橋脚躯体部の破壊形態が曲げ破壊型の場合の地震時保有水平耐力は,
式(9.4.29)により算出する。
𝑃𝑎𝐸= 𝑃𝑢𝐸 ············································· (9.4.29)
ここに,𝑃𝑎𝐸:上部構造等の死荷重による偏心モーメントが作用する単
柱式の鉄筋コンクリート橋脚の橋脚躯体部の柱の地震時
保有水平耐力(N)
(5) 残留変位𝛿𝑅の算出に用いる最大応答塑性率𝜇は,鉄筋コンクリート橋
脚の橋脚躯体部の最大応答変位を,上部構造等の死荷重による偏心モー
メントが作用する単柱式の鉄筋コンクリート橋脚の橋脚躯体部の柱の終
局水平耐力𝑃𝑢𝐸に最初に達するときの水平変位𝛿𝑦𝐸から上部構造等の死荷
重による偏心モーメントによって上部構造の慣性力の影響を考慮する位
置に生じる初期変位𝛿0𝐸を引いた値で除した値とする。
(6) 橋脚躯体部の破壊形態がせん断破壊型の場合,上部構造等の死荷重に
よる偏心モーメントが作用する単柱式の鉄筋コンクリート橋脚の橋脚躯
体部の柱の限界状態1の制限値は,偏心モーメントの作用方向とは反対
の方向に対して,偏心モーメントの影響を考慮せず算出する。
9.4.8 一層式の鉄筋コンクリートラーメン橋脚の橋脚躯体部の限界状態
(1) 一層式の鉄筋コンクリートラーメン橋脚の橋脚躯体部の面外方向に対
する限界状態に対応する水平変位の特性値𝛿௬ாは,柱ごとに9.4.7 の規定
により算出する。
(2) 一層式の鉄筋コンクリートラーメン橋脚の橋脚躯体部の面内方向に対
する限界状態に対応する水平変位の特性値は,1)により算出する。ただ
し,はりに塑性ヒンジを考慮する場合には,2)を満足しなければならな
い。
1) 一層式の鉄筋コンクリートラーメン橋脚の橋脚躯体部の限界状態1
に対応する水平変位の特性値𝛿௬ா,終局水平耐力Pu 及び限界状態2又
は限界状態3に対応する水平変位の特性値は,9.4.7 の規定によるほ
か,以下のⅰ)及びⅱ)により算出する。
ⅰ) 解析にあたっては,各柱に作用する軸力の変化及び複数箇所での
塑性ヒンジの形成を考慮できる解析モデルを使用する。
ⅱ) 曲げ破壊型と判定された鉄筋コンクリートラーメン橋脚の橋脚
躯体部の限界状態2は,複数箇所に形成される塑性ヒンジが全て
631
本頁文字(可複製、可搜尋)
9.4.7(1)3)に規定する限界状態2に対応する軸方向鉄筋の引張ひ
ずみ又はコンクリートの圧縮ひずみが限界圧縮ひずみに達すると
きとする。また,限界状態3は,複数箇所に形成される塑性ヒンジ
が全て9.4.7(1)3)に規定する限界状態3に対応する軸方向鉄筋の
引張ひずみ又はコンクリートの圧縮ひずみが限界圧縮ひずみに達
するときとする。
2) はりに塑性ヒンジを考慮する場合,当該箇所に生じるせん断力が,
式(9.4.30)を満足するとともに,鉄筋コンクリートラーメン橋脚上の
支承下部取付部の位置が所定の位置にあることを満足しなければなら
ない。
𝑉𝑃௦≦⁄ 1 ············································ (9.4.30)
ここに,𝑉:変動作用が支配的な状況においてはりに生じるせん断力(N)
𝑃௦:Ⅲ編5.3.5 の規定により算出するi 番目の塑性ヒンジ位置
のせん断力の制限値 (N)
9.5 鋼製橋脚の橋脚躯体部が塑性変形能を有する場合の限界状態
9.5.1 一般
塑性変形した状態を耐荷性能の評価に考慮する場合の鋼製橋脚の橋脚躯
体部は,Ⅱ編9 章の関連規定並びに以下の1)及び2)を満足しなければなら
ない。
1) 鋼製柱は,以下のⅰ)からⅳ)を満足する。
ⅰ) 限界状態1は9.5.2 の規定による。
ⅱ) 限界状態2及び限界状態3は9.5.3 及び9.5.4 の規定による。
ⅲ) 地震時保有水平耐力は9.5.5 の規定による。
ⅳ) 上部構造等の死荷重による偏心モーメントが作用する場合は,そ
の影響を適切に考慮して算出した変位等に基づいて評価しなけれ
ばならない。
2) 鋼製柱と基礎部の接合部は,10.3 の規定による。
9.5.2 鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱の限界状態1
鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱がⅡ編5 章に規定する鋼部材の限界状態
1を超えない場合は,鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱の限界状態1を超えな
いとみなしてよい。
632
本頁文字(可複製、可搜尋)
9.5.3 鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱の限界状態2
曲げモーメント及び軸方向力を受ける鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱が,
以下の1)及び2)の規定を満足する場合には,鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製
柱の限界状態2を超えないとみなしてよい。
1) 鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱に生じる水平変位が,式(9.5.1)により算
出する水平変位の制限値を超えない。
𝛿௦ଶௗ= ξଵ⋅Φ௦⋅𝛿௦ଶ ···································· (9.5.1)
ここに,𝛿𝑙𝑠2𝑑:鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱の限界状態2に対応する水
平変位の制限値(mm)
𝛿𝑙𝑠2:鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱の限界状態2に対応する水平
変位の特性値(mm)で,9.5.5(5)の規定により算出する。
ξ1:調査・解析係数で,1.00 とする。
Φ௦:抵抗係数で,0.75 とする。
2) 式(9.5.2)により算出する鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱に生じる残留
変位δR が残留変位の制限値を超えない。ここで,残留変位の制限値は
地震後に橋に求める機能に応じて適切に設定しなければならない。個
別に検討を行わない場合は,橋脚躯体部の下端から上部構造の慣性力
の影響を考慮する位置までの高さの1/100 の値を原則とする。
𝛿𝑅= 𝑐𝑅൫𝜇𝑟−1൯ሺ1 −𝑟ሻ𝛿𝑦 ················································· (9.5.2)
ここに,𝑐𝑅:残留変位補正係数で,表-9.5.1 の値とする。
𝜇:鋼製橋脚の橋脚躯体部の最大応答塑性率で,鋼製橋脚の
橋脚躯体部の最大応答変位を降伏変位δy で除した値とす
る。
𝑟:鋼製橋脚の橋脚躯体部の降伏剛性に対する降伏後の二次
剛性の比で,表-9.5.1 の値とする。
𝛿𝑦:鋼製橋脚の橋脚躯体部の降伏変位(mm)で,9.5.5(7)の規定
により算出する。
表-9.5.1 鋼製橋脚の橋脚躯体部の残留変位の算出に用いる降伏剛性に対
する降伏後の二次剛性の比𝑟及び残留変位補正係数𝑐𝑅
鋼製橋脚の橋脚躯体部の種別 𝑟 𝑐𝑅
コンクリートを充てんしない鋼製橋脚の橋脚躯体部 0.2 0.45
コンクリートを充てんした鋼製橋脚の橋脚躯体部 0.1 0.45
633
本頁文字(可複製、可搜尋)
9.5.4 鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱の限界状態3
曲げモーメント及び軸方向力を受ける鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱が,
9.1.5 及び10.3 の規定を満足した上で,9.5.3 1)の規定を満足する場合に
は,限界状態3を超えないとみなしてよい。
9.5.5 鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱の限界状態に対応する特性値
(1) 鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱の曲げモーメント-曲率関係は,以下
の1)から4)に基づき算出する。
1) 維ひずみは中立軸からの距離に比例する。
2) 鋼製柱に充てんされるコンクリートの応力度-ひずみ曲線は,(2)に
よる。
3) 鋼製柱の限界状態2又は限界状態3に対応する鋼材のひずみの特性
値は,鋼製柱が最大耐力に達するときに圧縮縁の鋼材の板厚中心位置
に生じる圧縮ひずみの限界とし,3.6.1(4)2)の規定に基づき設定する。
4) 曲げモーメント-曲率関係の骨格曲線は,コンクリートの充てんの
有無及び断面形状に応じて,図-9.5.1 に示すバイリニア型のモデル又
は図-9.5.2 に示すトリリニア型のモデルを用いて算出する。
このとき,剛性変化点及び骨格曲線は,軸力及び偏心モーメントの影
響を考慮して,コンクリートの充てんの有無及び断面形状に応じて,以
下のⅰ)からⅲ)により設定する。
ⅰ) 矩形断面のコンクリートを充てんしない鋼製柱の場合,圧縮縁の
鋼材の板厚中心位置における圧縮ひずみが(2)に規定する降伏ひず
みの特性値に最初に達するときの曲げモーメント及び曲率(𝜙௬,
𝑀௬)を降伏曲げモーメント及び降伏曲率(𝜙௬,𝑀௬)とし,この点と,
圧縮縁の鋼材の板厚中心位置における圧縮ひずみが鋼製柱の限界状
態2又は限界状態3に対応するひずみの特性値に最初に達するとき
の曲げモーメント及び曲率(𝜙,𝑀)の点を結んだバイリニアモデ
ルとする。
ⅱ) 円形断面のコンクリートを充てんしない鋼製柱の場合,圧縮縁の
鋼材の板厚中心位置における圧縮ひずみが降伏ひずみの特性値に最
初に達するときの曲げモーメント及び曲率(𝜙௬,𝑀௬)の点,引張縁
の鋼材の板厚中心位置における引張ひずみが降伏ひずみに最初に達
するときの曲げモーメント及び曲率(𝜙௬௧,𝑀௬௧)の点並びに圧縮縁の
634
本頁文字(可複製、可搜尋)
鋼材の板厚中心位置における圧縮ひずみが鋼製柱の限界状態2又は
限界状態3に対応するひずみの特性値に最初に達するときの曲げモ
ーメント及び曲率(𝜙,𝑀)の点を結んだトリリニアモデルとする。
ⅲ) 矩形断面及び円形断面のコンクリートを充てんした鋼製柱の場
合,圧縮縁の鋼材の板厚中心位置における圧縮ひずみが降伏ひずみ
の特性値に最初に達するときの曲げモーメント及び曲率(𝜙௬,𝑀௬)
又は引張縁の鋼材の板厚中心位置における引張ひずみが降伏ひずみ
の特性値に最初に達するときの曲げモーメント及び曲率(𝜙௬௧,𝑀௬௧)
のいずれか小さい方を降伏曲げモーメント及び降伏曲率(𝜙௬,𝑀௬)
とし,この点と圧縮縁の鋼材の板厚中心位置における圧縮ひずみが,
鋼製柱の限界状態2又は限界状態3に対応するひずみの特性値に最
初に達するときの曲げモーメント及び曲率(𝜙,𝑀)の点を結んだ
バイリニアモデルとする。
曲げモーメントM 曲げモーメントM
Ma Ma
Myt
My
Myc
yc yt a 曲率 0 y a 曲率 0
図-9.5.1 鋼製柱のバイリニア型 図-9.5.2 鋼製柱のトリリニア型
の骨格曲線 の骨格曲線
(2) 鋼材の応力度-ひずみ曲線は,図-9.5.3 に基づき,式(9.5.3)により
算出する。
𝐸𝑠
𝜎𝑠= −𝜎𝑦+ ൫𝜀௦+ 𝜀௬൯ ൫−𝜀≦𝜀௦< −𝜀௬൯ 100
𝜎𝑠= 𝐸𝑠𝜀௦ ൫−𝜀௬≦𝜀௦≦𝜀௬൯ ················· (9.5.3)
𝐸𝑠
𝜎𝑠= 𝜎𝑦+ ൫𝜀௦−𝜀௬൯ ൫𝜀௦> 𝜀௬൯ 100
ここに,𝜎𝑠:鋼材の応力度 (N/mm2)
𝜎𝑦:鋼材の降伏強度 (N/mm2)
𝐸𝑠:鋼材のヤング係数 (N/mm2)で,Ⅱ編表-4.2.1による。
635
本頁文字(可複製、可搜尋)
𝜀௦:鋼材のひずみ
𝜀௬:鋼材の降伏ひずみで,式(9.5.4)により算出する。
𝜎𝑦
𝜀௬= ······················································· (9.5.4) 𝐸𝑠
𝜀:鋼材の圧縮ひずみの限界
鋼材の応力度σs
Es
σy 1 100
Es
−εa −εy 1 (引張側)
εy (圧縮側) 0 鋼材のひずみεs
