¶ 道路橋示方書(2/16)
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8.17.5 ガスト応答係数
(1) ガスト応答係数は,1.9 を標準とする。
(2) ガスト応答係数を(1)によらず定める場合には,変動風速に伴う変動的
な抗力に起因する構造物の変形又は振動による構造物の応答への影響を
適切に考慮できるように設定しなければならない。
8.17.6 設計風荷重
(1) 上部構造に作用する風荷重は,8.17.3 の規定による設計基準風速から
求めた橋軸に直角に作用する水平荷重とし,設計部材に最も不利な応力
を生じるようにその有効鉛直投影面積に載荷する。ただし,遮音壁が設
置される場合には,8.17.2(3)2)の規定に従い風の特性及び遮音壁の構
造に応じて風荷重を低減することができる。
1) 鋼主桁を用いた上部構造
鋼主桁を用いた上部構造に作用する風荷重WSは,1橋の橋軸方向の
長さ1m につき表-8.17.3 に示す値とする。
表-8.17.3 上部構造に作用する風荷重(kN/m)
断面形状 風荷重
1 ≦𝐵𝐷⁄ < 8 (𝑉40⁄ )ଶ∙ሾ4.0 −0.2(𝐵𝐷⁄ )ሿ∙𝐷≧6.0
8 ≦𝐵𝐷⁄ (𝑉40⁄ )ଶ∙2.4𝐷≧6.0
ここに,𝐵:上部構造の総幅(m)(図-8.17.2 参照)
𝐷:上部構造の総高(m)(表-8.17.2 参照)
𝑉:8.17.3 に規定する設計基準風速 (m/s)
2) 2主構トラスを用いた上部構造
2主構トラスを用いた上部構造に作用する風荷重WSは,風上側の有
効鉛直投影面積1m2 につき,表-8.17.4 に示す値とする。ただし,標準
的な2主構トラスについては,表-8.17.5 に基づいて風上側弦材の橋軸
方向の長さ1m あたりの風荷重を求めてよい。なお,このときの長さ1m
あたりの風荷重は,載荷弦において6.0kN/m 以上,無載荷弦においては
3.0kN/m 以上とする。
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表-8.17.4 上部構造に作用する風荷重 (kN/m2)
トラス 2.5 (𝑉40⁄ )ଶ𝜙.ହ⁄
橋床 3.0(𝑉40⁄ )ଶ
ただし,0.1≦𝜙≦0.6
ここに,𝜙:トラスの充実率
(トラス外郭面積に対するトラス投影面積の比)
𝑉:8.17.3 に規定する設計基準風速(m/s)
表-8.17.5 標準的な2主構トラスの充実率と有効鉛直投影高(m)
トラスの充実率𝜙 有効鉛直投影高さ (m)
載荷弦と無載荷弦:2ℎ
4ℎ𝜆⁄
橋床:𝐷
ただし,7≦𝜆ℎ⁄ ≦40
ここに,𝐷 :橋床の総高(m)。ただし,橋軸直角方向から見て弦材と重
なる部分の高さは含めない(図-8.17.3 参照)
ℎ :弦材の高さ(m)
𝜆 :下弦材中心から上弦材中心までの主構高さ(m)
(a) 上路トラスの場合 (b) 下路トラスの場合
図-8.17.3 2主構トラスの𝐷のとり方
3) その他の形式の上部構造及び部材の風荷重
その他の形式の上部構造に作用する風荷重WSは,桁形状に応じ1)又
は2)を適用する。
1)又は2)に規定されていないような上部構造及び部材に作用する風
荷重は,断面形状に応じ表-8.17.6 に示す値とする。
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表-8.17.6 上部構造及び部材に作用する風荷重(kN/m2)
風荷
部材の
重
断面形状
風上側部材 風下側部材
円形 1.5(𝑉40⁄ )ଶ 1.5(𝑉40⁄ )ଶ
角形 3.0(𝑉40⁄ )ଶ 1.5(𝑉40⁄ )ଶ
ここに,𝑉:8.17.3 に規定する設計基準風速(m/s)
4) 並列橋
鋼桁橋が並列する場合には,8.17.2(3)3)の規定による。
5) 活荷重に対する風荷重WL
活荷重に対する風荷重WLは,8.17.2(6)の規定による。
(2) 下部構造に直接作用する風荷重WSは,橋軸直角方向及び橋軸方向に作
用する水平荷重とする。ただし,同時に2方向には作用しないものとす
る。風荷重WSの大きさは,風向方向の有効鉛直投影面積に対して表-
8.17.7 に示す値とする。
表-8.17.7 下部構造に作用する風荷重(kN/m2)
躯体の断面形状 風荷重
円形
1.5(𝑉40⁄ )ଶ
小判形
角形 3.0(𝑉40⁄ )ଶ
ここに,𝑉:設計基準風速(m/s)
(3) ラーメン系橋に作用する風荷重は,上部構造に作用する風荷重とし,
ラーメン橋脚に作用する風荷重は,下部構造に作用する風荷重とする。
8.17.7 動的応答支配風作用
(1) 動的応答支配風作用は,架橋地点の風速及びその変動の影響を適切に
考慮して設定しなければならない。
(2) 上部構造又は部材等が次の1)又は2)を満足する場合は,動的応答支
配風作用を考慮しなくてよい。
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1) 上部構造の断面辺長比𝐵𝑑⁄ が1.9 以上かつ4.5 未満であり,上部構造
の総幅𝐵が8m 以上かつ支間長が40m 未満。(ただし,設計基準風速が
8.17.3(2)の規定による場合は除く)
ここに,𝐵:上部構造の総幅(m)(8.17.16 の規定による)
𝑑:上部構造の有効高(m)(8.17.16 の規定による)
2) トラス系橋及びアーチ系橋を構成する部材等の細長さ𝑙𝐷⁄ が,H形断
面では25 以下,箱形断面では30 以下。
ここに,𝑙 :部材長又は有効座屈長(m)
𝐷 :風向に直角方向の部材の幅(m)
(3) (4)から(6)による場合は,(1)を満足するとみなしてよい。
(4) 動的応答支配風作用を考慮するにあたっては,発散振動を生じさせる
動的応答支配風作用と限定振動を生じさせる動的応答支配風作用を考
慮する。
(5) 発散振動を生じさせる動的応答支配風作用は,8.17.8 の規定による。
(6) 限定振動を生じさせる動的応答支配風作用は,8.17.11 の規定による。
8.17.8 発散振動
(1) 発散振動の発現風速が発散振動の照査風速に比べて高い場合は,発散
振動を生じさせる動的応答支配風作用を考慮しなくてよい。
(2) (3)による場合は,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 8.17.9 に規定する発散振動の発現風速が,8.17.10 に規定する発散振
動の照査風速より高い。
8.17.9 発散振動の発現風速
(1) 上部構造におけるねじれ発散振動の発現風速は,1)又は2)による。
1) 吊橋・斜張橋(箱形断面の桁,トラス桁)
𝑈= 2.5𝑓ఏ∙𝐵 ···································· (8.17.4)
2) 鋼I 桁橋
𝑈= (6.0 −𝐵𝑑⁄ )𝑓ఏ∙𝐵 (1.9 ≦𝐵𝑑<⁄ 3.5) ··········· (8.17.5)
𝑈= 2.5𝑓ఏ∙𝐵 (3.5 ≦𝐵𝑑<⁄ 4.5) ················· (8.17.6)
𝑈= 2.1𝑓ఏ∙𝐵 (3.5 ≦𝐵 / 𝑑 <4.5,かつ,特に乱れの小さな海上部
に建設する場合) ················ (8.17.7)
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ここに,𝑈 :ねじれ発散振動の発現風速(m/s)
𝑓ఏ :ねじれ1次固有振動数(Hz)
𝐵 :上部構造の総幅(m)(8.17.16 の規定による)
𝑑 :上部構造の有効高(m)(8.17.16 の規定による)
(2) 上部構造におけるたわみ発散振動の発現風速は,1)又は2)による。
1) 吊橋・斜張橋(箱形断面の鋼桁),鋼箱桁橋
ⅰ) 海上のように周辺地形が平たんでほぼ水平の風が吹く場合
a) 鋼製支承の場合
𝑈= 8𝑓∙𝐵 (1.9 ≦𝐵𝑑⁄ < 5) ··················· (8.17.8)
b) ゴム支承の場合
𝑈= 4.5𝑓∙𝐵 (1.9 ≦𝐵𝑑⁄ < 5) ·················· (8.17.9)
ⅱ) 橋の背後に半島,岬などがあり,吹上げの風が吹く場合
𝑈= 4𝑓∙𝐵 (1.9 ≦𝐵𝑑⁄ < 5) ·················· (8.17.10)
2) 鋼I桁橋
𝑈= 3.5𝑓∙𝐵 (1.9 ≦𝐵𝑑⁄ < 5) ················· (8.17.11)
ここに,𝑈 :たわみ発散振動の発現風速(m/s)
𝑓 :鉛直たわみ1次固有振動数(Hz)
𝐵 :上部構造の総幅(m)(8.17.16 の規定による)
𝑑 :上部構造の有効高(m)(8.17.16 の規定による)
8.17.10 発散振動の照査風速
(1) 発散振動の照査風速は,架橋地点における風の変動の影響や統計的性
質を考慮した場合に設計供用期間中に生じ得る最大級の値とみなすこ
とができる風速とする。
(2) (3)から(5)による場合は(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 上部構造におけるねじれ発散振動の照査風速は式(8.17.12)による。
𝑈= 1.2𝐸ଵ∙𝑈ௗ ·································· (8.17.12)
ここに,𝑈 :ねじれ発散振動の照査風速(m/s)
𝐸ଵ :自然風の変動に基づく補正値。1.25 とする。