−σy
図-9.5.3 鋼材の応力度-ひずみ曲線
(3) 鋼製柱に充てんされるコンクリートの応力度-ひずみ曲線は図-9.5.4
に基づき,式(9.5.5)により算出する。なお,コンクリートは引張力に抵
抗しないと仮定する。
ఌ 𝜎= 0.85𝜎ቄఌ − ሺ0 ≦𝜀≦0.002ሻ .ଶቀ2 .ଶቁቅ ·················· (9.5.5)
𝜎= 0.85𝜎 ሺ𝜀> 0.002ሻ
ここに,𝜎:コンクリートの応力度 (N/mm2)
𝜎:コンクリートの設計基準強度 (N/mm2)
𝜀:コンクリートのひずみ
636
本頁文字(可複製、可搜尋)
図-9.5.4 鋼製柱に充てんされるコンクリートの応力度-ひずみ曲線
(4) 図-9.5.3 に示す鋼材の圧縮ひずみの限界(以下「限界ひずみ」という。)
𝜀は,9.1.5 の構造細目の規定を満足するとともに,コンクリートの充て
んの有無及び断面形状に応じて次により算出する。
ⅰ) Ⅰ編9.1 に規定する構造用鋼材のうち,SM570,SMA570W,SBHS400,
SBHS400W,SBHS500,SBHS500W,SBHS700 及びSBHS700W 以外の構造用鋼
材が用いられたコンクリートを充てんしない鋼製柱では,矩形断面に
対しては1)により,円形断面に対しては2)による。
ⅱ) SM570,SMA570W,SBHS400,SBHS400W,SBHS500 及びSBHS500W が用
いられたコンクリートを充てんしない鋼製柱では,矩形断面に対して
は3)による。
ⅲ) SM570,SMA570W,SBHS400,SBHS400W,SBHS500,SBHS500W,SBHS700
及びSBHS700W 以外の構造用鋼材が用いられたコンクリートを充てん
した鋼製柱では,矩形断面に対しては4),円形断面に対しては5)によ
る。
ⅳ) SM570,SMA570W,SBHS400,SBHS400W,SBHS500 及びSBHS500W が用
いられたコンクリートを充てんした鋼製柱では,矩形断面に対しては
6)による。
なお,以下の1)から6)による適用範囲と異なる場合は,適切に設定し
なければならない。
1)Ⅰ編9.1 に規定する構造用鋼材のうち,SM570,SMA570W,SBHS400,
SBHS400W,SBHS500,SBHS500W,SBHS700 及びSBHS700W 以外の構造用鋼
材が用いられた矩形断面のコンクリートを充てんしない鋼製柱が,以下
のⅰ)からⅷ)の全ての条件に該当する場合,鋼製柱の限界ひずみ𝜀は,
637
本頁文字(可複製、可搜尋)
式(9.5.6)により算出する。
ⅰ)縦方向補剛材及びダイアフラムを有する
ⅱ)0.5 ≦𝑏ௐ𝑏ி≦2.0⁄
ⅲ)0.3 ≦𝑅ி≦0.5
ⅳ)0.3 ≦𝑅ோ≦0.5
ⅴ)𝛾ଵ𝛾ଵ⁄ ∗ ≧1.0
ⅵ)0.2 ≦𝜆̅ ≦0.5
ⅶ)2.5 ≦𝑙ᇱ𝑏ᇱ≦9.0⁄
ⅷ)0 ≦𝑁𝑁௬≦0.5⁄
൫ଵ.ହ଼ିேே⁄ ൯య.భల×ሺଵ.଼ିோೃሻమ.రఴ×ሺ.ହିோಷሻబ.రభ×ሺଶଷ.଼ିᇲᇲ⁄ ሻమ.వ×ఈᇲబ.య
𝜀= ൜ + 0.5ൠ𝜀௬ ··· ଶହ×൫ேே⁄ ାଵ.൯×ሺೈಷ⁄ ሻబ.భళ
(9.5.6)
ここに,𝑏𝑊:Ⅱ編5.4.3に規定する補剛板(ウェブ)の全幅(mm)
𝑏𝐹:Ⅱ編5.4.3に規定する補剛板(フランジ)の全幅(mm)
𝜀௬:鋼材の降伏ひずみで,式(9.5.4)により算出する。
𝑏ᇱ= ೈାಷ ·························································· (9.5.7)
ଶ
𝑙ᇱ= ··········································· (9.5.8)
ଶ
l:Ⅱ編9.2.3に規定する有効座屈長(mm)
N:鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱に作用する軸力(N)
Ny:鋼断面の全断面が降伏するときの軸力で,鋼断面の断面積に
鋼材の降伏点σyを乗じて求めた値(N)
RR:鋼製橋脚躯体部の塑性変形を考慮する鋼断面の補剛板(フ
ランジ)の幅厚比パラメータで,式(9.5.9)により算出する。
ಷ ටఙ ଵଶሺଵିఓమሻ ·········································· (9.5.9) 𝑅ோ= ௧ಷ ா∙ గమೃ
𝑡ி:Ⅱ編5.4.3に規定する補剛板(フランジ)の板厚(mm)
𝜇:鋼材のポアソン比
𝑘ோ:座屈係数(= 4𝑛ଶ)
𝐸:鋼材のヤング係数(N/mm2)で,Ⅱ編表-4.2.1による。
𝑛:Ⅱ編5.4.3に規定する縦方向補剛材によって区切られる
パネル数
RF:鋼製橋脚躯体部の塑性変形を考慮する鋼断面の補剛板(フ
638
本頁文字(可複製、可搜尋)
ランジ)の幅厚比パラメータで,式(9.5.10)により算出す
る。
ಷ ටఙ ଵଶሺଵିఓమሻ ········································ (9.5.10) 𝑅ி= ௧ಷ ா∙ గమಷ
𝑘ி:座屈係数で,式(9.5.11)により算出する。
ሺ1 + 𝛼ଶሻଶ+ 𝑛𝛾
𝑘ி= (𝛼≦𝛼) 𝛼ଶሺ1 + 𝑛𝛿ሻ
············ (9.5.11)
2൫1 + ඥ1 + 𝑛𝛾൯
𝑘ி= (𝛼> 𝛼)
1 + 𝑛𝛿
𝛼:Ⅱ編5.4.3 に規定する補剛板(フランジ)の縦横寸法比
𝛼:Ⅱ編5.4.3 に規定する限界縦横寸法比
𝛿:Ⅱ編5.4.3 に規定する縦方向補剛材1 個の断面積比
𝛾:Ⅱ編5.4.3 に規定する縦方向補剛材の剛比
𝛾∗:縦方向補剛材の剛比で,式(9.5.12)により算出する。
(1 + 𝛼ଶ)ଶ ర 𝛾∗= 4𝛼ଶ𝑛(1 + 𝑛𝛿) − ( 𝛼≦ඥ1 + 𝑛𝛾 ) 𝑛
(9.5.12)
1 ర 𝛾∗= ሾሼ2𝑛ଶ(1 + 𝑛𝛿) −1ሽଶ−1ሿ ( 𝛼> ඥ1 + 𝑛𝛾 ) 𝑛
𝛼ᇱ= 𝑎/𝑏ᇱ ············································· (9.5.13)
𝑎:Ⅱ編5.4.3に規定する横方向補剛材間隔(mm)
𝜆̅:細長比パラメータで,式(9.5.14)により算出する。
𝜆̅ = గටఙଵ ா ······················································ (9.5.14)
𝑟:フランジに平行な軸に関する鋼断面の断面二次半径 (mm)
2) Ⅰ編9.1 に規定する構造用鋼材のうち,SM570,SMA570W,SBHS400,
SBHS400W,SBHS500,SBHS500W,SBHS700 及びSBHS700W 以外の構造用鋼
材が用いられた円形断面のコンクリートを充てんしない鋼製柱が,以
下のⅰ)からⅲ)の全ての条件に該当する場合,鋼製柱の限界ひずみ𝜀
は,式(9.5.15)により算出する。
ⅰ)0.03 ≦𝑅௧≦0.08
ⅱ)0.2 ≦𝜆̅ ≦0.4
ⅲ)0 ≦𝑁/𝑁௬≦0.2
𝜀= (20 −140𝑅௧)𝜀௬ ··················································· (9.5.15)
ここに,Rt:鋼製橋脚躯体部の塑性変形を考慮する鋼断面の径厚比パ
639
本頁文字(可複製、可搜尋)
ラメータで,式(9.5.16)により算出する。
ோ ఙ
𝑅௧= −𝜇ଶ) ···································· (9.5.16) ௧ ாඥ3(1
𝑅:板厚中心位置の半径 (mm)
𝑡:鋼管の板厚 (mm)
3) SM570,SMA570W,SBHS400,SBHS400W,SBHS500 及びSBHS500W が用い
られた矩形断面のコンクリートを充てんしない鋼製柱が,以下のⅰ)
からⅵ)の全ての条件に該当する場合,鋼製柱の限界ひずみ𝜀は,式
(9.5.17)により算出する。
ⅰ)0.5 ≦𝑏ௐ/𝑏ி≦2.0
ⅱ)0.3 ≦𝑅ி≦0.5
ⅲ)0.3 ≦𝑅ோ≦0.5
ⅳ)𝛾/𝛾∗≧1.0
ⅴ)0.2 ≦𝜆̅ ≦0.5
ⅵ)0 ≦𝑁/𝑁௬≦0.3
𝜀𝑎= 1.5𝜀𝑦 ············································ (9.5.17)
ここに,𝜀௬:鋼材の降伏ひずみで,式(9.5.4)により算出する。
4) Ⅰ編9.1 に規定する構造用鋼材のうち,SM570,SMA570W,SBHS400,
SBHS400W,SBHS500,SBHS500W,SBHS700 及びSBHS700W 以外の構造用鋼
材が用いられた矩形断面のコンクリートを充てんした鋼製柱が,以下
のⅰ)からⅸ)の全ての条件に該当する場合,鋼製柱の限界ひずみ𝜀
は,式(9.5.18)により算出する。
ⅰ)縦方向補剛材及びダイアフラムを有する
ⅱ)0.5 ≦𝑏ௐ/𝑏ி≦2.0
ⅲ)0.3 ≦𝑅ி≦0.5。ただし,0 ≦𝑁/𝑁௬≦0.2の場合は0.3 ≦𝑅ி≦0.7
ⅳ)0.3 ≦𝑅ோ≦0.5。ただし,0 ≦𝑁/𝑁௬≦0.2の場合は0.3 ≦𝑅ோ≦0.7
ⅴ)𝛾/𝛾∙≧1.0
ⅵ)0.2 ≦𝜆̅ ≦0.5
ⅶ)2.5 ≦𝑙ᇱ/𝑏ᇱ≦9.0
ⅷ)0 ≦𝑁/𝑁௬≦0.5
ⅸ)充てんするコンクリートの設計基準強度は24N/mm2 以下
𝜀𝑎= 7𝜀𝑦 ·············································· (9.5.18)
ここに,𝛾∙𝑟𝑒𝑞:Ⅱ編5.4.3に規定する縦方向補剛材の必要剛比
𝜀𝑦:鋼材の降伏ひずみで,式(9.5.4)により算出する。
640
本頁文字(可複製、可搜尋)
5) Ⅰ編9.1 に規定する構造用鋼材のうち,SM570,SMA570W,SBHS400,
SBHS400W,SBHS500,SBHS500W,SBHS700 及びSBHS700W 以外の構造用鋼
材が用いられたダイアフラムを有する円形断面のコンクリートを充て
んした鋼製柱が,以下のⅰ)からⅳ)の全ての条件に該当する場合,鋼
製柱の限界ひずみ𝜀は,式(9.5.19)により算出する。
ⅰ)0.03 ≦𝑅௧≦0.12
ⅱ)0.2 ≦𝜆̅ ≦0.4
ⅲ)0 ≦𝑁/𝑁௬≦0.2
ⅳ)充てんするコンクリートの設計基準強度は,24N/mm2 以下
𝜀𝑎= 5𝜀𝑦 ·································································· (9.5.19)
6) SM570,SMA570W,SBHS400,SBHS400W,SBHS500 及びSBHS500W が用い
られた矩形断面のコンクリートを充てんした鋼製柱が,以下のⅰ)か
らⅷ)の全ての条件に該当する場合,鋼製柱の限界ひずみ𝜀は,式
(9.5.20)により算出する。
ⅰ)0.5 ≦𝑏ௐ/𝑏ி≦2.0
ⅱ)0.3 ≦𝑅ி≦0.7
ⅲ)0.3 ≦𝑅ோ≦0.7
ⅳ)𝛾/𝛾∙≧1.0
ⅵ)0.2 ≦𝜆̅ ≦0.5
ⅶ)0 ≦𝑁/𝑁௬≦0.2
ⅷ)充てんするコンクリートの設計基準強度は,24N/mm2 以下
𝜀𝑎= 1.5𝜀𝑦 ······························································· (9.5.20)
(5) 鋼製柱の限界状態2に対応する水平変位の特性値𝛿𝑙𝑠2は,式(9.5.21)に
より算出する。
𝛿𝑙𝑠2 = 𝑘∙𝛿𝑎 ···································································· (9.5.21)
ここに,𝛿𝑙𝑠2:鋼製柱の限界状態2に対応する水平変位の特性値(mm)
𝛿𝑎 :(1)から(3)で設定した鋼製柱の曲げモーメント-曲率関
係から,鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱の水平力が最大とな
るときの水平変位(mm)
𝑘:補正係数で,1.3とする。
(6) 基礎部との接合部や橋脚基礎構造の設計に用いる鋼製柱の地震時保有
水平耐力Pu は,式(9.5.22)による。この場合,上部構造等の死荷重によ
641
本頁文字(可複製、可搜尋)
る偏心モーメントの影響は考慮してはならない。
ெೌబ
𝑃௨= ·············································· (9.5.22)
ここに,𝑃௨:鋼製橋脚の橋脚躯体部の鋼製柱の水平耐力(N)
𝑀:上部構造等の死荷重による偏心モーメントの影響を考慮せ
ずに算出した鋼製柱の柱基部断面において,限界ひずみに
達するときの曲げモーメント(N・mm)
ℎ :鋼製柱の基部から上部構造の慣性力の影響を考慮する位置
までの距離(mm)
(7) 鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱の降伏変位𝛿௬は,コンクリートを充てんし
た鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱及び矩形断面のコンクリートを充てんしな
い鋼製橋脚の橋脚躯体部の柱の場合には(𝜙௬,𝑀௬)に達するときの水平
変位として,また,円形断面のコンクリートを充てんしない鋼製橋脚の
橋脚躯体部の柱の場合には(𝜙௬௧,𝑀௬௧)に達するときの水平変位として
それぞれ算出する。
10 章 橋脚躯体部と橋脚基礎部及び橋台躯体部と橋台基礎
部の接合部
10.1 一般
躯体部と基礎部の接合部は,躯体部と基礎部を構成する部材の一般部が
限界状態3に達したときの作用力も含めて,部材相互の作用力を確実に伝
達できるようにしなければならない。
10.2 鉄筋コンクリート製の橋脚躯体部と橋脚基礎部及び橋台躯体部と
橋台基礎部の接合部
10.2.1 一般
(1) 鉄筋コンクリート製の橋脚躯体部と橋脚基礎部の接合部及び橋台躯
体部と橋台基礎部の接合部が剛結となるように連結し一体の部材とす
642
本頁文字(可複製、可搜尋)
る場合の接合部は,10.1 の規定に加えて,(2)及び(3)を満足しなければ
ならない。
(2) 地震の影響に対して,橋脚躯体部の塑性化を考慮する場合,躯体部と
基礎部の接合部は,橋脚躯体部の柱の地震時保有水平耐力に相当する作
用力を確実に伝達できる構造とする。
(3) 躯体部と基礎部との接合部は,コンクリートに引張応力が生じること
により一体性が損なわれることがないように,橋脚躯体部の柱や橋台躯
体部のたて壁の軸方向鉄筋を基礎部に確実に定着する。
(4) 以下の1),及び2)又は3)による場合は(3)を満足しているとみなして
よい。
1) 基礎部に接合する橋脚躯体部又は橋台躯体部の部材の軸方向鉄筋
は,Ⅲ編5.2.7(4)2)により算出される定着長を確保する。
2) フーチングに躯体部を接合する場合には,以下のi)及びii)による。
ⅰ) 軸方向鉄筋をフーチング下面鉄筋位置までのばし,かつその端部
は5.2.6 に規定するフックを設けて定着する。
ⅱ) フーチング内部における橋脚躯体部の軸方向鉄筋の定着部は,
5.2.5 に規定する帯鉄筋を柱の短辺長の1/2 以上,又はフーチング
厚の1/2 以上のいずれか大きい方の深さまで配置する。このとき,
帯鉄筋の間隔は,橋脚躯体基部に配置される帯鉄筋の間隔以下と
し,中間帯鉄筋を配置する必要はない。
3) 頂版や柱状体深礎基礎の頂部に躯体部を接合する場合には,2)に準
じる。
(5) 鉄筋コンクリート製の橋脚躯体部と橋脚基礎部の接合部及び鉄筋コ
ンクリート製の橋台躯体部と橋台基礎部の接合部は,接合部に用いられ
る形式の耐荷機構に応じて接合部の限界状態を適切に定めなければな
らない。このとき,原則として10.2.2 及び10.2.3 によらなければなら
ない。
10.2.2 鉄筋コンクリート製の橋脚躯体部と橋脚基礎部及び橋台躯体部と橋台
基礎部の接合部の限界状態1
鉄筋コンクリート製の橋脚躯体部と橋脚基礎部及び橋台躯体部と橋台基
礎部の接合部の限界状態1は,Ⅲ編8.2.8 の規定に準じる。
643
本頁文字(可複製、可搜尋)
10.2.3 鉄筋コンクリート製の橋脚躯体部と橋脚基礎部及び橋台躯体部と橋台
基礎部の接合部の限界状態3
鉄筋コンクリート製の橋脚躯体部と橋脚基礎部及び橋台躯体部と橋台基
礎部の接合部の限界状態3は,Ⅲ編8.2.9 の規定に準じる。
10.3 鋼製の橋脚躯体部と鉄筋コンクリート製の橋脚基礎部との接合部
10.3.1 一 般
(1) 鋼製の橋脚躯体部と鉄筋コンクリート製の橋脚基礎部の接合部が剛
結となるように連結し一体の部材とする場合の接合部は,10.1 の規定に
加えて,(2)及び(3)を満足しなければならない。
(2) 地震の影響に対して,橋脚躯体部の塑性化を考慮する場合,橋脚躯体
部の柱の地震時保有水平耐力に相当する作用力を確実に伝達できる構
造とする。
(3) 鋼製の橋脚躯体部と鉄筋コンクリート製の橋脚基礎部の接合部は,接
合部に用いられる形式の耐荷機構に応じて接合部の限界状態を適切に
定めなければならない。このとき,原則として10.3.2 及び10.3.3 によ
らなければならない。
10.3.2 鋼製の橋脚躯体部と鉄筋コンクリート製の橋脚基礎部の接合部の限界
状態1
鋼製の橋脚躯体部と橋脚基礎部を連結する場合の接合部の限界状態1
は,設定した接合部の耐荷機構に応じて,Ⅲ編6.2.4 の規定により適切に設
定する。
10.3.3 鋼製の橋脚躯体部と鉄筋コンクリート製の橋脚基礎部の接合部の限界
状態3
鋼製の橋脚躯体部と橋脚基礎部を連結する場合の接合部の限界状態3
は,設定した接合部の耐荷機構に応じて,Ⅲ編6.2.4 の規定により適切に設
定する。
644
本頁文字(可複製、可搜尋)
11 章 橋台躯体背面部
11.1 一般
(1) 橋台躯体背面部は,以下の1)から3)を満足する構造としなければな
らない。
1) 耐荷性能の評価で考慮する設計状況における,橋台躯体背面部と橋台
躯体部,橋台躯体背面部と橋台土留め部及び橋台躯体背面部と橋台基礎
構造との荷重伝達機構並びにその特性が明らかである。
2) 橋台躯体構造の一部として所要の耐荷性能を担うとともに,橋の区間
と21 章に規定する橋梁接続区間との道路機能の一体性の確保の観点か
らの要求を満足できる。
3) 橋の設計供用期間において1)及び2)を満足できる耐久性能を有して
いる。
(2) 橋台躯体背面部の範囲及び構造形式の設定にあたっては,以下を考慮
しなければならない。
1) 降雨や地下水など橋台躯体背面部及び橋梁接続区間の性能に影響を
及ぼす状況
2) 橋台躯体背面部の材料の流出防止,内部への水の浸入の防止及び排水
に関する機能の条件
3) 橋台及び橋梁接続区間の構造及び施工の条件
4) 橋台躯体背面部がおかれる地形及び地質の条件
5) 橋の設計供用期間中の橋台及び橋梁接続区間の維持管理の条件
6) 橋の耐荷性能2を満足する橋において,偶発作用支配状況のうち地震
の影響を考慮する設計状況における,地震の影響として考慮する地震動
が複数回生じることに対する道路機能の確保の確実性
7) 地盤変位や地震の影響等の原因による橋台躯体背面部及び橋梁接続
区間における著しい沈下の可能性に対する通行機能の低下の生じにく
さ
(3) 橋台躯体背面部は,橋台躯体背面部からの荷重を支持し,路面の連続
性を確保するために必要な荷重支持能力を有する地盤に支持されなけれ
ばならない。
(4) 橋台躯体背面部を構成する材料は,機械的性質等が明らかであるとと
もに,それらの経年の影響による変化が明らかなものでなければならな
645
本頁文字(可複製、可搜尋)
い。
(5) 橋台躯体背面部の舗装の構造に関しては,「舗装の構造に関する技術基
準」(都市・地域整備局長,道路局長)による。
11.2 土で構成する橋台躯体背面部
11.2.1 一般
(1) 土で橋台躯体背面部を構成する場合は,以下の1)及び2)を満足する
構造としなければならない。
1) 以下のⅰ)及びⅱ)を担う部分から構成され,12 章に規定される橋台
土留め部と耐荷性能及び耐久性能を整合させるとともに,橋台躯体部,
橋台土留め部と一体となって橋台躯体構造の耐荷性能を満足する。
ⅰ) 橋台躯体部の直接の背面に位置し,橋台躯体部との間で相互に
荷重を伝達するとともに路面を形成する部分
ⅱ) ⅰ)の形状等の保持を担う部分
2) Ⅰ編8.7 を満足する土を用いる。このとき,土の特性値は,4章に
より適切に設定する。
(2) 橋台躯体背面部の耐荷性能の前提条件を満足できるよう,土の流出を
防止するとともに,雨水等の橋台躯体背面部の表面からの水の浸入を抑
制し,さらに橋台躯体背面部の内部に水が浸入した場合でも速やかに,
かつ確実に排水するための対策を行う。
(3) 土で構成する橋台躯体背面部の範囲は,橋台躯体部の構造条件及び橋
台躯体背面部がおかれる地形・地質条件を考慮して適切に定める。
11.2.2 橋台躯体背面部の状態
(1) 橋台躯体背面部の耐荷性能の評価にあたっては,以下の区分による状
態を考慮することを標準とする。
状態1:橋台躯体背面部を構成する11.2.1(1)1)の各部分が所要の位置
や形状にとどまり,荷重を支持する能力が損なわれていない状
態
状態2:橋台躯体背面部を構成する11.2.1(1)1)ⅰ)の形状が部分的に
変化し,荷重を支持する能力が部分的に低下しているが,あら
かじめ想定する荷重を支持できる状態であり,ⅱ)は,ⅰ)が荷
重を支持する所要の能力を保持して路面を形成するにあたって
646
本頁文字(可複製、可搜尋)
必要な状態が損なわれていない状態
状態3:橋台躯体背面部を構成する11.2.1(1)1)ⅰ)の形状が変化して
いるが,荷重を支持する能力は失われていない状態であり,ⅱ)
はⅰ)の形状を保持するにあたって必要な状態が損なわれてい
ない状態
(2) 橋台躯体背面部の限界状態は,11.2.3 による。
11.2.3 橋台躯体背面部の限界状態
(1) 橋台躯体背面部の限界状態は以下によることを標準とする。
限界状態1:橋台躯体背面部を構成する11.2.1(1)1)の各部分が所要の
位置や形状にとどまる限界の状態,又は,荷重を支持する能
力が損なわれていない限界の状態
限界状態2:橋台躯体背面部を構成する11.2.1(1)1)ⅰ)の形状が部分
的に変化し,荷重を支持する能力が部分的に低下している
が,あらかじめ想定する荷重を支持できる限界の状態,又
は,ⅱ)がⅰ)の荷重を支持する所要の能力を保持して路面
を形成するにあたって必要な状態を損なわない限界の状態
限界状態3:橋台躯体背面部を構成する11.2.1(1)1)ⅰ)の形状が変化
し,荷重を支持する能力が失われていない限界の状態,又
は,ⅱ)がⅰ)の形状を保持するにあたって必要な状態が損
なわれていない限界の状態
(2) 限界状態1から3は,橋台躯体背面部を構成する部分の限界の状態を
適切に組み合わせることで設定する。
(3) 各部分の限界状態は,3.6.2 に規定する下部構造の部材等の限界状態
による。
11.2.4 橋台躯体背面部の道路機能の評価
(1) 橋台躯体背面部は,橋の設計供用期間中における,橋の区間と21 章に
規定する橋梁接続区間との道路機能の一体性の確保の観点から,Ⅰ編2.3
に規定する橋の耐荷性能1 を満足する橋にあっては以下の1)及び2)を,
Ⅰ編2.3 に規定する橋の耐荷性能2を満足する橋にあっては以下の1)か
ら3)を,それぞれ満足しなければならない。
1) 永続作用支配状況及び変動作用支配状況において,橋台躯体背面部の
限界状態1 及び3を超えないことのそれぞれについて所要の安全性を
647
本頁文字(可複製、可搜尋)
有する。
2) 偶発作用支配状況において,橋台躯体背面部の限界状態3を超えない
ことについて所要の安全性を有する。
3) 偶発作用支配状況において,橋台躯体背面部の限界状態2を超えない
ことについて所要の安全性を有する。
(2) (1)を満足するにあたっては,少なくとも以下の1)から3)を考慮しな
ければならない。
1) 11.2.1(1)1)の各部分を組み合わせた盛土について,のり面の勾配と
高さの条件から(1)を満足することを評価する場合には,材料及び施工
の条件を適切に設定する。
2) 橋台躯体背面部を支持する地盤について,地盤の傾斜や軟弱地盤等の
影響を適切に評価する。
3) 地盤変位や地震の影響等の原因により橋台躯体背面部に著しい沈下
が生じる可能性及び踏掛版の設置などによる路面の連続性の確保の確
実性を評価する。
11.2.5 橋台躯体背面部の耐久性能
(1) 土で構成する橋台躯体背面部の耐久性能は22 章の規定によるほか,
(2)によらなければならない。
(2) 11.2.1(2)の各対策は,橋の設計供用期間中においてそれぞれの機能が
確保されるように,維持管理における状態の把握及び補修の確実性並び
に容易さを考慮して行わなければならない。
12 章 橋台土留め部及び橋台躯体部の土留め部分