𝑈ௗ :照査基準風速(m/s)
(4) 上部構造におけるたわみ発散振動の照査風速は式(8.17.13)による。
𝑈= 1.2𝐸ଵ∙𝑈ௗ ·································· (8.17.13)
ここに,𝑈 :たわみ発散振動の照査風速(m/s)
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𝐸ଵ :自然風の変動に基づく補正値。1.0 とする。
𝑈ௗ :照査基準風速(m/s)
(5) 照査基準風速𝑈ௗは,8.17.3 に規定する設計基準風速とする。
8.17.11 限定振動
(1) 限定振動に対しては,以下の1)又は2)を満足する場合には,限定振動
を生じさせる動的応答支配風作用を考慮しなくてよい。
1) 限定振動の発現風速が限定振動の照査風速に比べて高い。
2) 限定振動の発現振幅が限定振動の許容振幅に比べて小さい。
(2) (3)又は(4)による場合は,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 8.17.12 に規定する限定振動の発現風速が,8.17.13 に規定する限定
振動の照査風速より高い。
(4) 8.17.14 に規定する限定振動の発現振幅が,8.17.15 に規定する限定
振動の許容振幅より小さい。
8.17.12 限定振動の発現風速
(1) 上部構造におけるたわみ限定振動の発現風速のうち,たわみ渦励振の
発現風速は式(8.17.14)及び式(8.17.15)による。
1) 吊橋・斜張橋(箱形断面の桁),鋼箱桁橋
𝑈௩= 2.0𝑓∙𝐵 ···································· (8.17.14)
2) 鋼I 桁橋
𝑈௩= 2.0𝑓∙𝐵 (1.9 ≦𝐵𝑑⁄ < 4.5) ··················· (8.17.15)
ここに,𝑈௩ :たわみ渦励振の発現風速(m/s)
𝑓 :鉛直たわみ1次固有振動数(Hz)
𝐵 :上部構造の総幅(m)(8.17.16 の規定による)
(2) 上部構造におけるねじれ限定振動の発現風速のうち,ねじれ渦励振の
発現風速は式(8.17.16)から式(8.17.18)による。
1) 吊橋・斜張橋(箱形断面の桁)
𝑈௩ఏ= 1.33𝑓ఏ∙𝐵 ·································· (8.17.16)
2) 鋼I 桁橋
𝑈௩ఏ= (3.5 −0.62 𝐵𝑑⁄ ) ∙𝑓ఏ∙𝐵 (1.9 ≦𝐵𝑑⁄ < 3.5) ····· (8.17.17)
𝑈௩ఏ= 1.33𝑓ఏ∙𝐵 (3.5 ≦𝐵𝑑⁄ < 4.5) ·················· (8.17.18)
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ここに,𝑈௩ఏ :ねじれ渦励振の発現風速(m/s)
𝑓ఏ :ねじれ1次固有振動数(Hz)
𝐵 :上部構造の総幅(m)(8.17.16 の規定による)
8.17.13 限定振動の照査風速
(1) 上部構造における限定振動の照査風速は,架橋地点における風の変動
の影響や統計的性質を考慮した場合に設計供用期間中に生じ得る最大
級の値とみなすことができる風速とする。
(2) (3)から(5)による場合は(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 上部構造におけるたわみ限定振動の照査風速のうち,たわみ渦励振の
照査風速は式(8.17.19)による。
𝑈௩= 𝑈ௗ ······························································ (8.17.19)
ここに,𝑈௩ :たわみ渦励振の照査風速(m/s)
𝑈ௗ :照査基準風速(m/s)
(4) 上部構造におけるねじれ限定振動の照査風速のうち,ねじれ渦励振の
照査風速は式(8.17.20)による。
𝑈௩ఏ= 𝑈ௗ ······························································ (8.17.20)
ここに,𝑈௩ఏ :ねじれ渦励振の照査風速(m/s)
𝑈ௗ :照査基準風速(m/s)
(5) 照査基準風速𝑈ௗは,8.17.3 に規定する設計基準風速とする。
8.17.14 限定振動の発現振幅
(1) 上部構造におけるたわみ限定振動の発現振幅のうち,たわみ渦励振の
発現振幅は式(8.17.21)による。
ℎ= 1.3 𝛽⋅ ೝ⋅ఋ⋅𝐸௧ ···························· (8.17.21)
ここに,ℎ :鉛直たわみ渦励振の発現振幅(m)
𝐵 :上部構造の総幅(m)(8.17.16 の規定による)
𝛽 :鉛直たわみ渦励振振幅換算係数
1) 吊橋・斜張橋(箱形断面の桁),鋼箱桁橋
𝛽= 0.05(𝐵𝑑⁄ )ିଵ⋅𝛽ௗ௦ ················ (8.17.22)
2) 鋼I桁橋
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𝛽= 0.04 (1.9 ≦𝐵𝑑⁄ < 3.5) ·· (8.17.23)
𝛽= 0.14(𝐵𝑑⁄ )ିଵ (3.5 ≦𝐵𝑑⁄ < 4.5) ···· (8.17.24)
ここに,𝛽ௗ௦:箱形断面の上部構造の断面形状に関する補正
係数。ブラケット長が有効高𝑑の1/4 以下でウ
ェブが垂直な場合には2,六角形断面の場合
(図-8.17.4)及びブラケットが有効高𝑑の1/4
より長い場合又はウェブが斜めの場合には1
とする(図-8.17.5)。
𝑚:無次元質量(= 𝑚(𝜌𝐵ଶ)⁄ )。変断面の桁橋の場合には主径間
1/4 点の平均した値を用いる。斜張橋の場合にはケーブ
ルの1/2 の質量も考慮する。吊橋の場合には主ケーブル
の他に,ハンガーロープ,ケーブルバンド等の質量も考
慮する。
ここに,𝑚 :橋の単位長さあたり質量(kg/m)
𝜌 :空気密度(1.23kg/m3))
𝛿 :鉛直たわみモードの構造減衰。表-8.17.8 に示す値を用
いる。
𝐸௧ :気流の乱れによる一様流中で観測された振動振幅の低
減係数
𝐸௧= 1 −15 ∙𝛽௧∙(𝐵𝑑⁄ )ଵଶ⁄ ∙𝐼௨ଶ≧0 …………(8.17.25)
ここに,𝐼௨:気流の乱れ強さで,表-8.17.9 に示す値を
用いる。
𝛽௧ :乱れの影響に関する係数で,断面形状が六
角形(図-8.17.4)の場合には0,その他の
場合には1とする。
図-8.17.4 六角形断面の上部構造の例
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図-8.17.5 上部構造の形状に関する補正係数
表-8.17.8 上部構造の振動の照査に用いる構造減衰(対数減衰率)
橋の種類 構造減衰(対数減衰率)𝛿
トラス桁を有する吊橋 0.03
吊 橋
箱形断面の桁を有する吊橋 0.02
トラス桁を有する斜張橋 0.03
斜張橋
箱形断面の桁を有する斜張橋 0.02
0.75
鋼製支承の場合
√𝐿
桁橋
0.35
ゴム支承の場合
√𝐿
ここに,𝐿:最大支間長(m)
表-8.17.9 気流の乱れ強さ𝐼௨
地表粗度区分
0 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ
高度(m)
𝑧≦10 0.12 0.15 0.19 0.25 0.29
10<𝑧≦20 0.10 0.14 0.17 0.25 0.29
20<𝑧≦30 0.10 0.13 0.16 0.23 0.29
30<𝑧≦40 0.09 0.12 0.15 0.21 0.28
40<𝑧≦50 0.09 0.12 0.15 0.20 0.26
50<𝑧≦70 0.09 0.11 0.14 0.18 0.24
70<𝑧≦100 0.09 0.11 0.13 0.17 0.22
100<𝑧≦150 0.08 0.10 0.12 0.16 0.19
150<𝑧≦200 0.08 0.10 0.12 0.15 0.18
ここに,𝑧:上部構造の水面又は地表面からの高度(m)
ただし,地表粗度区分は,表-8.17.10 による。
90
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表-8.17.10 地表粗度区分
地表粗度区分 地表状況
0 海上(広大な海面上)
Ⅰ 海岸,海上(上記以外)
農地,田園,開けた土地
Ⅱ
樹木や低層建築物が散在している地域
樹木や低層建築物が密集している地域
Ⅲ 中高層建築物が散在している地域
なだらかな丘陵地
中高層建築物が密集している地域
Ⅳ
起伏の大きい丘陵地
(2) 上部構造におけるねじれ限定振動の発現振幅のうち,ねじれ渦励振の
発現振幅は式(8.17.26)による。
ଵ
𝜃= 1.3 𝛽ఏ⋅ ூೝ⋅ఋഇ⋅𝐸௧ఏ ···························· (8.17.26)
ここに,𝜃:ねじれ渦励振の発現振幅(°)
𝛽ఏ:ねじれ渦励振振幅換算係数
1) 吊橋・斜張橋
𝛽ఏ= 13.2(𝐵𝑑⁄ )ିଷ⋅𝛽ௗ௦ ·················· (8.17.27)
2) 鋼I桁橋
𝛽ఏ= 1.3 (1.9 ≦𝐵𝑑⁄ < 3.4) ···· (8.17.28)
𝛽ఏ= 51.1(𝐵𝑑⁄ )ିଷ (3.4 ≦𝐵𝑑⁄ < 4.5) ···· (8.17.29)
ここに,𝛽ௗ௦:箱形断面の上部構造の形状に関する補正係数。
ブラケット長が有効高d の1/4 以下でウェブ
が 垂直な場合には2,六角形断面の場合(図
-8.17.4)及びブラケットが有効高d の1/4 よ
り長い場合又はウェブが斜めの場合には1と
する(図-8.17.5)。
𝐼:無次元極慣性モーメント൫= 𝐼(𝜌𝐵ସ)⁄ ൯。変断面の桁橋の場
合には主径間1/4 点における値を用いる。斜張橋の場合に
はケーブルの1/2 の質量も考慮する。吊橋の場合には主ケ
ーブルの他に,ハンガーロープ,ケーブルバンド等の質量
も考慮する。𝐼は近似的に次式で与えられる。
𝐼= (0.3𝐵)ଶ∙𝑚 ····················· (8.17.30)
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ここに,𝐼 :橋の単位長さあたり極慣性モーメント
(kg・m)
𝐼= ∫𝜌௦𝑟ଶ𝑑𝐴
𝜌௦ :部材の密度(kg/m3)
𝑟 :上部構造のせん断中心と重心の中点からの
距離
𝜌 :空気密度(=1.23kg/m3)
𝛿ఏ :ねじれモードの構造減衰。表-8.17.8 に示す値を用いる。
𝐸௧ఏ :気流の乱れによる一様流中で観測された振動振幅の低
減係数
𝐸௧ఏ= 1 −20 ∙𝛽௧∙(𝐵𝑑⁄ )ଵଶ⁄ ∙𝐼௨ଶ≧0 …(8.17.31)
ここに,𝐼௨:気流の乱れ強さで,表-8.17.9 に示す値を用
いる。
𝛽௧:乱れの影響に関する係数で,断面形状が六角
形(図-8.17.4)の場合には0,その他の場合
には1とする。
8.17.15 限定振動の許容振幅
(1) 上部構造におけるたわみ限定振動の許容振幅のうち,鉛直たわみ渦励
振の許容振幅は式(8.17.32)による。
ℎ= 0.04⁄ 𝑓 ········································ (8.17.32)
ここに,ℎ :鉛直たわみ渦励振に対する許容振幅(m)
𝑓 :鉛直たわみ1次固有振動数(Hz)
(2) 上部構造におけるねじれ限定振動の許容振幅のうち,ねじれ渦励振の
許容振幅は式(8.17.33)による。
𝜃= 2.28⁄ ൫𝑏・𝑓ఏ൯ ··································· (8.17.33)
ここに,𝜃 :ねじれ渦励振に対する許容振幅(°)
𝑓ఏ :ねじれ1次固有振動数(Hz)
𝑏 :上部構造外側に最も近い歩道部又は車線の中央までの上
部構造中央からの距離(m)(図-8.17.6)
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b:上部構造中心から歩道中心までの距離 b:上部構造中心から外側車道中心までの距離
図-8.17.6 𝑏の与え方
8.17.16 上部構造の総幅及び有効高
(1) 上部構造の総幅𝐵及び有効高𝑑は,図-8.17.7 によることを原則とする。
このとき有効高𝑑の算出にあたっては,次の1)~4)とする。
1) 有効高𝑑に風上側壁高欄・遮音壁・地覆を含める。
2) 有効高𝑑に,中央分離帯(自動車防護柵,地覆など)は含めなくてよ
い。
3) 鋼製高欄や半壁高欄の場合の有効高𝑑には,地覆又は壁高欄の上端ま
での高さを考慮しなければならない。
4) 橋床・床組部分の横断勾配は無視する。
(a) トラス構造の主構を用いた上部構造
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(b) 箱形断面の主桁を用いた上部構造
(c) I形断面の主桁を用いた上部構造
図-8.17.7 上部構造の総幅𝐵 と有効高𝑑
8.18 波圧
(1) 波圧は,構造物が設置される水深及び波の条件を適切に考慮して設定
しなければならない。
(2) (3)及び(4)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 鉛直壁に作用する砕波の波圧を静水面上1.25𝐻の高さから海底まで
一様に分布するものとして式(8.18.1)により算出する。
𝑝= 1.5 ∙𝑤∙𝐻 ···································· (8.18.1)
ここに,𝑝 :砕波の波力(kN/m2)
𝑤 :海水の単位体積重量(kN/m3)
𝐻 :沖波の波高(m)で,最大波圧の年最大値分布に従い,設計
供用期間における再現期待値に相当する値を設定する。
(4) 河中等の橋脚に作用する波圧は一般に無視してよい。
8.19 地震の影響
8.19.1 総則
(1) 地震の影響は,橋に作用する地震動の影響として適切に考慮しなけれ
94
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ばならない。
(2) 橋に作用する地震動の影響の設定にあたっては,橋の建設地点の地震
環境条件,橋の建設地点の地形・地質・地盤条件等を適切に考慮しなけ
ればならない。
(3) 橋に作用する地震動の影響を考慮するにあたっては,1)及び2)の地震
動を設定して,それぞれによる影響を考慮しなければならない。
1) 変動作用支配状況として考慮する,橋の設計供用期間中にしばしば
発生する地震動(以下「レベル1地震動」という。)
2) 偶発作用支配状況として考慮する,橋の設計供用期間中に発生する
ことは極めて稀であるが一旦生じると橋に及ぼす影響が甚大である
と考えられる地震動(以下「レベル2地震動」という。)
(4) 橋に作用する地震動の影響を考慮する場合に,(3)で設定した地震動
には,最大級の地震動が複数回生じることの影響を考慮しなければなら
ない。
(5) (6)及び(7)による場合は,(1)から(4)を満足するとみなしてよい。
(6) 8.19.2 に規定する地震動を考慮する。
(7) 地震動の影響として,以下の1)から5)を考慮する。
1) 8.19.5 に規定する構造物及び土の重量に起因する慣性力の影響
2) 8.19.11 に規定する地震時土圧
3) 8.19.12 に規定する地震時動水圧
4) 8.19.13 に規定する地盤振動変位の影響
5) 橋に影響を与える液状化が生じる地盤条件の場合に,8.19.14 の規定
による地盤の流動化の影響。ただし,1)から4)と同時に組み合わせて
考慮しなくてもよい。
8.19.2 地震動
橋に作用する地震動は,8.19.3 に規定する耐震設計上の地盤面の振動とし,
以下の1)及び2)を考慮したものとしなければならない。
1) 8.19.4 に規定する耐震設計上の基盤面の振動の特性。このとき,以下
のi)及びⅱ)の影響を適切に見込まなければならない。
ⅰ) 地震の発生位置
ⅱ) 地域ごとの地震環境
2) 耐震設計上の基盤面から地表面までの地盤条件の違い。このとき,以
95
本頁文字(可複製、可搜尋)
下のi)及びⅱ)の影響を適切に見込まなければならない。
ⅰ) 地震観測に基づく地震動の強度,周期特性,位相特性,継続時間等
の特性
ⅱ) 耐震設計上の基盤面から表層までの地盤条件による振動特性
8.19.3 耐震設計上の地盤面
(1) 耐震設計上の地盤面は,変動作用支配状況及び偶発作用支配状況に対
する耐荷性能の評価において水平抵抗が考慮できるとみなせる地盤の
上面とする。
(2) 以下の1)から3)のうちいずれか深い地盤面の上面とする場合,(1)を
満足するとみなしてよい。
1) Ⅳ編13.3.2 に規定する設計上の地盤面
2) フーチングを有する基礎構造においてはフーチング下面
3) 地震時に地盤反力が期待できない土層がある場合には,その土層の下
面。ただし,地震時に地盤反力が期待できない土層が互層状態で存在す
る場合には,層厚が3m 以上の地盤反力が期待できる最も浅い土層の上
面。ここで,地震時に地盤反力が期待できない土層とは,耐震設計上の
土質定数を零とする土層であり,以下のⅰ)又はⅱ)に該当する土層とす
る。
ⅰ) 5.3.6 により橋に影響を与える液状化が生じると判定された土層
のうち,耐震設計上の土質定数を零とする土層
ⅱ) 地表面から3m 以内の深さにある粘性土層で,一軸圧縮試験又は原
位置試験により推定される一軸圧縮強度が20kN/m2 以下の土層(以下
「耐震設計上ごく軟弱な土層」という。)
8.19.4 耐震設計上の基盤面
(1) 耐震設計上の基盤面は,十分堅固とみなせる地盤の上面とする。
(2) 平均せん断弾性波速度が300m/s 程度以上の値を有している地盤の上
面を耐震設計上の基盤面とする場合,(1)を満足するとみなしてよい。
96
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8.19.5 構造物及び土の重量に起因する慣性力の影響
(1) 構造物及び土の重量に起因する慣性力は,耐震設計上の地盤面より上
方において考慮するものとし,その影響を8.19.6 に規定するレベル1
地震動の設計加速度応答スペクトル,8.19.7 に規定するレベル2地震動
の設計加速度応答スペクトル及び8.19.8 に規定する設計水平震度を用
いて考慮する場合は,設計加速度応答スペクトル及び設計水平震度を用
いて慣性力を評価しその作用効果を橋の状態の評価に見込むことで得
られる影響とする。このとき,以下の1)から4)の橋の構造特性を考慮し
なければならない。
1) 上部構造,下部構造,上下部接続部間の接続条件
2) 上部構造,下部構造,上下部接続部を構成する各部材等及び地盤の剛
性,塑性化を許容する部材についてはその領域における剛性