12.1 一般
(1) 橋台躯体構造に設ける橋台土留め部及び橋台躯体部の土留め部分は,
橋台の躯体部分とともに,橋台背面土の流出を確実に防止できる構造と
しなければならない。
(2) 橋台躯体構造に設ける橋台土留め部及び橋台躯体部の土留め部分は,
橋台の耐荷性能の評価にあたって橋台背面土が所要の状態を満足する
ために必要な剛性及び強度を有していなければならない。
648
本頁文字(可複製、可搜尋)
(3) 橋台土留め部及び橋台躯体部の土留め部分が所要の状態にとどまる
ようにしなければならない。
(4) 橋台躯体構造に設ける橋台土留め部及び橋台躯体部の土留め部分が
上部構造からの荷重の影響を受ける場合には,その影響を橋台躯体構造
の耐荷性能の評価に適切に考慮しなければならない。
(5) 橋台躯体構造に設ける橋台土留め部に橋台背面土から作用する荷重等
の影響を考慮する場合には,橋台土留め部は橋台躯体部の状態の前提と
して求められる状態にとどまるようにしなければならない。
(6) 橋台躯体部に主に橋軸方向の土留め機能のみを担う部分を設ける場
合,12.2 による。
(7) 橋台躯体部に接合する,主に橋軸直角方向の土留め機能を担う橋台土
留め部として横方向土留め部材(以下「ウィング」という。)を設ける
場合,12.3 による。
12.2 パラペット
12.2.1 一般
パラペットは,橋台背面土の流出を確実に防止できる形状を有するとと
もに,12.2.2 の規定を満足する構造としなければならない。
12.2.2 設計の基本
(1) パラペットの耐荷性能の評価は,(2)から(6)を満足したうえで,3.7.5
の規定による。
(2) パラペットの状態の評価にあたっては,1)から5)のうち必要なものを
荷重として考慮しなければならない。
1) 土圧
2) 活荷重 (T荷重)による側圧
3) 踏掛版から受ける荷重
4) 橋軸方向拘束構造から受ける荷重
5) その他
(3) 踏掛版を設置しない場合は,パラペット背面の近傍に作用する輪荷重
の影響により生じる土圧の影響を考慮しなければならない。
(4) パラペットのせん断補強鉄筋は,5.2.5(5)2)の規定に準じて配置す
649
本頁文字(可複製、可搜尋)
る。
(5) パラペットの配力鉄筋は,橋軸方向拘束構造の有無に関わらず,鉛直
方向鉄筋の外側に配置する。
(6) 鉄筋コンクリート部材のパラペットの限界状態1,限界状態2及び限
界状態3は,それぞれ12.4,12.5 及び12.6 の規定による。
12.3 ウィング
12.3.1 一般
(1) ウィングは,橋台背面土の流出を確実に防止できる形状を有するとと
もに,12.3.2 の規定を満足する構造としなければならない。
(2) (1)を満足するために,少なくとも,橋台背面土及びそれを支持する地
盤の圧密沈下や地震動による沈下及び変形等の影響を考慮して形状を
定めなければならない。
12.3.2 設計の基本
(1) ウィングの耐荷性能の評価は,(2)及び(3)を満足したうえで,3.7.5 の
規定による。
(2) ウィングの状態の評価は,少なくとも以下の荷重を考慮して算出した
断面力,応力,変位の値により行わなければならない。
1) 土圧
2) 活荷重による側圧
(3) (2)1)の土圧には,Ⅰ編8.7 に規定する主働土圧を用いる。ただし,1)
から4)の全てに該当するウィングには,Ⅰ編8.7 に規定する静止土圧を
用いる。
1) 踏掛版が設置されていない。
2) 歩道等が設けられていない。
3) 橋台躯体部とウィングとの角度が90°未満である。
4) ウィングが橋台躯体部とフーチングの両者に接合されている。
(4) 鉄筋コンクリート部材のウィングの限界状態1,限界状態2及び限界
状態3は,それぞれ12.4,12.5 及び12.6 の規定による。
650
本頁文字(可複製、可搜尋)
12.4 橋台土留め部及び橋台躯体部の土留め部分の限界状態1
鉄筋コンクリート部材の土留め構造の限界状態1は,Ⅲ編5.7 及びⅢ編
6章の規定による。
12.5 橋台土留め部及び橋台躯体部の土留め部分の限界状態2
鉄筋コンクリート部材の土留め構造の限界状態2は,Ⅲ編5.8 及びⅢ編
6章の規定による。
12.6 橋台土留め部及び橋台躯体部の土留め部分の限界状態3
鉄筋コンクリート部材の土留め構造の限界状態3は,Ⅲ編5.9 及びⅢ編
6章の規定による。
13 章 基礎構造
13.1 一般
13.1.1 適用の範囲
この章は,橋脚基礎構造及び橋台基礎構造及びそれらを構成する部材等に
適用する。
13.1.2 一般
(1) 基礎構造を構成する部材等は,所要の耐荷性能を有していなければな
らない。
(2) (1)を満足させるにあたっては,以下の1)及び2)を満足した上で,(3)
から(6)及び13.2 から13.6 を満足しなければならない。
1) 基礎部は,躯体部からの荷重を基礎地盤部に伝達できる構造とする。
2) 支点反力支持機能及び支点位置保持機能の評価点を躯体部と基礎部
の接合部に設ける場合,基礎部の接合部を含む部分は剛な構造とする。
(3) 基礎構造の耐荷性能で考慮する状態は,以下のいずれかの状態とする。
1) 基礎構造の限界状態1
651
本頁文字(可複製、可搜尋)
基礎構造の荷重を支持する能力が低下していないとみなせる限界の
状態
2) 基礎構造の限界状態2
基礎構造が荷重を支持する能力はあらかじめ想定する範囲内にあり,
かつ,特別な注意のもとで使用できる限界の状態
3) 基礎構造の限界状態3
基礎構造が荷重を支持する能力の観点で挙動が可逆性を失うものの,
耐荷力を完全には失わないとみなせる限界の状態
(4) 基礎構造の耐荷性能の評価における(3)の基礎構造の状態は,以下の
1)から3)の基礎部及び基礎地盤の状態の組合せによって代表させなけ
ればならない。
1) 基礎部を構成する部材等の状態
2) 基礎地盤部を構成する基礎地盤の状態
3) 基礎部の安定の状態
(5) (4)3)の基礎部の安定の状態として,少なくとも以下の1)から4)を考
慮しなければならない。
1) 滑動
2) 転倒
3) 沈下
4) 浮上り
(6) 基礎構造の設計にあたっては,少なくとも躯体部との接合部において
算出される反力と等価になるような鉛直荷重,水平荷重,転倒モーメン
トからなる外力に置き換えたものを作用の特性値として考慮しなければ
ならない。
(7) 直接基礎については14 章,杭基礎については15 章,ケーソン基礎に
ついては16 章,鋼管矢板基礎については17 章,地中連続壁基礎につい
ては18 章,深礎基礎については19 章の規定による場合は,(1)を満足す
るとみなしてよい。
13.2 設計の基本
13.2.1 一般
(1) 橋脚基礎構造及び橋台基礎構造は,以下の1)及び2)を満足した基礎
形式でなければならない。
1) 橋脚基礎構造又は橋台基礎構造に作用する荷重に対して,基礎部及び
652
本頁文字(可複製、可搜尋)
基礎地盤部の荷重分担及び耐荷機構が明らかであること,それらを構成
する部材の力学的特性が明らかであること,並びにそれらの限界状態,
評価項目,制限値及び解析モデルについて,相互の関係性も含めて実験
等により適切に検証されていること
2) 1)を一定の信頼性をもって実現させるための橋脚基礎構造及び橋台
基礎構造の施工管理方法が確立していること。また,その施工方法によ
って橋脚基礎地盤及び橋台基礎地盤に及ぼす影響が明らかであること。
(2) 基礎形式は,(1)を満足するものから,地形及び地質条件,施工条件並
びに環境条件等を考慮して選定しなければならない。
(3) 1基の橋脚基礎構造又は橋台基礎構造は,異なる基礎形式を併用しな
いことを原則とする。
(4) 基礎部材の配置や形状の設定にあたっては,基礎部材を支持する基礎
地盤の抵抗ができる限り均等になるように配慮しなければならない。
(5) 橋脚基礎構造及び橋台基礎構造の変位及び変形は,Ⅰ編2.5.2 に規定
する下部構造の耐荷性能の評価において考慮する状態を満足する範囲に
とどまるとともに,上部構造及び上下部接続部がⅠ編2.4.2 及びⅠ編
2.4.4 に規定する所要の機能を有する前提となる条件を満足する範囲に
支点位置がとどまるようにしなければならない。
(6) 支点位置を橋の機能に影響を与えない範囲にとどめるにあたっては,
以下の1)及び2)の作用の組合せに対して,橋脚基礎構造及び橋台基礎
構造の評価点の位置が所定の範囲にとどまらなければならない。
1) 1.00(D+L+PS+CR+SH+E+HP+(U))
2) Ⅰ編3.3 に規定する永続作用支配状況
(7) 基礎構造は,長期的に安定して存在し,確実な地盤抵抗が得られる地
層により支持されていなければならない。
(8) 基礎構造は,Ⅰ編8.19.13 に規定する地盤振動変位の影響に対して,
構造条件,地盤条件等を適切に考慮して所要の塑性変形能を有する構造
としなければならない。
(9) (8)を満足するにあたって,杭基礎等の柔な基礎形式の場合,少なくと
も,地盤振動変位の深さ方向分布が急変する土層境界付近で塑性変形能
が確保できていなければならない。
13.2.2 状態の評価
(1) 基礎部の強度や安定に関わる状態の評価にあたっては,基礎地盤部の
653
本頁文字(可複製、可搜尋)
地盤抵抗を,地盤の調査結果,橋脚基礎構造及び橋台基礎構造の施工方
法,橋脚基礎構造及び橋台基礎構造の限界状態等を考慮して適切にモデ
ル化しなければならない。
(2) 一連の上部構造を支持する各橋脚基礎構造及び橋台基礎構造に異なる
基礎形式を用いる場合は,耐荷性能の評価にあたって,各橋脚基礎構造
及び橋台基礎構造の剛性の違いを適切に考慮しなければならない。
(3) 斜め橋台の基礎構造の安定に関わる状態の評価は,原則として背面直
角方向及び橋軸方向について行う。
13.3 橋脚基礎地盤部及び橋台基礎地盤部
13.3.1 橋脚基礎地盤部及び橋台基礎地盤部の範囲
(1) 基礎地盤部の範囲は,基礎構造の耐荷機構を発揮させるために必要な
地盤の水平抵抗及び鉛直抵抗を考慮して適切に設定しなければならない。
(2) 基礎地盤部の範囲の設定にあたっては,地盤の抵抗機構を発揮するた
めに必要な範囲として少なくとも以下を考慮する。
1) 13.3.3 に規定する支持層及び基礎部の底面からの力に対する抵抗機
構を発揮するために必要な範囲よりも上方の地盤の範囲
2) 13.3.2 に規定する設計上の地盤面以下の地盤の範囲
3) 水平方向の荷重に対する抵抗機構を発揮するために必要な範囲
4) 近接構造物が地盤抵抗や基礎構造としての抵抗機構に影響を及ぼす
範囲
(3) (2)の考慮にあたっては,その範囲を基礎形式に応じて適切に定めなけ
ればならない。
13.3.2 設計上の地盤面
(1) 設計上の地盤面は,長期にわたり安定して存在し,かつ,水平抵抗が
期待できる地盤の上面に設定しなければならない。
(2) 設計上の地盤面を,以下の1)から5)の影響を受けないとみなせる地
盤の上面に設定することを標準とする。
1) 斜面崩壊等
2) 洗掘・侵食
3) 圧密沈下
4) 施工による基礎地盤の乱れ
5) 凍結融解
654
本頁文字(可複製、可搜尋)
13.3.3 支持層
(1) 支持層は,1)及び2)の条件を満足しなければならない。
1) 長期的に安定して存在すること。
2) 基礎部及びこの層より上の基礎地盤部を支持するための十分な地盤
抵抗が得られること。
(2) (1)1)における長期的に安定して存在する地層とは,少なくとも1)か
ら4)の影響を受けないとみなせる地層とする。
1) 斜面崩壊等
2) 洗掘・侵食
3) 液状化
4) 圧密沈下
(3) 1)及び2)を満足する場合には,(1)2)を満足するとみなしてよい。
1) 基礎部及びこの層より上の基礎地盤部を支持するために十分な強度
及び剛性を有していること。
2) 基礎部の施工による乱れにより1)が失われないこと。
13.4 地盤反力係数
(1) 地盤反力係数は,基礎部と基礎地盤部との相互作用に伴う荷重と変位
の関係として,地盤条件,橋脚基礎部又は橋台基礎部の載荷幅及び施工
方法等の影響を適切に考慮して定めなければならない。
(2) 地盤反力係数は,式(13.4.1)により定義する。
𝑘= 𝑝/𝛿 ·········································· (13.4.1)
ここに,
𝑘 : 地盤反力係数 (kN/m3)