3) 2)で規定する各部材等及び地盤の粘性減衰,摩擦減衰,履歴減衰
4) 逸散減衰,入力損失等の構造物と地盤の相互作用の影響
(2) (1)に基づき設計水平震度を考慮する場合,設計振動単位ごとに,式
(8.19.4),式(8.19.5)及び式(8.19.6)による設計水平震度を用いること
を原則とする。ただし,土の重量に起因する慣性力の影響による応答の
評価に際しては,8.19.9 に規定する耐震設計上の地盤種別に応じて式
(8.19.7),式(8.19.8)及び式(8.19.9)による地盤面における設計水平震
度を用いなければならない。
8.19.6 レベル1地震動の設計加速度応答スペクトル
レベル1地震動の設計加速度応答スペクトルは,式(8.19.1)によるもの
とする。
𝑆= 𝑐௭𝑆 ············································· (8.19.1)
ここに,
𝑆 :レベル1地震動の設計加速度応答スペクトル(m/s2)(四捨五入によ
り小数点以下2桁とする)
𝑐௭ :8.19.10に規定するレベル1地震動の地域別補正係数
𝑆 :レベル1地震動の標準加速度応答スペクトル(m/s2)で,8.19.9に規
定する耐震設計上の地盤種別及び固有周期T(s)に応じて表-8.19.1に
規定する減衰定数0.05の加速度応答スペクトルの値とする。
97
本頁文字(可複製、可搜尋)
表-8.19.1 レベル1地震動の設計加速度応答スペクトル 𝑆
8.19.9に規定
する耐震設計 固有周期𝑇(s)に対する𝑆(m/s2)
上の地盤種別
𝑇<0.10
0.10≦𝑇≦1.10 1.10<𝑇
Ⅰ種 𝑆=4.31 𝑇ଵ/ଷ
𝑆=2.00 𝑆=2.20/𝑇 ただし,𝑆≧1.60
𝑇<0.20
0.20≦𝑇≦1.30 1.30<𝑇
Ⅱ種 𝑆=4.27 𝑇ଵ/ଷ
𝑆=2.50 𝑆=3.25/𝑇 ただし,𝑆≧2.00
𝑇<0.34
0.34≦𝑇≦1.50 1.50<𝑇
Ⅲ種 𝑆=4.30 𝑇ଵ/ଷ
𝑆=3.00 𝑆=4.50/𝑇 ただし,𝑆≧2.40
8.19.7 レベル2地震動の設計加速度応答スペクトル
レベル2地震動(タイプⅠ)及びレベル2地震動(タイプⅡ)の設計加速度
応答スペクトルは,式(8.19.2)及び式(8.19.3)による。
𝑆Ⅰ= 𝑐Ⅰ𝑆Ⅰ ·········································· (8.19.2)
𝑆Ⅱ= 𝑐Ⅱ௭𝑆Ⅱ ·········································· (8.19.3)
ここに,
𝑆Ⅰ :レベル2地震動(タイプⅠ)の設計加速度応答スペクトル(m/s2)
(四捨五入により小数点以下2桁とする)
𝑆Ⅱ :レベル2地震動(タイプⅡ)の設計加速度応答スペクトル(m/s2)
(四捨五入により小数点以下2桁とする)
𝑐Ⅰ௭ :8.19.10に規定するレベル2地震動(タイプⅠ)の地域別補正係数
𝑐Ⅱ௭ :8.19.10に規定するレベル2地震動(タイプⅡ)の地域別補正係数
𝑆Ⅰ :レベル2地震動(タイプⅠ)の標準加速度応答スペクトル(m/s2)
で,8.19.9に規定する耐震設計上の地盤種別及び固有周期T(s)に
応じて表-8.19.2に規定する減衰定数0.05の加速度応答スペクトル
の値とする。
𝑆Ⅱ :レベル2地震動(タイプⅡ)の標準加速度応答スペクトル(m/s2)
で,8.19.9に規定する耐震設計上の地盤種別及び固有周期T(s)に
応じて表-8.19.3に規定する減衰定数0.05の加速度応答スペクトル
の値とする。
98
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表-8.19.2 レベル2地震動(タイプⅠ)の設計加速度応答スペクトル 𝑆Ⅰ
8.19.9に規定
する耐震設計 固有周期𝑇(s)に対する𝑆Ⅰ(m/s2)
上の地盤種別
𝑇<0.16 0.16≦𝑇≦0.60 0.60<𝑇
Ⅰ種
𝑆Ⅰ=25.79 𝑇ଵ/ଷ 𝑆Ⅰ=14.00 𝑆Ⅰ=8.40/𝑇
𝑇<0.22 0.22≦𝑇≦0.90 0.90<𝑇
Ⅱ種
𝑆Ⅰ=21.53 𝑇ଵ/ଷ 𝑆Ⅰ=13.00 𝑆Ⅰ=11.70/𝑇
𝑇<0.34 0.34≦𝑇≦1.40 1.40<𝑇
Ⅲ種
𝑆Ⅰ=17.19 𝑇ଵ/ଷ 𝑆Ⅰ=12.00 𝑆Ⅰ=16.80/𝑇
表-8.19.3 レベル2地震動(タイプⅡ)の設計加速度応答スペクトル 𝑆Ⅱ
8.19.9 に規
定する耐震
固有周期𝑇(s)に対する𝑆Ⅱ(m/s2)
設計上の地
盤種別
𝑇<0.30 0.30≦𝑇≦0.70 0.70<𝑇
Ⅰ種
𝑆Ⅱ=44.63 𝑇ଶ/ଷ 𝑆Ⅱ=20.00 𝑆Ⅱ=11.04/𝑇ହ/ଷ
𝑇<0.40 0.40≦𝑇≦1.20 1.20<𝑇
Ⅱ種
𝑆Ⅱ=32.24 𝑇ଶ/ଷ 𝑆Ⅱ=17.50 𝑆Ⅱ=23.71/𝑇ହ/ଷ
𝑇<0.50 0.50≦𝑇≦1.50 1.50<𝑇
Ⅲ種
𝑆Ⅱ=23.81 𝑇ଶ/ଷ 𝑆Ⅱ=15.00 𝑆Ⅱ=29.48/𝑇ହ/ଷ
8.19.8 設計水平震度
(1) レベル1地震動の設計水平震度は式(8.19.4)とする。ただし,式
(8.19.4)による値が0.10 を下回る場合には,レベル1地震動の設計水平
震度を0.10 とする。
𝑘= 𝑐௭𝑘 ·········································· (8.19.4)
ここに,
𝑘 :レベル1地震動の設計水平震度(四捨五入により小数点以下2
桁とする)
𝑘 :レベル1地震動の設計水平震度の標準値で,表-8.19.4による。
99
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𝑐௭ :8.19.10に規定するレベル1地震動の地域別補正係数
表-8.19.4 レベル1地震動の設計水平震度の標準値 𝑘
8.19.9に規定
する耐震設計 固有周期𝑇(s)に対するkh0の値
上の地盤種別
𝑇<0.10
0.10≦𝑇≦1.10 1.10<𝑇
Ⅰ種 𝑘=0.431 𝑇ଵ/ଷ
𝑘=0.20 ただし,𝑘≧0.16 𝑘=0.213 𝑇ିଶ/ଷ
𝑇<0.20
0.20≦𝑇≦1.30 1.30<𝑇
Ⅱ種 𝑘=0.427 𝑇ଵ/ଷ
𝑘=0.25 ただし,𝑘≧0.20 𝑘=0.298 𝑇ିଶ/ଷ
𝑇<0.34
0.34≦𝑇≦1.50 1.50<𝑇
Ⅲ種 𝑘=0.430 𝑇ଵ/ଷ 𝑘=0.30 ただし,𝑘≧0.24 𝑘=0.393 𝑇ିଶ/ଷ
(2) レベル2地震動の設計水平震度は以下の1)及び2)とする。
1) レベル2地震動(タイプⅠ)の設計水平震度
レベル2地震動(タイプⅠ)の設計水平震度は,式(8.19.5)とする。
𝑘Ⅰ= 𝑐Ⅰ௭𝑘Ⅰ ······································ (8.19.5)
ここに,
𝑘Ⅰ :レベル2地震動(タイプⅠ)の設計水平震度(四捨五入により小
数点以下2桁とする)
𝑘Ⅰ :レベル2地震動(タイプⅠ)の設計水平震度の標準値で,表-
8.19.5による。
𝑐Ⅰ௭ :8.19.10に規定するレベル2地震動(タイプⅠ)の地域別補正係
数
表-8.19.5 レベル2地震動(タイプⅠ)の設計水平震度の標準値𝑘Ⅰ
8.19.9に規定
する耐震設計 固有周期𝑇(s)に対する𝑘Ⅰの値
上の地盤種別
𝑇<0.16 0.16≦𝑇≦0.60 0.60<𝑇
Ⅰ種
𝑘Ⅰ=2.58 𝑇ଵ/ଷ 𝑘Ⅰ=1.40 𝑘Ⅰ=0.996 𝑇ିଶ/ଷ
𝑇<0.22 0.22≦𝑇≦0.90 0.90<𝑇
Ⅱ種
𝑘Ⅰ=2.15 𝑇ଵ/ଷ 𝑘Ⅰ=1.30 𝑘Ⅰ=1.21 𝑇ିଶ/ଷ
𝑇<0.34 0.34≦𝑇≦1.40 1.40<𝑇
Ⅲ種
𝑘Ⅰ=1.72 𝑇ଵ/ଷ 𝑘Ⅰ=1.20 𝑘Ⅰ=1.50 𝑇ିଶ/ଷ
100
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2) レベル2地震動(タイプⅡ)の設計水平震度
レベル2地震動(タイプⅡ)の設計水平震度は,式(8.19.6)とする。
𝑘Ⅱ= 𝑐Ⅱ௭𝑘Ⅱ ······································ (8.19.6)
ここに,
𝑘Ⅱ :レベル2地震動(タイプⅡ)の設計水平震度(四捨五入により小
数点以下2桁とする)
𝑘Ⅱ :レベル2地震動(タイプⅡ)の設計水平震度の標準値で,表-
8.19.6による。
𝑐Ⅱ௭ :8.19.10に規定するレベル2地震動(タイプⅡ)の地域別補正係
数
表-8.19.6 レベル2地震動(タイプⅡ)の設計水平震度の標準値𝑘Ⅱ
8.19.9に規定
する耐震設計 固有周期𝑇(s)に対する𝑘Ⅱの値
上の地盤種別
𝑇<0.30 0.30≦𝑇≦0.70 0.70<𝑇
Ⅰ種
𝑘Ⅱ=4.46 𝑇ଶ/ଷ 𝑘Ⅱ=2.00 𝑘Ⅱ=1.24 𝑇ିସ/ଷ
𝑇<0.40 0.40≦𝑇≦1.20 1.20<𝑇
Ⅱ種
𝑘Ⅱ=3.22 𝑇ଶ/ଷ 𝑘Ⅱ=1.75 𝑘Ⅱ=2.23 𝑇ିସ/ଷ
𝑇<0.50 0.50≦𝑇≦1.50 1.50<𝑇
Ⅲ種
𝑘Ⅱ=2.38 𝑇ଶ/ଷ 𝑘Ⅱ=1.50 𝑘Ⅱ=2.57 𝑇ିସ/ଷ
(3) 土の重量に起因する慣性力の評価に用いる地盤面における設計水平震
度は,式(8.19.7),式(8.19.8)及び式(8.19.9)とする。
𝑘= 𝑐௭𝑘 ········································ (8.19.7)