𝑝 : 地盤反力度 (kN/m2)
𝛿 : 変位 (m)
(3) 地盤反力係数を載荷試験による荷重と変位の関係から求める場合,又
は式(13.4.2)により求める場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
𝑘= 𝜆𝑘(𝐵ᇱ/0.3)ିଷ/ସ ···································· (13.4.2)
ここに,
𝑘 : 地盤反力係数 (kN/m3)
𝑘: 直径0.3m の剛体円板による平板載荷試験の値に相当する地盤反
力係数 (kN/m3) で,各種試験により求めた変形係数から推定する
655
本頁文字(可複製、可搜尋)
場合は,式(13.4.3)により求める。
𝑘= 𝛼𝐸/0.3 ···································· (13.4.3)
ここに,
𝐸:表-13.4.1 に示す方法で推定した設計の対象とする位置での地盤
の変形係数 (kN/m2)
𝛼 :地盤反力係数の換算係数で,表-13.4.1 に示す値とする。
表-13.4.1 変形係数E0 と地盤反力係数の換算係数𝛼
地盤反力係数の換算係数𝛼
変形係数E0 の推定方法 作用の組合せに地震の 作用の組合せに地震
影響を含まない場合 の影響を含む場合
直径0.3m の剛体円板による平板載
荷試験の繰返し曲線から求めた変形 1 2
係数の1/2
孔内水平載荷試験から求めた変形係
4 8
数
供試体の一軸圧縮試験又は三軸圧縮
4 8
試験から求めた変形係数
標準貫入試験のN値よりE0 =
1 2
2,800N で推定した変形係数
𝐵ᇱ:地盤反力係数の推定に用いる基礎の換算載荷幅 (m)
𝜆 :基礎の施工方法の影響を考慮する係数
13.5 レベル2地震動の影響を考慮する場合に橋脚基礎構造及び橋台基
礎構造に作用する力
(1) レベル2地震動の影響を考慮する状況における橋脚基礎構造の状態の
評価にあたっては,以下の1)から3)を考慮する。
1) Ⅰ編8.19.5 に規定する構造物の重量に起因する慣性力の影響
2) Ⅰ編8.19.3 に規定する耐震設計上の地盤面から地表までの構造部分
に対しては,Ⅰ編8.19.8 に規定する地盤面における設計水平震度に相
当する慣性力の影響
3) Ⅰ編8.19.14 に規定する液状化に伴う地盤の流動化の影響
(2) (1)1)に規定する構造物の慣性力の影響は,橋脚躯体部の塑性変形した
状態を耐荷性能の評価に考慮する場合には,式(13.5.1)により算出する
656
本頁文字(可複製、可搜尋)
設計水平震度を用いて算出する。
𝑘= 𝑐ௗி𝑘ே ········································· (13.5.1)
ここに,
𝑘:橋脚基礎構造の設計水平震度(四捨五入により小数点以下2桁と
する)
𝑐ௗி:橋脚基礎構造の設計水平震度の算出のための補正係数で,1.10 と
する。
𝑘ே:レベル2地震動の影響を考慮する状況において橋脚躯体基部に
生じる断面力を設計水平震度に換算したもので,橋脚躯体部の塑
性変形した状態を耐荷性能の評価に考慮する場合には式
(13.5.2)により算出する。
𝑘ே= 𝑃௨/𝑊 ··········································· (13.5.2)
𝑃௨:橋脚基礎構造が支持する橋脚躯体部の水平耐力(N)で,鉄筋コンク
リート橋脚躯体部の場合には9.4.7 の規定により算出する終局水
平耐力,鋼製橋脚躯体部の場合には9.5.5 の規定により算出する
水平耐力を用いる。
𝑊:等価重量(N)で,式(9.4.11)により算出する。ただし,鉄筋コンク
リート橋脚躯体部の破壊形態がせん断破壊型の場合には,9.4.5 に
規定する等価重量算出係数𝑐を1.0 とする。
(3) レベル2地震動の影響を考慮する状況における橋台基礎構造の状態の
評価にあたっては,以下の1)及び2)を考慮する。
1) Ⅰ編8.19.11 に規定する地震時土圧
2) Ⅰ編8.19.5 に規定する構造物及び後フーチング上載土の慣性力の影
響
(4) 上部構造の慣性力の影響以外の(3)の算出に用いる設計水平震度は式
(13.5.3)により算出する。
𝑘= 𝑐𝑐ଶ𝑘 ········································ (13.5.3)
ここに,
𝑘 :橋台躯体構造及び橋台基礎構造の設計水平震度(四捨五入により
小数点以下2桁とする)
𝑐 :橋台躯体構造及び橋台基礎構造の設計水平震度の補正係数で,
1.00 を標準とする。
𝑐ଶ :レベル2地震動の地域別補正係数で,地震動のタイプに応じてⅠ
編8.19.10 に規定する𝑐୍又は𝑐୍୍を用いる。
𝑘:レベル2地震動の地盤面における設計水平震度の標準値で,地震
657
本頁文字(可複製、可搜尋)
動のタイプに応じてⅠ編8.19.8(3)に規定する𝑘୍又は𝑘୍୍を用
いる。
13.6 橋脚基礎構造及び橋台基礎構造の応答塑性率の算出
13.6.1 橋脚基礎構造の応答塑性率の算出
(1) 橋脚基礎構造に塑性変形した状態を耐荷性能の評価に考慮する場合の
橋脚基礎構造の応答塑性率及び応答変位は,(2)に規定する設計水平震度
を用いて,式(13.6.1)及び式(13.6.2)により算出する。
1 2 μFr = {− 1( − r ) + 1 − r + r ( k hF / k hyF ) } ( r ≠ 0) r ···· (13.6.1) 1 2 μFr = {1 + ( k hF / k hyF ) } ( r = 0)
2
𝛿ி= 𝜇ி𝛿ி௬ ········································· (13.6.2)
ここに,
𝜇ி:橋脚基礎構造の応答塑性率
𝛿ி:橋脚基礎構造の変形による上部構造の慣性力の影響を考慮する位
置における応答変位(m)
𝛿ி௬:橋脚基礎構造の降伏変位(m)
𝑟:橋脚基礎構造の降伏剛性に対する二次剛性の比
𝑘௬ி:橋脚基礎構造の降伏に達するときの水平震度(四捨五入により小
数点以下2桁とする)
𝑘ி:橋脚基礎構造の塑性変形した状態を耐荷性能の評価に考慮する場
合の橋脚基礎構造の設計水平震度(四捨五入により小数点以下2
桁とする)で,(2)による。
(2) 橋脚基礎構造の応答塑性率及び応答変位を算出するための設計水平震
度は,式(13.6.3)により算出する。
𝑘ி= 𝑐𝑐ଶ𝑘 ········································· (13.6.3)
ここに,
𝑐:減衰定数別補正係数で,側方地盤への振動エネルギーの逸散,基
礎部及び地盤抵抗の非線形性の影響を考慮して適切に設定する。
ただし,15 章に規定する杭基礎,16 章に規定するケーソン基礎,
17 章に規定する鋼管矢板基礎及び18 章に規定する地中連続壁基
礎の場合には2/3 を用いることを標準とする。
𝑐2z:レベル2地震動の地域別補正係数で,地震動のタイプに応じてⅠ
658
本頁文字(可複製、可搜尋)
編8.19.10 に規定する𝑐୍又は𝑐୍୍を用いる。
𝑘:レベル2地震動の設計水平震度の標準値で,地震動のタイプに応
じてⅠ編8.19.8 に規定する𝑘୍又は𝑘୍୍を用いる。
13.6.2 橋台基礎構造の応答塑性率の算出
橋台基礎構造に塑性変形した状態を耐荷性能の評価に考慮する場合の橋
台基礎構造の応答塑性率は,基礎の非線形挙動,土圧の影響等を考慮して,
式(13.6.4)により算出する。
𝜇= 𝛿/𝛿௬ ·········································· (13.6.4)
𝛿= 𝜇ᇱ𝛿௬ᇱ + 𝛿 ······································· (13.6.5)
𝛿௬= 𝛿௬ᇱ + 𝛿 ········································· (13.6.6)
′ ଵ
𝜇 = ൜−(1 −𝑟) + ට1 −𝑟+ 𝑟(𝑘/𝑘௬)ଶൠ (𝑟≠0) ൢ ···· (13.6.7)
′ ଵ
𝜇 = ଶ൛1 + (𝑘/𝑘௬)ଶൟ (𝑟= 0)
ここに,
𝜇:橋台基礎構造の応答塑性率
𝛿:橋台基礎構造の変形による上部構造の慣性力の影響を考慮する位
置における水平変位 (m)
𝛿௬:橋台基礎構造の降伏変位 (m)。
𝜇ᇱ:𝑘= 0,𝛿= 𝛿を原点とした場合の橋台基礎構造の応答塑性率
𝛿௬ᇱ:𝑘= 0,𝛿= 𝛿を原点とした場合の橋台基礎構造の降伏変位 (m)
𝛿:上部構造の慣性力の影響を考慮する位置における水平変位 (m)
𝛿:𝑘= 0として算出される地震時主働土圧による上部構造の慣性力
の影響を考慮する位置における水平変位 (m)
𝑟:橋台基礎構造の降伏剛性に対する二次剛性の比
𝑘௬:橋台基礎構造が降伏に達するときの水平震度(四捨五入により小数
点以下2桁とする)
𝑘:式(13.5.3)により算出する橋台躯体構造及び橋台基礎構造の設計
水平震度
659
本頁文字(可複製、可搜尋)
14 章 直接基礎
14.1 適用の範囲
この章は,原則として,以下の1)から3)を満足する場合の基礎構造(以
下「直接基礎」という。)の設計に適用する。ただし,水平荷重を基礎部底
面に接触する支持層と根入れ部分の支持層との共同で分担させる場合に
は,両者の分担割合について十分検討したうえでこの章の規定が準用でき
る。
1) 基礎部が剛なフーチングのみからなり,支持層に直接支持される構造
2) 基礎部底面と支持層の上面が平面で分離され,接触する構造
3) 2)に規定する基礎部と基礎地盤部の境界面において,以下による荷重
伝達のみを基礎部の耐荷性能において考慮する。
ⅰ) 躯体構造からの鉛直荷重に対しては,基礎部底面の鉛直地盤反力
ⅱ) 躯体構造からの水平荷重に対しては,基礎部底面のせん断地盤反
力。ただし,基礎部底面に所要の強度及び剛性を有する構造の突起を
設けて支持層に十分貫入する場合においては,突起先端の基礎部底面
と平行な面に対するせん断抵抗。
14.2 設計の基本
14.2.1 一般
(1) 直接基礎が,以下の(2)から(5)を満足する場合は,13.1.2 を満足する
とみなしてよい。
(2) 6.1(3)1)又は7.1(3)1)の支点反力支持機能及び支点位置保持機能の
評価点が以下を満足する。
1) 評価点での変位が,橋の機能に影響を与えない範囲にとどまる。
2) 評価点が,フーチングと躯体部がその一部を共有する剛な部位,又は
フーチングと躯体部の接合部近傍の剛な部位にある。
(3) 基礎構造を構成する部材等の状態が以下を満足する。
1) 基礎部を構成する部材等の状態は,14.2.3,14.3.3,14.3.4 の規定を
満足したうえで,14.5 の規定による。
2) 基礎地盤部を構成する基礎地盤の状態は,14.2.3 の規定を満足した
660
本頁文字(可複製、可搜尋)
うえで,14.6 の規定による。
3) 基礎部の安定の状態は,鉛直荷重及び水平荷重に対する状態を考慮す
るものとし,14.2.3 の規定を満足したうえで14.4 の規定による。この
とき,鉛直荷重の作用位置が基礎部軸線から偏心する影響も適切に考慮
する。
(4) 13.1.2(3)に規定する基礎構造の状態について,(2)及び14.7 の規定
を満足するほか,永続作用支配状況及び変動作用支配状況において,14.4
から14.6 の規定を満足し,かつ,レベル2地震動を考慮する設計状況に
おいて14.5 の規定を満足する場合は,レベル2地震動を考慮する設計
状況において,基礎構造の限界状態1及び3を超えないとみなしてよ
い。
(5) 基礎構造を構成する部材等は,以下の1)から3)を満足する。
1) フーチングの形状寸法については,14.2.2 の規定による。
2) 直接基礎の応答算出にあたっては,14.2.4 の規定による。
3) フーチングについては,14.3.1,14.3.2 及び14.3.5 の規定による。
(6) 14.7 の規定による場合は,(2)1)を満足するとみなしてよい。
14.2.2 形状寸法
直接基礎のフーチングの形状寸法は,躯体部の形状及び寸法,基礎部の安
定並びに各部に発生する応力のほか,施工条件も考慮して決めなければな
らない。
14.2.3 地盤反力係数
(1) 直接基礎の耐荷性能の評価にあたって考慮する地盤反力係数は,基礎
部底面の鉛直方向地盤反力係数及び水平方向せん断地盤反力係数とす
る。
ただし,水平荷重を基礎部底面と根入れ部分の支持層との共同で分担
させる場合の評価には,根入れ部前面の水平方向地盤反力係数も考慮す
る。
(2) 直接基礎の耐荷性能の評価にあたって考慮する地盤反力係数は,直接
基礎の形状や施工法の影響を考慮して地盤の抵抗特性を適切に評価で
きるように設定しなければならない。
661
本頁文字(可複製、可搜尋)
(3) 以下の,1)及び2)により地盤反力係数を設定した場合には,(2)を満
足するとみなしてよい。
1) 基礎部底面の鉛直方向地盤反力係数及び根入れ部前面の水平方向地
盤反力係数は,式(13.4.2)により求める。ここで,基礎の施工方法の影
響を考慮する係数及び換算載荷幅は表-14.2.1 による。
表-14.2.1 基礎の施工方法の影響を考慮する係数λ及び換算載荷幅 𝐵ᇱ
地盤反力係数の種類 𝜆 𝐵ᇱ (m)
鉛直方向地盤反力係数kV 1.0 AV
水平方向地盤反力係数kH 1.0 AH
ここに,
𝐴:鉛直方向の載荷面積 (m2)
𝐴ு:荷重作用方向に直交する基礎の載荷面積 (m2)
2) 基礎部底面の水平方向せん断地盤反力係数は,1)によって求められる
鉛直方向地盤反力係数を用いて式(14.2.1)により求める。
𝑘௦= 0.3𝑘 ·········································· (14.2.1)
ここに,
𝑘௦:基礎部底面の水平方向せん断地盤反力係数 (kN/m3)
𝑘:基礎部底面の鉛直方向地盤反力係数 (kN/m3)
14.2.4 応答算出
(1) 直接基礎の地盤反力度及び変位は,荷重分担,地盤条件,構造条件及
び施工方法等を適切に考慮して算出しなければならない。
(2) 基礎構造の塑性変形能を考慮しない場合において1)及び2)による場
合は,(1)を満足するとみなしてよい。
1) フーチングは,剛体とする。
2) 地盤抵抗は,14.2.3 に規定する地盤反力係数を用いて評価する。
14.3 フーチング
14.3.1 一般
(1) フーチングは,躯体部から作用する荷重を確実に地盤に伝達できる構
662
本頁文字(可複製、可搜尋)
造としなければならない。
(2) フーチングは,(1)を満足するために,(3)及び(4)並びに14.3.2 から
14.3.5 の規定を満足しなければならない。
(3) フーチングの状態の評価にあたっては,フーチングの自重,土砂等の
上載荷重,浮力の有無,地盤反力等により,設計上最も不利となる荷重
状態を考慮する。
(4) フーチングは,片持ばり,単純ばり,連続ばり等のはり部材として設
計することを標準とする。ただし,必要に応じて,版としての挙動を考
慮する。
14.3.2 フーチングの厚さ
(1) フーチングは,部材として必要な厚さを確保しなければならない。
(2) 以下の式(14.3.1)又は(3)を満足する場合は,直接基礎のフーチングは
剛体であるとみなしてよい。
𝛽𝜆≦1.0 ······································· (14.3.1)
రටଷ (mିଵ) ····························· (14.3.2) ここで,𝛽= ாయ
𝑘= 𝑘
𝑘:鉛直方向地盤反力係数(kN/m3)で13.4 の規定に従って定める。
ただし𝛼は作用の組合せに地震の影響を含まない場合の値とす
る。
𝐸:フーチングのヤング係数(kN/m2)
ℎ:フーチングの厚さ(m)
𝜆:フーチングの換算突出長(m)で,フーチングの形式に応じて以下に
より定める。
① 単独フーチングの場合
𝜆= max (𝑙, 𝑏)
ただし,
𝑙≧𝐷/2ならば𝑙= 𝐷/2
𝑏≧𝐵/2ならば𝑏= 𝐵/2
𝐷:フーチングの幅(m) 図-14.3.1 単独フーチング
𝐵:フーチングの奥行き(m)
663
本頁文字(可複製、可搜尋)
② 連続フーチングの場合
𝛼(𝜆ᇱଶ+ 𝑒ଶ)
𝜆=
𝜆ᇱ+ 𝑒
ここで,
𝜆ᇱ= max(𝑙, 𝑏)
𝛼= 1.3
図-14.3.2 連続フーチング
(3) 亀裂の少ない硬岩で,非常に大きな極限支持力度が期待でき,かつ,
変形係数も大きな場合のフーチング厚さは(2)によらず,フーチング長辺
の1/5,橋台躯体部に接合するフーチングにおいては橋軸方向のフーチ
ング幅から壁厚を差引いた値の1/5 以上の厚さを確保する。
14.3.3 曲げモーメントを受けるフーチング
(1) 曲げモーメントを受けるフーチングの耐荷性能の評価にあたっては,
(2)から(5)を満足しなければならない。
(2) 照査断面は,長方形断面の柱又は壁の場合にはその前面,円形断面の
柱の場合には柱外面より柱直径の1/10 内側へ入った位置における鉛直
断面とする。
(3) 作用荷重は1)及び2)に従って設定する。
1) 永続作用支配状況及び変動作用支配状況における状態の評価を行う
場合には,柱又は壁前面のフーチング全面積に作用する荷重を考慮し
て,照査断面に生じる曲げモーメントを計算する。ただし,底面せん断
力を除いて計算することを原則とする。
2) レベル2地震動を考慮する設計状況における状態の評価を行う場合
には,柱又は壁前面のフーチング全面積に作用する全ての荷重を考慮し
て,照査断面に生じる曲げモーメントを計算する。
(4) 断面に生じる曲げモーメントの算出に用いる軸線は,原則として断面
の図心位置とする。
(5) 有効幅は1)及び2)に従って設定する。
1) 永続作用支配状況及び変動作用支配状況における状態の評価に用い
る有効幅は,式(14.3.3)により算出してよい。
664
本頁文字(可複製、可搜尋)
フーチング下面側が引張りになる場合 𝑏= 𝑡+ 2𝑑≦𝐵
(14.3.3)
フーチング上面側が引張りになる場合 𝑏= 𝑡+ 𝑑≦𝐵
ここに,
𝑏 :有効幅 (mm)
𝐵 :フーチング全幅 (mm)
𝑡 :柱又は壁の幅 (mm)
𝑑 :フーチングの有効高 (mm)
2) レベル2地震動を考慮する設計状況における状態の評価に用いる有
効幅は,式(14.3.4)により算出してよい。
フーチング下面側が引張りになる場合
𝑏= 𝐵
(14.3.4) フーチング上面側が引張りになる場合
𝑏= 𝑡+ 1.5𝑑≦𝐵
ここに,
𝑏 :有効幅 (mm)
𝐵 :フーチング全幅 (mm)
𝑡 :柱又は壁の幅 (mm)
𝑑 :フーチングの有効高 (mm)
ただし,断面内でモーメントの再配分が確実に行われるように,引張主鉄
筋量は釣合い鉄筋量の1/2 以下とする。
14.3.4 せん断力を受けるフーチング
(1) せん断力を受けるフーチングの耐荷性能の評価にあたっては,(2)から
(4)を満足しなければならない。
(2) 照査断面と鉄筋の配置は1)及び2)による。
1) 柱又は壁付近におけるせん断力を受ける耐荷性能の評価は,図-
14.3.3 に示す部材断面A-A において行う。
せん断補強鉄筋を用いる場合,フーチング下面側が引張りになる場合
には,図-14.3.3(a)の斜線部分のせん断補強鉄筋は,A-A 断面について
算出される鉄筋量以上を配置する。また,フーチング上面側が引張りに
なる場合には,図-14.3.3(b)の柱前面の斜線部分にはA-A 断面について
算出される鉄筋量以上,柱側面の斜線部分の単位幅あたりにはA-A 断面
について算出される単位幅あたりの鉄筋量以上を配置する。
665
本頁文字(可複製、可搜尋)
(a) 下面側が引張りになる場合 (b) 上面側が引張りになる場合
図-14.3.3 柱又は壁付近におけるフーチングのせん断力を照査する断面
2) せん断力を受ける耐荷性能の評価を行う場合のフーチングの引張主
鉄筋は,柱又は壁前面のフーチング全面積に作用する鉛直荷重による柱
又は壁前面位置における曲げモーメントの向きにより決定する。
(3) せん断スパン比がせん断耐力に与える影響は,1)から3)に従って考慮
する。
1) 3)で算出するせん断スパンがフーチングの有効高の2.5 倍以下の場
合,せん断スパン比によるコンクリートの負担するせん断力の割増係数
は,表-14.3.1 に示す値とする。
表-14.3.1 せん断スパン比によるコンクリートの負担する
せん断力の割増係数𝑐ௗ
𝑎/𝑑 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5
𝑐ௗ 6.4 4.0 2.5 1.6 1.0
ここに,
𝑐ௗ :せん断スパン比によるコンクリートの負担する
せん断力の割増係数
𝑎 :せん断スパン (mm) で,3) に示す。
𝑑 :フーチングの有効高 (mm) で,柱又は壁前面の位置で
求める。
2) せん断スパンがフーチングの有効高の2.5 倍以下の場合,せん断スパ
ン比によるせん断補強鉄筋が負担するせん断力の低減係数は,式
(14.3.5)により算出される値とする。
666
本頁文字(可複製、可搜尋)
𝑐ௗ௦= (𝑎/𝑑)/2.5 ································ (14.3.5)
ここに,
𝑐ௗ௦ :せん断スパン比によるせん断補強鉄筋が負担する
せん断力の低減係数
𝑎 :せん断スパン (mm) で,3)に示す。
𝑑 :フーチングの有効高 (mm) で,柱又は壁前面の位
置で求める。
3) せん断スパンは,フーチング下面側が引張りになる場合には,柱又は
壁前面のフーチング全面積に作用する鉛直荷重の合力の作用位置から
柱又は壁前面までの距離としてよい。フーチング上面側が引張りになる
場合には,式(14.3.6)により算出してよい。
𝑎= 𝐿+ 𝐿ᇱ ····································· (14.3.6)
ここに,
𝑎 :せん断スパン (mm)
𝐿 :柱又は壁前面のフーチング全面積に作用する鉛直荷重の
合力の作用位置から柱又は壁前面までの距離 (mm)
𝐿ᇱ :せん断スパンの補正長さで,𝐿ᇱ= min (𝑡/2, 𝑑) (mm)
𝑡 :照査断面直角方向の柱又は壁の幅 (mm)
𝑑 :柱又は壁前面位置におけるフーチングの有効高 (mm)
(4) せん断力を受けるフーチングの有効幅は全幅とすることを原則とす
る。
14.3.5 フーチングの鉄筋の配置
フーチングの鉄筋の配置は,(1)から(4)による。
(1) フーチングのせん断補強鉄筋は,1)から3)により配置する。
1) 部材全体にわたって配置する。
2) フーチング下面及び上面に配置される水平方向鉄筋にフック又は定
着体をかけて定着する。
3) 計算上せん断補強鉄筋を配置する必要がある場合,せん断補強鉄筋の
間隔は,フーチングの有効高の1/2 以下とする。また,計算上せん断補
強鉄筋を必要としない場合,せん断補強鉄筋をフーチングの有効高以下
の間隔に配置する。
667
本頁文字(可複製、可搜尋)
(2) 単独フーチングの場合は,以下の1)から5)を満足するように配置す
る。
1) 永続作用支配状況及び変動作用支配状況における評価並びにレベル
2地震動を考慮する設計状況における評価に対し,14.3.3 に規定する
有効幅を用いて,それぞれの単位幅あたりの鉄筋量𝐴௦ଵ及び𝐴௦ଶを計算す
る。
2) 式(14.3.3)により算出される有効幅の範囲には,𝐴௦ଵと𝐴௦ଶのうち,
いずれか大きい方の鉄筋量を等間隔に配置する。それ以外の範囲には,
𝐴௦ଶの鉄筋量を等間隔に配置する(図-14.3.4)。
3) フーチングの上面及び下面の主鉄筋は,フーチングが版として機能す
るように二方向配筋を原則とする。
4) 設計上フーチング上面側に引張りが生じない場合にも,設計で考慮し
ない上載荷重が作用する場合等にぜい性的な破壊が生じないように上
面鉄筋を配置する。一般には,下面主鉄筋の1/3 以上の鉄筋を配置する。
橋台フーチングの場合には,引張主鉄筋の1/2 以上の鉄筋を前フーチン
グの上面及び後フーチングの下面に配置する。
5) フーチング上面及び下面において,曲げモーメントに対して全断面が
有効に機能するように鉄筋を配置する。ここに,各方向の鉄筋は直交す
る鉄筋の1/3 以上配置する。
tc tc
d
d
b=tc+2d b=tc+d
AS1 とAS2 の大きい方で配筋 AS1 とAS2 の大きい方で配筋
AS2 を配筋 AS2 を配筋
(a) フーチング下面側が引張り (b) フーチング上面側が引張り
になる場合 になる場合
図-14.3.4 鉄筋の配置
(3) 連続フーチングの場合は以下の1)から3)を満足するように配置する。
1) 連続フーチングの片持ばりとして働く部分の鉄筋の配置は,単独フー