𝑘Ⅰ= 𝑐Ⅰ௭𝑘Ⅰ ····································· (8.19.8)
𝑘Ⅱ= 𝑐Ⅱ௭𝑘Ⅱ ···································· (8.19.9)
ここに,
𝑘 :レベル1地震動の地盤面における設計水平震度(四捨五入に
より小数点以下2桁とする)
𝑘 :レベル1地震動の地盤面における設計水平震度の標準値で,
8.19.9に規定する耐震設計上の地盤種別がⅠ種,Ⅱ種,Ⅲ種の
地盤に対し,それぞれ,0.16,0.20,0.24とする。
𝑘Ⅰ :レベル2地震動(タイプⅠ)の地盤面における設計水平震度(四
捨五入により小数点以下2桁とする)
101
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𝑘Ⅰ :レベル2地震動(タイプⅠ)の地盤面における設計水平震度の
標準値で,8.19.9に規定する耐震設計上の地盤種別がⅠ種,Ⅱ
種,Ⅲ種の地盤に対し,それぞれ,0.50,0.45,0.40とする。
𝑘Ⅱ :レベル2地震動(タイプⅡ)の地盤面における設計水平震度(四
捨五入により小数点以下2桁とする)
𝑘Ⅱ :レベル2地震動(タイプⅡ)の地盤面における設計水平震度の
標準値で,8.19.9に規定する耐震設計上の地盤種別がⅠ種,Ⅱ
種,Ⅲ種の地盤に対し,それぞれ,0.80,0.70,0.60とする。
8.19.9 耐震設計上の地盤種別
(1) 耐震設計上の地盤種別は,表-8.19.7 によるものとし,地盤の基本固
有周期𝑇ீは(2)による。なお,地表面が8.19.4 に規定する耐震設計上の
基盤面と一致する場合には,耐震設計上の地盤種別をⅠ種とする。
表-8.19.7 耐震設計上の地盤種別
耐震設計上の
地盤の基本固有周期𝑇ீ(s)
地盤種別
Ⅰ種 𝑇ீ<0.20
Ⅱ種 0.20≦𝑇ீ<0.60
Ⅲ種 0.60≦𝑇ீ
(2) 地盤の基本固有周期TG は,8.19.4 に規定する耐震設計上の基盤面か
ら地表面までの範囲の地盤の振動特性を適切に考慮して設定する。
(3) 地盤の基本固有周期TG を,式(8.19.10)により設定する場合には,(2)
を満足するとみなしてよい。
········································ (8.19.10) 𝑇ீ= 4 ∑ୀଵ ு ೞ
ここに,
𝑇ீ :地盤の基本固有周期(s)
𝐻 :𝑖番目の地層の厚さ(m)
𝑉௦ :𝑖番目の地層の平均せん断弾性波速度(m/s)
𝑖 :当該地盤が地表面から耐震設計上の基盤面までn層に区分される
場合の地表面からi番目の地層の番号
(4) 式(8.19.10)で用いる平均せん断弾性波速度𝑉௦は,橋の建設地点にお
102
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ける地層のせん断弾性波速度を適切な方法で測定又は推定して求めなけ
ればならない。
(5) 平均せん断弾性波速度𝑉௦を,弾性波探査,PS 検層等の適切な手法で直
接計測して求める場合,又は式(8.19.11)により推定する場合には,(4)
を満足するとみなしてよい。
粘性土層の場合
ଵଷ⁄ 𝑉௦= 100𝑁 (1≦𝑁≦25)
砂質土層の場合 ················· (8.19.11)
ଵଷ⁄ 𝑉௦= 80𝑁 (1≦𝑁≦50)
ここに,
𝑁:標準貫入試験による𝑖番目の地層の平均N値
8.19.10 地域別補正係数
レベル1地震動の地域別補正係数𝑐z,レベル2地震動(タイプⅠ)の地域別
補正係数cⅠz 及びレベル2地震動(タイプⅡ)の地域別補正係数cⅡz は,表-
8.19.8 によるものとする。ただし,架橋地点が地域区分の境界線上にある
場合には,係数の大きい方を用いるものとする。
表-8.19.8 地域別補正係数と地域区分
地 地域別補正係数
域
対 象 地 域
区 cz cⅠz cⅡz
分
A1 1.0 1.2 1.0 千葉県のうち館山市,木更津市,勝浦市,鴨川市,君津市,富津市,南房総市,夷
隅郡,安房郡
神奈川県
山梨県のうち富士吉田市,都留市,大月市,上野原市,西八代郡,南巨摩郡,南都
留郡
静岡県
愛知県のうち名古屋市,豊橋市,半田市,豊川市,津島市,刈谷市,西尾市,蒲郡
市,常滑市,稲沢市,新城市,東海市,大府市,知多市,豊明市,田原市,愛西
市,清須市,弥富市,あま市,海部郡,知多郡,額田郡,北設楽郡のうち東栄町
三重県(津市,松阪市,名張市,亀山市,いなべ市,伊賀市,三重郡菰野町を除
く。)
和歌山県のうち新宮市,西牟婁郡,東牟婁郡
徳島県のうち那賀郡,海部郡
A2 1.0 1.0 1.0 A1,B1,B2,C 地域以外の地域
B1 0.85 1.2 0.85 愛媛県のうち宇和島市,北宇和郡,南宇和郡
高知県(B2 地域に掲げる地域を除く。)
宮崎県のうち延岡市,日向市,児湯郡(西米良村及び木城町を除く。), 東臼杵郡
のうち門川町
103
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B2 0.85 1.0 0.85 北海道のうち札幌市,函館市,小樽市,室蘭市,北見市,夕張市,岩見沢市,網走
市,苫小牧市,美唄市,芦別市,江別市,赤平市,三笠市,千歳市,滝川市,砂川
市,歌志内市,深川市,富良野市,登別市,恵庭市,伊達市,北広島市,石狩市,
北斗市,石狩郡,松前郡,上磯郡,亀田郡,茅部郡,二海郡,山越郡,檜山郡,爾
志郡,奥尻郡,瀬棚郡,久遠郡,島牧郡,寿都郡,磯谷郡,虻田郡,岩内郡,古宇
郡,積丹郡,古平郡,余市郡,空知郡,夕張郡,樺戸郡,雨竜郡,上川郡(上川総
合振興局)のうち東神楽町,上川町,東川町及び美瑛町,勇払郡,網走郡,斜里
郡,常呂郡,有珠郡,白老郡
青森県のうち青森市,弘前市,黒石市,五所川原市,むつ市,つがる市,平川市,
東津軽郡,西津軽郡,中津軽郡,南津軽郡,北津軽郡,下北郡
秋田県,山形県
福島県のうち会津若松市,郡山市,白河市,須賀川市,喜多方市,岩瀬郡,南会津
郡,耶麻郡,河沼郡,大沼郡,西白河郡
新潟県
富山県のうち魚津市,滑川市,黒部市,下新川郡
石川県のうち輪島市,珠洲市,鳳珠郡
鳥取県のうち米子市,倉吉市,境港市,東伯郡,西伯郡,日野郡
島根県,岡山県,広島県
徳島県のうち美馬市,三好市,美馬郡,三好郡
香川県のうち高松市,丸亀市,坂出市,善通寺市,観音寺市,三豊市,小豆郡,香
川郡,綾歌郡,仲多度郡
愛媛県(B1 地域に掲げる地域を除く。)
高知県のうち長岡郡,土佐郡,吾川郡(いの町のうち旧伊野町の地区を除く。)
熊本県(C 地域に掲げる地域を除く。)
大分県(C 地域に掲げる地域を除く。)
宮崎県(B1 地域に掲げる地域を除く。)
C 0.7 0.8 0.7 北海道のうち旭川市,留萌市,稚内市,紋別市,士別市,名寄市,上川郡(上川総
合振興局)のうち鷹栖町,当麻町,比布町,愛別町,和寒町,剣淵町及び下川町,
中川郡(上川総合振興局),増毛郡,留萌郡,苫前郡,天塩郡,宗谷郡,枝幸郡,
礼文郡,利尻郡,紋別郡
山口県,福岡県,佐賀県,長崎県
熊本県のうち荒尾市,水俣市,玉名市,山鹿市,宇土市,上天草市,天草市,玉名
郡,葦北郡,天草郡
大分県のうち中津市,豊後高田市,杵築市,宇佐市,国東市,東国東郡,速見郡
鹿児島県(奄美市及び大島郡を除く。)
沖縄県
8.19.11 地震時土圧
(1) 地震時土圧は,構造物の種類,土質条件,土に生じるひずみの大きさ,
土の力学特性の推定における不確実性等を適切に考慮して設定しなけれ
ばならない。
(2) 橋台の土圧の作用面は,8.7 の規定による。
(3) (4)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(4) 地震時土圧は分布荷重とし,その主働状態における土圧強度の特性値
は,式(8.19.12)により算出する。
𝑝ா= 𝛾𝑥𝐾ா+ 𝑞ᇱ𝐾ா ································ (8.19.12)
ここに,
𝑝ா:深さ𝑥における地震時主働土圧強度(kN/m2)
𝐾ா:地震時主働土圧係数で,式(8.19.13)により算出してよい。
1) 背面が土とコンクリートの場合
104
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砂及び砂れき 𝐾ா= 0.21 + 0.90𝑘
砂質土 𝐾ா= 0.24 + 1.08𝑘
2) 背面が土と土の場合 ············ (8.19.13)
砂及び砂れき 𝐾ா= 0.22 + 0.81𝑘
砂質土 𝐾ா= 0.26 + 0.97𝑘
𝑘 :地震時土圧の算出に用いる設計水平震度で,レベル1地震動に
対しては,8.19.8に規定する地盤面の設計水平震度,レベル2地
震動に対しては,IV編13.5に規定する橋台及び橋台基礎の設計
水平震度を用いる。
𝛾 :土の単位体積重量(kN/m3)
x :地震時土圧𝑝ாが壁面に作用する深さ(m)
𝑞ᇱ :地震時の地表載荷荷重(kN/m2)
また,𝑞ᇱは地震時に確実に作用するもののみを考慮し,活荷重は含まない。
8.19.12 地震時動水圧
(1) 地震時動水圧は,水位,下部構造の形状,寸法等を考慮して,適切に
設定しなければならない。
(2) (3)による場合は,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) レベル1地震動により下部構造に作用する地震時動水圧は,次により
算出する。ただし,地震時動水圧の作用方向は,5.2.1 に規定する上部
構造の慣性力の影響を考慮する方向と一致させなければならない。
1) 片面にのみ水が存在する壁状構造物に作用する地震時動水圧
片面にのみ水が存在する壁状構造物に作用する地震時動水圧の合力
及びその作用位置は,式(8.19.14)及び式(8.19.15)により算出する(図
-8.19.1 参照)。このとき,上部構造の慣性力の影響を考慮する方向が
8.8 に規定する静水圧の作用方向と異なる場合には,静水圧及び地震時
動水圧の影響を考慮してはならない。
𝑃= ଵଶ𝑘𝑤𝑏ℎଶ ··································· (8.19.14)
ଶ
ℎ= ହℎ ··································· (8.19.15)
ここに,
𝑃 :構造物に作用する地震時動水圧の合力(kN)
𝑘 :8.19.8に規定するレベル1地震動に対する設計水平震度
𝑤 :水の単位体積重量(kN/m3)
105
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ℎ :水深(m)
ℎ :地盤面から地震時動水圧の合力作用点までの距離(m)
𝑏 :地震時動水圧の作用方向に直角方向の躯体幅(m)
h P
hg
図-8.19.1 壁状構造物に作用する地震時動水圧
2) 周辺を完全に水で取り囲まれた柱状構造物に作用する地震時動水圧
周辺を完全に水で取り囲まれた柱状構造物に作用する地震時動水圧
の合力及びその作用位置は,式(8.19.16)及び式(8.19.17)により算出す
る(図-8.19.2参照)。このとき,8.8に規定する静水圧は作用の組合せと
して考慮しなくてよい。
b
≦ 2.0 の場合 h
𝑃= 3 𝑘𝑤𝐴ℎ𝑏 −𝑏 4 𝑎൬1 4ℎ൰
b
2.0 < ≦ 4.0 の場合 h
𝑃= 3 𝑘𝑤𝐴ℎ𝑏 −𝑏 ··················· (8.19.16) 4 𝑎൬0.7 10ℎ൰
b
4.0 < の場合 h
9 𝑃= 𝑘𝑤𝐴ℎ𝑏 40 𝑎
ଷ
ℎ= ℎ ······································· (8.19.17)
ここに,
𝑃 :構造物に作用する地震時動水圧の合力(kN)
𝑘 :8.19.8に規定するレベル1地震動に対する設計水平震度
𝑤 :水の単位体積重量(kN/m3)
106
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ℎ :水深(m)
ℎ :地盤面から地震時動水圧の合力作用点までの距離(m)
𝑏 :地震時動水圧の作用方向に直角方向の躯体幅(m)
𝑎 :地震時動水圧の作用方向の躯体幅(m)
𝐴 :構造物の断面積(m2)
h P
hg
図-8.19.2 柱状構造物に作用する地震時動水圧
8.19.13 地盤振動変位の影響
地盤振動変位の影響には,耐震設計上の基盤面が振動することにより生
じる地盤の変位が地中の構造物に及ぼす影響を適切に考慮しなければなら
ない。
8.19.14 液状化に伴う地盤の流動化の影響
(1) 液状化に伴う地盤の流動化の影響は,地盤条件,地形条件,下部構造
の設置位置等を考慮して,適切に設定しなければならない。
(2) (3)から(5)の規定による場合は,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 以下の1)及び2)のいずれにも該当する地盤に設置する橋の場合は,
液状化に伴う地盤の流動化の影響を考慮する。
1) 臨海部において,背後地盤と前面の水底との高低差が5m 以上ある護
岸によって形成された水際線から100m 以内の範囲にある地盤
107
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2) 5.3.6 の規定により液状化すると判定される層厚5m 以上の土層があ
り,かつ,当該土層が水際線から水平方向に連続的に存在する地盤
(4) 液状化に伴う地盤の流動化の影響は,液状化する土層(以下「液状化
層」という。)の移動に伴う構造物に作用する土圧の変化を(5)に規定す
る流動力として考慮する。
(5) 橋脚基礎部に作用させる地盤の流動力の算出は,図-8.19.3 に示すよ
うに,地表面付近に液状化しない土層(以下「非液状化層」という。)が
あり,その下部に液状化層がある場合,以下の1)及び2)による。
1) 流動化の影響を考慮する範囲内の非液状化層に位置する部材に作用
させる流動力は,式(8.19.18)により算出する。ここで,液状化層の上
部に非液状化層が存在せず,地表面まで液状化する地盤については,式
(8.19.19)を考慮する必要はない。
2) 流動化の影響を考慮する範囲内の液状化層に位置する部材に作用さ
せる流動力は,式(8.19.19)により算出する。
𝑞ே= 𝑐௦𝑐ே𝐾𝛾ே𝑥 (0≦x≦𝐻ே) ········· (8.19.18)
𝑞= 𝑐௦𝑐ሼ𝛾ே𝐻ே+ 𝛾(𝑥−𝐻ே)ሽ(𝐻ே<x≦𝐻ே+ 𝐻) ··· (8.19.19)
ここに,
𝑞ே :非液状化層中にある部材に作用する深さ𝑥の位置の単位面積あ
たりの流動力(kN/m2)
𝑞 :液状化層中にある部材に作用する深さ𝑥の位置の単位面積あた
りの流動力(kN/m2)
𝑐௦ :水際線からの距離による補正係数であり,表-8.19.9の値とす
る。
𝑐ே :非液状化層中の流動力の補正係数であり,式(8.19.20)による液
状化指数PL(m2)に応じて,表-8.19.10の値とする。
ଶ
𝑃= ∫ (1 −𝐹)(10 −0.5𝑥)𝑑𝑥 ················· (8.19.20)
𝑐 :液状化層中の流動力の補正係数(0.3とする)
𝐾 :受働土圧係数で,8.7の規定による。
𝛾ே :非液状化層の平均単位体積重量(kN/m3)
𝛾 :液状化層の平均単位体積重量(kN/m3)
x :地表面からの深さ(m)
𝐻ே :非液状化層厚(m)
𝐻 :液状化層厚(m)
108
本頁文字(可複製、可搜尋)
𝐹 :式(5.3.10)により算出する液状化に対する抵抗率で,𝐹≧1の場
合には𝐹= 1とする。
図-8.19.3 流動力の算定モデル
表-8.19.9 水際線からの距離による補正係数𝑐௦
水際線からの距離s (m) 補正係数𝑐௦
s≦50 1.0
50<s≦100 0.5
100<s 0
表-8.19.10 非液状化層中の流動力の補正係数𝑐ே
液状化指数𝑃 (m2) 補正係数𝑐ே
𝑃≦5 0
5<𝑃≦20 (0.2𝑃 - 1)/3
20<𝑃 1
8.20 衝突荷重
(1) 橋に自動車,流木又は船舶等が衝突するおそれのある場合には,これ
らの衝突の影響を適切に設定しなければならない。
(2) (3)から(5)による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
(3) 自動車の衝突
自動車の衝突のおそれのある躯体には,コンクリート壁等の十分な防
護施設を設ける。これらの防護施設が設けられない場合には,次の衝突
109
本頁文字(可複製、可搜尋)
荷重のいずれかが路面から1.8m の高さに水平に働くものとして設計を
行う。
車道方向について1,000kN,車道と直角方向について500kN
(4) 流木等の衝突
流木その他の流送物の衝突のおそれがある場合には,式(8.20.1)によ
り算出される衝突力を水面位置に作用させる。
𝑃= 0.1 ∙𝑊∙𝑣 ······································ (8.20.1)
ここに,𝑃 :衝突力(kN)
𝑊 :流送物の重量(kN)
𝑣 :表面流速(m/s)
(5) 船舶の衝突
橋に船舶の衝突のおそれがある場合には,この衝突時荷重を往来する
船舶の規模や衝突時における船舶の速度等を適切に考慮して設定する。
8.21 施工時荷重
橋の施工時の安全性及び完成後の橋の性能を確保するため,また,3.1 (3)
を満足するように,施工方法,施工中の構造を適切に考慮して,自重,施工
機材,風,地震の影響等に対して必要な検討を行い,施工時荷重を設定しな
ければならない。
9章 使 用 材 料
9.1 鋼材
(1) 鋼材は,強度,伸び,じん性等の機械的性質,化学組成,有害成分の
制限,厚さやそり等の形状寸法等の特性や品質が確かなものでなければ
ならない。
(2) 表-9.1.1 に示す鋼材は,(1)を満足するとみなしてよい。
表-9.1.1 鋼材(JIS)
鋼材の種類 規 格 鋼材記号
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 SS400
1)構造用鋼材
JIS G 3106 溶接構造用圧延鋼材 SM400,SM490,SM490Y
110
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SM520,SM570
溶接構造用耐候性熱間圧延 SMA400W,SMA490W
JIS G 3114
鋼材 SMA570W
SBHS400, SBHS400W
JIS G 3140 橋梁用高降伏点鋼板 SBHS500, SBHS500W
SBHS700, SBHS700W
JIS G 3444 一般構造用炭素鋼鋼管 STK400,STK490
2)鋼 管 JIS A 5525 鋼管ぐい SKK400,SKK490
JIS A 5530 鋼管矢板 SKY400,SKY490