668
本頁文字(可複製、可搜尋)
チングに準じる。
2) 連続フーチング部は連続ばりとして,(2)の1)に準じて求めた鉄筋量
𝐴௦ଷ(永続作用支配状況及び変動作用支配状況),𝐴௦ସ(レベル2地震動を
考慮する設計状況)を(2)の2)に基づいて配置する(図-14.3.5)。
3) 上面及び下面の鉄筋の配筋方向及び配置は,それぞれ(2)の3)から5)
までに準じる。
を配筋
と の と の
大きい方で配筋 大きい方で配筋
柱前面を設計断面とした片持ばりとして配筋
を配筋 のと 大きい方で配筋
柱を支点として連続ばりとして配筋
図-14.3.5 連続フーチングの鉄筋の配置
(フーチング下面側が引張りになる場合)
(4) 橋台フーチングの引張主鉄筋は,Ⅲ編5.2.5(4)に規定する定着長を
確保し,かつ,前フーチングでは橋台躯体背面側,後フーチングでは橋
台躯体前面側の鉛直方向鉄筋の位置までのばすか,これを超えて定着す
る。
14.4 基礎部の安定に関する限界状態
14.4.1 基礎部の支持の限界状態1
(1) 粘性土地盤,砂地盤又は砂れき地盤を支持層とする直接基礎が(2)を満
足する場合,岩盤を支持層とする直接基礎が(3)を満足する場合には,鉛
直荷重に対する支持の限界状態1を超えないとみなしてよい。
(2)1) 基礎部底面に作用する合力が,基礎部底面での基礎地盤の支持力の
669
本頁文字(可複製、可搜尋)
制限値を超えない。
2) 基礎部底面に作用する合力は,式(14.4.1)により算出する。
𝐹= 𝑉 భ/మ ·································· (14.4.1) ଵିቀమశమ ቁ ഌమ
ு ெ
𝜈= ொೠ,ℎ= (ுೠ/)ொೠ,𝑚= .ସ଼ொೠ
ここに,
Fr :基礎部底面に作用する合力(kN)
Hu :基礎部底面と基礎地盤との間に働く最大せん断抵抗力の特性
値(kN)で,14.4.6(2)2)により求める。ただし,フーチングの
底面に突起をつける場合でも,突起の影響を考慮せずに求め
る。
Qu :基礎部底面での基礎地盤の極限鉛直支持力の特性値(kN)で,
5)により求める。
V, H, M :基礎部底面に作用する鉛直力 (kN),水平力 (kN)及び転倒モ
ーメント (kN⋅m)
B :水平力の作用方向の基礎幅(m)
3) 基礎部底面での基礎地盤の支持力の制限値は,基礎部底面での基礎地
盤の降伏鉛直支持力の特性値を用いて式(14.4.2)により算出する。
𝑄௬ௗ= ξଵΦ𝑄௬ ········································ (14.4.2)
ここに,
𝑄௬ௗ:基礎部底面での基礎地盤の支持力の制限値(kN)
ξଵ :調査・解析係数で,表-14.4.1 に示す値とする。
Φ :抵抗係数で,表-14.4.1 に示す値とする。
𝑄௬ :基礎部底面での基礎地盤の降伏鉛直支持力の特性値(kN)で,
4)に従って定める。
表-14.4.1 調査・解析係数及び抵抗係数
ξଵ Φ
0.90 0.90
4)ⅰ) 基礎部底面での基礎地盤の降伏鉛直支持力の特性値は,地盤条件,
構造条件,根入れ深さ及び沈下量等を考慮して,基礎地盤の応答が可
逆性を有する範囲で設定しなければならない。
670
本頁文字(可複製、可搜尋)
ⅱ) 基礎部底面での基礎地盤の降伏鉛直支持力の特性値を5)に従って
定めた基礎部底面での基礎地盤の極限鉛直支持力の特性値の0.65 倍
とする場合には,ⅰ)を満足するとみなしてよい。
5)ⅰ) 基礎部底面での基礎地盤の極限鉛直支持力の特性値は,地盤条件,
構造条件,根入れ深さ及び沈下量等を考慮して定めなければならな
い。
ⅱ) 基礎部底面での基礎地盤の極限鉛直支持力の特性値をⅲ)又はⅳ)
により算出する場合にはⅰ)を満足するとみなしてよい。
ⅲ) 基礎部底面での基礎地盤の極限鉛直支持力の特性値を式(14.4.3)
により算出する。
𝑄௨= 𝐴൛𝛼𝜅𝑐𝑁𝑆𝜁+ 𝜅𝑞𝑁𝑆+ (1/2)𝛾ଵ𝛽𝐵𝑁ఊ𝑆ఊൟ ·············· (14.4.3)
ここに,
𝑄௨ : 基礎部底面での基礎地盤の極限鉛直支持力の特性値 (kN)
𝐴 : 基礎部の底面積 (m2)
𝑐 : 粘着力 (kN/m2)
𝑞 : 上載荷重の特性値 (kN/m2) で,𝑞= 𝛾ଶ𝐷
𝛾ଵ, 𝛾ଶ : 基礎部底面での基礎地盤及び根入れ部分の基礎地盤の単位
体積重量 (kN/m3),ただし,地下水位以下では水中単位体
積重量を用いる。
𝐵 : 基礎部の幅 (m)
𝛼, 𝛽 : 基礎の形状係数で表-14.4.2 による。
𝜅 : 支持層への根入れ効果に関する割増係数
𝐷 : 上載荷重として考慮する基礎部の根入れ深さ (m)
𝑁, 𝑁, 𝑁ఊ : 図-14.4.1 に示される帯基礎の支持力係数
𝜁 : 地盤の種類の違いを考慮する係数で,支持層が砂地盤又は
砂れき地盤の場合には1.00,粘性土地盤の場合には0.55 と
する。
𝑆, 𝑆, 𝑆ఊ : 支持力係数の寸法効果による補正係数で 𝑆= (𝑐∗)ఒ, 𝑆=
(𝑞∗)ఔ, 𝑆ఊ= (𝐵)ఓ
𝜆, 𝜈, 𝜇 : 寸法効果の程度を表す係数で,𝜆= 𝜈= 𝜇= −1/3とする。
𝑐∗ : 𝑐/𝑐,ただし,1 ≦𝑐∗≦10とする。
𝑐 : 10 (kN/m2)とする。
𝑞∗ : 𝑞/𝑞,ただし,1 ≦𝑞∗≦10とする。
𝑞 : 10 (kN/m2)とする。
671
本頁文字(可複製、可搜尋)
表-14.4.2 形状係数
基礎部底面の形状 帯状 正方形,円形 長方形,楕円形,小
形状係数 判形
𝛼 1.0 1.3 1+0.3(B/D)
𝛽 1.0 0.6 1-0.4(B/D)
ここに,B, D:基礎部の幅 (m)。ただし,B/D > 1 の場合には,B/D
=1 とする。
図-14.4.1 支持力係数
ⅳ) 基礎部底面での基礎地盤の極限鉛直支持力の特性値を平板載荷試
験により求める場合には,載荷試験の結果により確認した地盤の粘着
力𝑐及びせん断抵抗角𝜙を用いて式(14.4.3)により算出する。
(3) 基礎部底面での鉛直地盤反力度が表-14.4.3 に示す制限値を超えな
い。
表-14.4.3 基礎部底面での基礎地盤の鉛直地盤反力度の制限値(kN/m2)
(支持層が岩盤の場合)
岩盤の種類 鉛直地盤反力度の制限値
硬 亀裂が少ない 3,750
岩
亀裂が多い 1,500
軟岩 900
672
本頁文字(可複製、可搜尋)
14.4.2 転倒モーメントに対する基礎部の転倒の限界状態1
(1) 直接基礎が(2)を満足する場合には,転倒モーメントに対する転倒の限
界状態1を超えないとみなしてよい。
(2) 転倒モーメントにより偏心した鉛直力の作用位置が,基礎部底面の中
心から底面幅の1/3 を超えない。
14.4.3 水平荷重に対する基礎部の滑動の限界状態1
直接基礎が,14.4.6 の規定を満足する場合には,水平荷重に対する滑動
の限界状態1を超えないとみなしてよい。
14.4.4 基礎部の支持の限界状態3
直接基礎が,14.4.1 の規定を満足する場合には,鉛直荷重に対する支持
の限界状態3を超えないとみなしてよい。
14.4.5 転倒モーメントに対する基礎部の転倒の限界状態3
直接基礎が,14.4.2 の規定を満足する場合には,転倒モーメントに対す
る転倒の限界状態3を超えないとみなしてよい。
14.4.6 水平荷重に対する基礎部の滑動の限界状態3
(1) 直接基礎が,(2)を満足する場合には,水平荷重に対する滑動の限界状
態3を超えないとみなしてよい。ただし,水平荷重を基礎部底面と根入
れ部分の支持層との共同で分担させる場合には,(2)及び(3)を満足する
ことにより,水平荷重に対する滑動の限界状態3を超えないとみなして
よい。
(2)1) 基礎部底面でのせん断地盤反力が,式(14.4.4)により算出される基
礎部底面でのせん断地盤反力の制限値を超えない。
𝐻ௗ= ξଵξଶΦ𝐻௨ ··································· (14.4.4)
ここに,
𝐻ௗ :基礎部底面でのせん断地盤反力の制限値 (kN)
ξଵ:調査・解析係数で,表-14.4.4 に示す値とする。
673
本頁文字(可複製、可搜尋)
ξଶ:部材・構造係数で,表-14.4.4 に示す値とする。
Φ:抵抗係数で,表-14.4.4 に示す値とする。
𝐻௨:基礎部底面と基礎地盤との間に働くせん断抵抗力の特性値(kN)
で,2)により求める。
表-14.4.4 調査・解析係数及び部材・構造係数と抵抗係数の積
ξଵ ξଶとΦの積
0.90 0.95
2) 基礎部底面と基礎地盤との間に働くせん断抵抗力の特性値は,適切な
地盤調査等を行ったうえで,基礎部の形状,寸法及び変位等を考慮して
設定しなければならない。
3) 基礎部底面と基礎地盤との間に働くせん断抵抗力の特性値を式
(14.4.5)により算出する場合には2)を満足するとみなしてよい。
𝐻௨= 𝑐𝐴+ 𝑉tan 𝜙 ······························ (14.4.5)
ここに,
𝐻௨:基礎部底面と基礎地盤との間に働くせん断抵抗力の特性値(kN)
𝑐 :基礎部底面と基礎地盤との間の付着力(kN/m2)
𝜙:基礎部底面と基礎地盤との間の摩擦角(°)
𝐴:有効載荷面積(m2)
𝑉 :基礎部底面に作用する鉛直力(kN)。ただし,浮力を差引いた値
とする。
なお,23.6.2 の規定に従って基礎部底面を処理した場合には,摩擦角
及び付着力として,表-14.4.5 に示す値としてよい。
表-14.4.5 摩擦角と付着力
条件 摩擦角𝜙𝐵 (摩擦係数tan 𝜙𝐵) 付着力cB
土とコンクリート 𝜙𝐵= 2𝜙/3 𝑐𝐵= 0
土とコンクリートの間に tan 𝜙𝐵= 0.6 又は
𝑐𝐵= 0
栗石又は砕石を敷く場合 𝜙𝐵= 𝜙の小さい方
岩とコンクリート tan 𝜙𝐵= 0.6 𝑐𝐵= 0
土と土,又は岩と岩 𝜙𝐵= 𝜙 𝑐𝐵= 𝑐
ここに,𝜙:基礎地盤のせん断抵抗角(°), c: 基礎地盤の粘着力 (kN/m2)
674
本頁文字(可複製、可搜尋)
4) せん断抵抗力を増加させるために基礎部底面に突起を設ける場合に
は,突起を支持層に十分貫入させ,かつ,所要の強度及び剛性を有する
構造としたうえで,突起の先端位置で基礎部底面と平行する面に対して
せん断抵抗力の制限値を求める。
(3)1) 基礎部の根入れ部分に生じる水平反力が,式(14.4.6)により算出さ
れる基礎地盤の水平反力の制限値を超えない。
𝑃ௗ= ξଵξଶΦ𝑃 ···································· (14.4.6)
ここに,
𝑃ௗ :根入れ部分の基礎地盤の水平反力の制限値 (kN)
ξଵ :調査・解析係数で,表-14.4.6 に示す値とする。
ξଶ :部材・構造係数で,表-14.4.6 に示す値とする。
Φ:抵抗係数で,表-14.4.6 に示す値とする。
𝑃 :根入れ部分の基礎地盤の極限水平支持力の特性値 (kN)で,
2)に従って設定する。
表-14.4.6 調査・解析係数及び部材・構造係数と抵抗係数の積
ξଵ ξଶとΦの積
0.90 1.00
2) 根入れ部分の基礎地盤の極限水平支持力の特性値は,適切な地盤調査
等を行ったうえで,基礎部の形状,寸法及び変位等を考慮して設定しな
ければならない。
3) 根入れ部分の基礎地盤の極限水平支持力の特性値として地盤の受働
土圧を用いて,Ⅰ編8.7 の規定により算出する場合には,2)を満足する
とみなしてよい。
14.5 基礎部の強度に関する限界状態
14.5.1 基礎部の強度の限界状態1
基礎部を構成する全ての部材が3.6.2 に規定する限界状態1を超えない
場合は,基礎部の強度の限界状態1を超えないとみなしてよい。
675
本頁文字(可複製、可搜尋)
14.5.2 基礎部の強度の限界状態3
基礎部を構成する全ての部材が3.6.2 に規定する限界状態3を超えない
場合は,基礎部の強度の限界状態3を超えないとみなしてよい。
14.6 基礎地盤の強度に関する限界状態
14.6.1 基礎地盤の強度の限界状態1
直接基礎が,14.4.1 から14.4.3 の規定を満足する場合には,基礎地盤の
強度の限界状態1を超えないとみなしてよい。
14.6.2 基礎地盤の強度の限界状態3
直接基礎が,14.4.4 から14.4.6 の規定を満足する場合には,基礎地盤の
強度の限界状態3を超えないとみなしてよい。
14.7 基礎の変位の制限