摩擦接合用高力六角ボルト・ F8T,F10T
JIS B 1186
六角ナット・平座金のセット
3)接合用鋼材
JIS B 1180 六角ボルト 強度区分4.6,8.8,10.9
JIS B 1181 六角ナット 強度区分5,8,10
軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼
JIS Z 3211
用被覆アーク溶接棒
耐候性鋼用被覆アーク溶接
JIS Z 3214
棒
軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼
JIS Z 3312 用のマグ溶接及びミグ溶接
ソリッドワイヤ
軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼
JIS Z 3313 用アーク溶接フラックス入
りワイヤ
4)溶接材料
耐候性鋼用のマグ溶接及び
JIS Z 3315
ミグ溶接用ソリッドワイヤ
耐候性鋼用アーク溶接フラ
JIS Z 3320
ックス入りワイヤ
炭素鋼及び低合金鋼用サブ
JIS Z 3351 マージアーク溶接ソリッド
ワイヤ
サブマージアーク溶接及び
JIS Z 3352 エレクトロスラグ溶接用フ
ラックス
JIS G 3201 炭素鋼鍛鋼品 SF490A,SF540A
JIS G 5101 炭素鋼鋳鋼品 SC450
JIS G 5102 溶接構造用鋳鋼品 SCW410,SCW480
構造用高張力炭素鋼及び低
5)鋳鍛造品 JIS G 5111 SCMn1A,SCMn2A 合金鋼鋳鋼品
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材 S35CN,S45CN
JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品 FC250
JIS G 5502 球状黒鉛鋳鉄品 FCD400,FCD450
JIS G 3502 ピアノ線材 SWRS
JIS G 3506 硬鋼線材 SWRH
6)線材
SWPR1,SWPD1,SWPR2
JIS G 3536 PC鋼線及びPC鋼より線
線材二次製品 SWPD3,SWPR7,SWPR19
JIS G 3549 構造用ワイヤロープ
111
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SR235,SD295,
JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼
SD345,SD390,SD490
7)棒 鋼 SBPR785/1030
JIS G 3109 PC鋼棒 SBPR930/1080
SBPR930/1180
JIS B 1198 頭付きスタッド 呼び名19,22 8)その他
(3) (2)に示す以外に,表-9.1.2 に示す鋼材について必要な特性や品質を
有することが確認されたものは,(1)を満足するとみなしてよい。
表-9.1.2 鋼材(JIS 以外)
鋼材の種類 規 格 鋼材記号
摩擦接合用トルシア形高力ボルト(S10T)・六角ナッ
S10T
ト・平座金のセット
摩擦接合用トルシア形超高力ボルト(S14T)・六角ナ
接合用鋼材 S14T
ット・平座金のセット
支圧接合用打込み式高力ボルト(B8T,B10T)・六角ナ
B8T,B10T
ット・平座金のセット
平行線ストランド
線材二次製品
被覆平行線ストランド
9.2 コンクリート
9.2.1 一般
コンクリートは,強度,変形能,耐久性や施工に適するワーカビリティー
等の特性や品質が確かなものでなければならない。そのためには材料の選
定,配合及び施工の各段階において適切な配慮をしなければならない。
9.2.2 コンクリート材料
(1) コンクリートに用いる材料は,次に示すものを使用しなければならな
い。
1) セメントは,比表面積,凝結時間,圧縮強さ,有害成分の制限等の特
性や品質が確かなものでなければならない。
2) 水には油,酸,塩類,有機物等の有害物が含まれてはならない。
3) 細骨材は,清浄,強硬で耐久性と適度な粒度を有するとともに,ごみ,
泥,有機不純物,塩化物等を有害量含まれてはならない。
112
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4) 粗骨材は,清浄,強硬で耐久性と適度な粒度を有するとともに,薄い
石片,細長い石片,有機不純物,塩化物等を有害量含まれてはならない。
5) 混和材料として用いる混和剤及び混和材は,コンクリートの特性や品
質の改善に対する効果及びその特性や品質が確かなものとする。
(2) 表-9.2.1 に示す規格又は規定に適合する材料については,上記品質を
有するとみなしてよい。
表-9.2.1 コンクリート用材料の規格又は規定
材料の種類 規格又は規定 摘 要
JIS R 5210 ポルトランドセメント 普通,早強
1)セメント
JIS R 5211 高炉セメント
JIS A 5308 レディーミクストコンクリートの
2)水
附属書C 練混ぜに用いる水
JIS A 5308 レディーミクストコンクリート用
3)骨材
附属書A 骨材
4)混和剤 JIS A 6204 コンクリート用化学混和剤
JIS A 6201 コンクリート用フライアッシュ
5)混和材
JIS A 6206 コンクリート用高炉スラグ微粉末
(3) フレッシュコンクリート中に含まれる塩化物イオンの総量は,
0.3kg/m3 以下とする。
9.2.3 コンクリートの強度
コンクリートは原則として,表-9.2.2に示す最低設計基準強度以上のもの
を用いるものとする。
表-9.2.2 コンクリートの最低設計基準強度(N/mm2)
部材の種類 最低設計基準強度
無筋コンクリート部材 18
鉄筋コンクリート部材 21
プレストレストコン プレテンション方式 36
クリート部材 ポストテンション方式 30
113
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9.3 設計計算に用いる定数
設計計算に用いる定数は,使用する材料の特性や品質を考慮したうえで適
切に設定しなければならない。
10 章 付 属 物 等
10.1 橋梁用防護柵
10.1.1 一般
橋梁用防護柵の設置に関しては「防護柵の設置基準」(道路局長通達)に
よる。
10.1.2 橋梁用防護柵が床版部分に与える影響
(1) 歩行者自転車用柵を設置する場合,橋の床版部分は柵の頂部に働く推
力,歩道等の等分布荷重の組合せに対して,設計しなければならない。
(2) 車両用防護柵を設置する場合,橋の床版部分は車両用防護柵への車両
の衝突により生じる外力に対して,設計しなければならない。
(3) (4)及び(5)による場合は,(2)を満足するとみなしてよい。
(4) ガードレール等のように支柱式の車両用防護柵を地覆に設ける場合
には,支柱最下端断面の支柱の抵抗モーメントを柱間隔で除した値が床
版に均等に端モーメントとして働くものとして設計する。鉄筋コンクリ
ート壁式の場合には,壁下端の設計に用いた作用モーメントをそのまま
床版に端モーメントとして加えて設計する。
なお,支柱を直接床版に定着する場合には,衝突による作用モーメン
トが床版に分散して作用する構造とする。この場合,床版への作用モー
メントは地覆に設ける場合と同様としてよい。
(5) 鋼上部構造についてはⅡ編12.2.12,コンクリート上部構造について
はⅢ編11.2.6 の照査を満足する。
114
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10.2 排水
(1) 排水設備は,車両の走行安全性等に配慮して,橋面の水を速やかに排
除できる構造としなければならない。
(2) 排水設備は,橋の耐久性に配慮して,構造各部は排水が確実に行える
構造としなければならない。また,床版上面に浸入した雨水等が速やか
に排除できる構造としなければならない。
(3) 排水設備は,橋の設計供用期間にわたって確実に機能が維持されるよ
う,維持管理計画と整合した構造や耐久性能を有するものとしなければ
ならない。
10.3 橋面舗装
(1) 橋面舗装の構造に関しては,「舗装の構造に関する技術基準」(都市・
地域整備局長,道路局長通達)による。
(2) セメントコンクリート舗装とする場合は,床版コンクリートと一体の
構造となるよう施工しなければならない。
(3) アスファルト舗装とする場合は,橋面より浸入した雨水等が床版内部
に浸透しないように防水層等を設けなければならない。
10.4 点検施設等
1.8.1(8)及び1.8.3の規定により点検施設等を設置する場合には,少なく
とも以下の1)から3)について考慮しなければならない。
1) 6章に規定する橋の耐久性能を満足するための維持管理の条件との
整合
2) 7.1 に規定する橋の使用目的との整合性を満足するために必要なそ
の他の検討で考慮した事項やその目的で設置した構造等に対する維持
管理の条件との整合
3) 橋本体の耐荷性能や耐久性能に与える影響をできる限り少なくする
こと
10.5 付属施設
照明,標識,遮音壁等の付属施設を設置する場合には,これらが橋に及ぼ
115
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す影響を考慮し,必要な措置を講じなければならない。