(1) 直接基礎は,1)及び2)の作用の組合せに対して(2)から(4)を満足しな
ければならない。
1) 1.00(D+L+PS+CR+SH+E+HP+(U))
2) I 編3.3 に規定する①の作用の組合せ
(2) 1)又は2)を満足する。
1) 支持層が粘性土地盤,砂地盤又は砂れき地盤の場合には,基礎部底面
での鉛直地盤反力度が表-14.7.1 に示す鉛直地盤反力度の制限値を超え
ない。
表-14.7.1 基礎の変位を抑制するための基礎部底面での
鉛直地盤反力度の制限値 (kN/m2)
(支持層が粘性土地盤,砂地盤又は砂れき地盤の場合)
地盤の種類 鉛直地盤反力度の制限値
粘性土 200
砂 400
砂れき 700
676
本頁文字(可複製、可搜尋)
2) 支持層が岩盤の場合には,基礎部底面での鉛直地盤反力度が表-
14.7.2 に示す鉛直地盤反力度の制限値を超えない。
表-14.7.2 基礎の変位を抑制するための基礎部底面での
鉛直地盤反力度の制限値 (kN/m2)
(支持層が岩盤の場合)
岩盤の種類 鉛直地盤反力度の制限値
亀裂が少ない 2,500 硬
岩 亀裂が多い 1,000
軟岩 600
(3)1) 基礎部底面でのせん断地盤反力が,式(14.7.1)により算出される基
礎部底面でのせん断地盤反力の制限値を超えない。
𝐻ௗ= 𝜆𝐻௨ ······································ (14.7.1)
ここに,
𝐻ௗ:基礎の変位を抑制するための基礎部底面でのせん断地盤反力の制
限値 (kN)
𝜆:水平変位を抑制するための係数で,0.65 とする。
𝐻௨:基礎部底面と基礎地盤との間に働くせん断抵抗力の特性値 (kN)
で,14.4.6(2)2)により求める。
2) 水平荷重を基礎部底面と根入れ部分の支持層との共同で分担させる
場合には,1)に加えて,基礎地盤に根入れされた部分に生じる水平反力
が,式(14.7.2)により算出される基礎地盤の水平反力の制限値を超えな
い。
𝑃ௗ= 𝜆ௗ𝑃 ······································· (14.7.2)
ここに,
𝑃ௗ:基礎の変位を抑制するための根入れ部分の基礎地盤の水平反力の
制限値 (kN)
𝜆ௗ:水平変位を抑制するための係数で0.65 とする。
𝑃:根入れ部分の基礎地盤の極限水平支持力の特性値(kN)で,適切な地
盤調査等を行ったうえで,基礎の形状,寸法及び変位等を考慮して
設定する。
(4) 転倒モーメントにより偏心した鉛直力の作用位置が,基礎部底面の中
心から底面幅の1/6 を超えない。
677
本頁文字(可複製、可搜尋)
15 章 杭基礎
15.1 適用の範囲
この章は,以下の1)から5)を満足する場合の基礎構造(以下「杭基礎」
という。)に適用する。ただし,水平荷重を杭とフーチング根入れ部分の基
礎地盤と共同して分担する場合には,両者の分担割合について十分検討した
うえでこの章の規定が準用できる。
1) 基礎部が剛なフーチングと杭で構成される構造
2) フーチングと杭が剛結される構造
3) 以下による荷重伝達のみを基礎部の耐荷性能の評価において考慮する。
i) 躯体構造からの鉛直荷重に対しては,杭先端の基礎地盤の鉛直地盤
反力及び杭周面の基礎地盤との摩擦力
ⅱ) 躯体構造からの水平荷重に対しては,杭前面の基礎地盤の水平地盤
反力。フーチングの根入れ部分と共同して分担する場合はフーチング
の根入れ部分の水平地盤反力。
4) 群杭の影響については,15.2.5 の規定による。
5) 斜面の影響については,15.2.7 の規定による。
15.2 設計の基本
15.2.1 一般
(1) 杭基礎が,以下の(2)から(6)を満足する場合は,13.1.2 を満足すると
みなしてよい。
(2) 6.1(3)1)又は7.1(3)1)の支点反力支持機能及び支点位置保持機能の
評価点が以下を満足する。
1) 評価点での変位が,橋の機能に影響を与えない範囲にとどまる。
2) 評価点が,フーチングと躯体部がその一部を共有する剛な部位,又は
フーチングと躯体部の接合部近傍の剛な部位にある。
(3) 基礎構造を構成する部材等の状態が以下を満足する。
1) 基礎部を構成する部材等の状態は,15.2.3,15.2.4,15.2.6 の規定を
満足したうえで15.5 を満足する。
2) 基礎地盤部を構成する基礎地盤の状態は,15.2.3,15.2.6 の規定を満
678
本頁文字(可複製、可搜尋)
足したうえで15.6 の規定を満足する。
3) 基礎部の安定の状態は,鉛直荷重及び水平荷重に対する状態を考慮す
るものとし,15.2.3,15.2.4,15.2.6 の規定を満足したうえで15.4 の
規定を満足する。このとき,鉛直荷重の作用位置が基礎部軸線から偏心
する影響も適切に考慮する。
(4) 塑性変形能を考慮する場合の基礎構造の状態は,15.7 の規定を満足す
る。
(5) 杭基礎の耐荷性能の評価の前提として,以下の1)及び2)を満足する。
1) 永続作用支配状況及び変動作用支配状況において,15.2.11 の規定を
満足する。
2) 施工時に作用する荷重に対して15.10 の規定を満足する。
(6) 基礎構造を構成する部材等は,以下の1)から6)を満足する。
1) 杭の配列については,15.2.2 の規定による。
2) 杭体及びフーチングについては,15.2.8 及び15.2.9 の規定による。
3) 杭とフーチングの接合部については,15.2.10 の規定による。
4) 杭基礎の応答算出にあたっては,15.2.12 の規定による。
5) 構造細目は,15.3 の規定による。
6) 耐久性能については,15.9 の規定による。
(7) 15.8 の規定による場合は,(2)1)を満足するとみなしてよい。
15.2.2 杭の配列
(1) 杭の配列は,基礎部上の橋脚躯体部又は橋台躯体部の形状及び寸法,杭
の寸法及び本数,群杭の影響,施工条件並びに斜杭の適用等を考慮し,永
続作用に対して過度に特定の杭に荷重が集中せず,できる限り均等に荷
重を受けるように定めなければならない。
(2) 杭は,(1)を満足するため,永続作用支配状況において引抜きが生じな
いように配列することを標準とする。
(3) 杭間隔が杭径の2.5 倍未満となる場合には,15.2.5 の規定に従って群
杭としての影響を考慮しなければならない。
15.2.3 地盤反力係数
(1) 杭基礎の耐荷性能の評価にあたって考慮する地盤反力係数は,杭前面
の水平方向地盤反力係数及び15.2.4 に規定する杭の軸方向ばね定数の
算出に用いる杭先端の鉛直方向地盤反力係数とする。
679
本頁文字(可複製、可搜尋)
ただし,水平荷重を杭とフーチングの根入れ部分の基礎地盤との共同
で分担させる場合の評価には,根入れ部前面の水平方向地盤反力係数も
考慮する。
(2) 杭基礎の耐荷性能の評価にあたって考慮する地盤反力係数は,杭基礎
の形式や形状や施工法の影響を考慮して地盤の抵抗特性を適切に評価で
きるように設定しなければならない。
(3) 以下の1)及び2)により地盤反力係数を設定した場合には,(2)を満足
するとみなしてよい。
1) 杭基礎の杭前面の水平方向地盤反力係数及び杭の軸方向ばね定数の
算出に用いる杭先端の鉛直方向地盤反力係数を式(13.4.2)により求め
る場合には,基礎の施工方法の影響を考慮する係数及び換算載荷幅は表
-15.2.1 による。
表-15.2.1 杭基礎の施工方法の影響を考慮する係数λ 及び換算載荷幅𝐵ᇱ
地盤反力係数の種類 𝜆 𝐵ᇱ
水平方向地盤反力係数𝑘ு 1.0 ඥ𝐷𝛽⁄
鉛直方向地盤反力係数𝑘 1.0 𝐷
ここに,
𝛽:基礎の特性値(m-1)で,式(15.2.1)により求める。
𝐷:杭の直径(m)で,鋼管ソイルセメント杭の場合はソイルセメント柱
径とする。
రටಹ ········································ (15.2.1) 𝛽=
ସாூ
ここに,
𝐸𝐼 : 基礎部材の曲げ剛性 (kN・m2)
2) 杭の水平変位が杭径の1%を超え,かつ15mm よりも大きくなる場合に
は,杭前面の水平方向地盤反力係数は式(15.2.2)に従って水平変位に
応じた補正を行う。
ିభ
𝑘ு′ = 𝑘ுቀ௬ ௬భቁ మ ·································· (15.2.2)
ここに,
𝑘ு′ :杭の水平変位が杭径の1%を超え,かつ15mm よりも大き
くなる場合に,水平変位に応じて補正された杭前面の水
680
本頁文字(可複製、可搜尋)
平方向地盤反力係数(kN/m3)
𝑦:杭の水平変位 (mm)
𝑦ଵ :基準変位で,杭径の1%に相当する値 (mm) とする。た
だし,鋼管ソイルセメント杭の場合はソイルセメント柱
径の1%に相当する値(mm) とする。
15.2.4 杭の軸方向ばね定数
(1) 杭の軸方向ばね定数は,杭の鉛直載荷試験により得られた杭頭部の荷
重と沈下量の関係の降伏点に対する割線勾配として求めるか,(2)に従っ
て求める。
(2)1) 支持杭の場合,杭の軸方向ばね定数は,式(15.2.3)により求める。
ଵ
𝐾= ಽ రം ··························· (15.2.3)
మಲಶ(ଵାఊି)ା ഏವమೖೇ
ここに,
KV:杭の軸方向ばね定数(kN/m)
A:杭の断面積(mm2)
E:杭のヤング係数(kN/mm2)
L:杭長(m)
ただし,SC 杭の場合には式(15.2.4),鋼管ソイルセメント杭の場合
には式(15.2.5)により𝐴𝐸を求める。
𝐴𝐸= 𝐴௦ଵ𝐸௦ଵ+ 𝐴௦ଵ𝐸௦ଵ ·························· (15.2.4)
ここに,
𝐴௦ଵ :鋼管の断面積(mm2)
𝐸௦ଵ :鋼管のヤング係数(kN/mm2)
𝐴௦ଵ :SC 杭のコンクリートの断面積(mm2)
𝐸௦ଵ :SC 杭のコンクリートのヤング係数(kN/mm2)
𝐴𝐸= 𝐴௦ଶ𝐸௦ଶ+ 𝐴௦ଶ𝐸௦ଶ ·························· (15.2.5)
ここに,
𝐴௦ଶ : 鋼管の断面積(mm2)
𝐸௦ଶ : 鋼管のヤング係数(kN/mm2)
𝐴௦ଶ : ソイルセメントの断面積(mm2)
𝐸௦ଶ : ソイルセメントのヤング係数(kN/mm2) で,ソイルセメン
トの一軸圧縮強さをqu(kN/mm2)として,500qu (N/mm2)
681
本頁文字(可複製、可搜尋)
を用いてよい。
𝐷 : 杭先端の径(m)で,鋼管ソイルセメント杭の場合にはソイ
ルセメント柱径,回転杭の場合には羽根径(m)とする。
𝑘 : 杭先端の鉛直方向地盤反力係数(kN/m3)で,15.2.3 の規定
に従って算出する。ただし,表-13.4.1 に示すα は作用の
組合せに地震の影響を含まない場合の値とする。
𝛾௬ : 杭の降伏支持力に達したときの杭頭部に作用する軸方向
押込み力の杭先端への伝達率の推定値で,γy = λyu γu
(0≦γy ≦1 ) として求める。
𝜆௬௨ : 先端伝達率算出のための補正係数で,表-15.2.2 による。
𝛾௨ : 杭の極限支持力に達したときの杭頭部に作用する軸方向
押込み力の杭先端への伝達率の推定値で,γu = Rup / Ru
として求める。
𝑅௨ : 15.4.1(4)に従って算出される地盤から決まる杭の極限支
持力の特性値のうち,杭先端の極限支持力の特性値(kN)
で,Rup = qd A として求める。
𝑅௨ : 15.4.1(4)に従って算出される地盤から決まる杭の極限支
持力の特性値 (kN)
𝜁 : 杭体収縮量に関する補正係数で,表-15.2.2 による。
𝜁ௗ : 杭の先端変位量に関する補正係数で,表-15.2.2 による。
表-15.2.2 先端伝達率算出のための補正係数𝜆௬௨,杭体収縮量に関する
補正係数𝜁及び杭の先端変位量に関する補正係数𝜁ௗ
杭工法 𝜆௬௨ 𝜁 𝜁ௗ
打込み杭工法 0.76 0.22 0.25
場所打ち杭工法 0.48 0.30 0.99
中掘り杭工法 0.66 0.07 0.42
プレボーリング杭工法 0.58 0.04 0.16
鋼管ソイルセメント杭工法 0.71 0.42 0.48
回転杭工法 0.84 0.25 0.58
2) 摩擦杭の場合,杭の軸方向ばね定数は,式(15.2.6)により求める。
ா
𝐾= 𝑎 ········································ (15.2.6)
682