付属施設の設置位置の選定にあたっては,できる限り橋本体の耐荷性能
や耐久性能に与える影響が少なくなるように,また,付属施設の維持管理の
確実性や容易さに配慮しなければならない。
10.6 添 架 物
水道管等を添架する場合には,これらが橋に及ぼす影響を考慮し,必要な
措置を講じなければならない。
添架位置の選定や添架構造の設計にあたっては,できる限り橋本体の性
能に与える影響が少なくなるように,また,添架物の維持管理の確実性や容
易さにも配慮しなければならない。
10.7 そ の 他
橋梁施設の安全確保等のために,必要に応じ第三者が橋梁施設に出入り
できないよう配慮しなければならない。
11 章 記 録
11.1 橋梁台帳
橋梁台帳には,橋長,幅員,設計荷重,道路橋示方書(年度),設計震度,
基礎構造の形式及び根入れ長,地盤条件,主要部分の構造図,竣工年月,そ
の他将来の維持管理に必要な事項を記載しこれを保管しなければならない。
11.2 橋 歴 板
橋には,橋歴板を取り付けるのを原則とし,橋名,竣工年月,道路橋示方
書(年度),活荷重,使用鋼材,事業主体,設計及び製作・施工会社名等,
将来の維持管理に最低限必要な事項を記載しなければならない。
116
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11.3 設計・施工に関する事項
橋の完成後には,設計や施工に関する少なくとも次の事項について,供用
期間中の維持管理に用いることができるよう記録を残さなければならない。
(1) 1.6 に規定する調査に関する記録
(2) 1.7に規定する計画に関する記録
(3) 1.8.2に規定する設計の手法に関する記録
(4) 1.8.3に規定する構造設計上の配慮事項に関する記録
(5) 1.9に規定する設計図等
(6) 1.10に規定する施工に関する記録
117
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Ⅱ 鋼 部 材 ・ 鋼 上 部 構 造 編
1章 総 則
1.1 適用の範囲
この編は,鋼部材及び主たる部材が鋼部材からなる上部構造に適用する。
1.2 用語の定義
この編で用いる用語の定義は次のとおりとする。
(1) 制限値
橋及び部材等の状態を表す値のうち,橋及び部材等の限界状態を超え
ないとみなせるための適当な安全余裕を考慮した値。
(2) 規格値
日本産業規格(JIS)等の公的規格に定められた材料強度等の物性値。
(3) 相反応力
死荷重による応力と活荷重(衝撃含む)による応力のそれぞれの符号
が異なる場合のその応力。
(4) 二次応力
通常の構造解析の仮定に従って得られる主要な応力(一次)に対して,
構造解析上の仮定と実際との相違によって,実際には生じるがその構造
解析では直接には考慮されない付加的な応力。
(5) 塑性変形能
部材が作用の繰返しを受けた場合に,荷重支持能力の低下があらかじ
め想定した範囲でかつ限定的な範囲にとどまる状態を保持したまま,あ
らかじめ想定した範囲の塑性変形を安定的に繰り返すことができる能
力。
1.3 設計計算の精度
(1) 設計計算の精度は,設計条件に応じて,適切に定めなければならない。
(2) 設計計算は,最終段階で有効数字3桁が得られるように行うことを標
118
本頁文字(可複製、可搜尋)
準とする。
1.4 設計の前提となる材料の条件
1.4.1 一 般
(1) 使用する材料は,その材料がおかれる環境や施工,維持管理等の条件
との関係において,設計の前提として求められる機械的特性及び化学的
特性が明らかであるとともに,必要とされる品質が確保できるものでな
ければならない。
(2) 使用する材料の特性は,測定可能な物理量により表されなければなら
ない。
1.4.2 鋼種の選定
(1) 鋼種は,部材の応力状態,製作方法,架橋位置の環境条件,防せい防
食法,施工方法等に応じて,鋼材の強度,伸び,じん性等の機械的性質,
化学組成,有害成分の制限及び厚さやそり等の形状寸法等の特性や品質
を考慮して適切に選定しなければならない。
(2) 次の場合には,鋼種の選定を特に注意して行わなければならない。
1) 気温が著しく低下する地方に使用される場合
2) 溶接により拘束力を受ける部材で主として板厚方向に引張力を受け
る場合
3) 小さな曲げ半径で冷間曲げ加工を行う場合
4) 溶接割れ防止の予熱温度を低減して溶接施工を行う場合
5) 溶接入熱量の大きい溶接法を適用する場合
6) 塑性化を考慮する場合
(3) 溶接を行う鋼材には,溶接性が確保できることが確認された鋼材を用
いなければならない。
(4) JIS G 3106(溶接構造用圧延鋼材),JIS G 3114(溶接構造用耐候性熱
間圧延鋼材)及びJIS G 3140(橋梁用高降伏点鋼板)の規格に適合する
鋼材を用いる場合には,(3)を満足するとみなしてよい。
(5) JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材),JIS G 3106,JIS G 3114,及び
JIS G 3140 の規格に適合する鋼材を用いるにあたって,その鋼種及び板
厚は表-1.4.1 に基づいて選定するのを標準とする。
119
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表-1.4.1 板厚による鋼種選定標準
板厚(mm)
鋼種 6 8 16 25 32 40 50 75 100
構 非
造 溶
SS400 用 接
鋼
SM400A
SM400B
SM400C
SM490A
SM490B
SM490C
SM490YA
SM490YB
SM520C
SBHS400
溶 SM570
接
構 SBHS500
造
用 SBHS700
鋼
SMA400AW
SMA400BW
SMA400CW
SMA490AW
SMA490BW
SMA490CW
SBHS400W
SMA570W
SBHS500W
SBHS700W
注:板厚が8mm 未満の鋼材については5.2.1 及び12.2.8.4 による。
1.5 設計の前提となる施工の条件
(1) 設計にあたっては,設計の前提となる施工の条件を適切に考慮しなけ
ればならない。
(2) 16 章までの規定は,17 章の規定が満足されることを前提とする。した
がって,17 章の規定により難い場合には,施工の条件を適切に定めると
ともに,設計においてそれを考慮しなければならない。
1.6 設計の前提となる維持管理の条件
設計にあたっては,設計の前提となる維持管理の条件を適切に考慮しなけ
ればならない。
120
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1.7 設計図等に記載すべき事項
(1) 設計図等には,施工及び維持管理の際に必要となる事項を記載しなけ
ればならない。
(2) 設計図等には,Ⅰ編1.9 に規定する事項のほか,少なくとも1)から
5)の項目を記載することを標準とする。
1) 使用材料に関する事項
2) 設計の前提とした施工方法及び手順
3) 設計の前提とした施工品質(施工精度,検査基準)
4) 設計の前提とした維持管理に関する事項
5) 設計において適用した技術基準等
2章 調 査
2.1 一 般
設計にあたっては,鋼部材等及び鋼上部構造の耐荷性能,耐久性能及びそ
の他の使用目的との適合性を満足するために必要な検討に関わる事項につ
いて,適切な設計,施工,維持管理を行うために必要な調査を行わなければ
ならない。
このとき,設計において,その前提となる材料,施工及び維持管理の条件
を適切に考慮するために必要な事項については,必要な情報が得られるよう
に特に計画的に調査を実施しなければならない。
2.2 調査の種類
設計にあたっては,少なくとも1)から4)の調査を行わなければならない。
1) 架橋環境条件の調査
2) 使用材料の特性及び製造に関する調査
3) 施工条件の調査
4) 維持管理条件の調査
121
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3章 設計の基本
3.1 総 則
(1) 鋼部材等及び鋼上部構造の設計は,Ⅰ編1.8 に規定する橋の性能を満
足するようにしなければならない。
(2) 鋼上部構造は,少なくともⅠ編2.3 に規定する橋の耐荷性能を満足す
るために必要な耐荷性能を有するほか,Ⅰ編7 章に規定される橋の使用
目的との適合性を満足するために必要なその他検討によって満足するこ
とが求められる要件や事項,及びこの編の3.10 に規定するその他の必要
事項を満足しなければならない。
(3) 偶発作用支配状況を考慮する橋の耐荷性能の評価にあたっては,地震
の影響として考慮する最大級の地震動が複数回生じることの影響を考慮
しなければならない。
(4) 鋼上部構造の耐荷性能を部材等の耐荷性能で代表させる場合の部材等
は,少なくともⅠ編2.3 に規定する橋の耐荷性能を満足するために必要
な耐荷性能を有するほか,橋の性能を満足するために必要なその他の事
項を満足しなければならない。
(5) 鋼上部構造はⅠ編2.4 に規定する機能系統に分類される部材等で構成
しなければならない。
(6) (5)の各機能系統に分類された部材等は,鋼上部構造の耐荷性能を満足
するために必要な水準で各機能系統の機能が果たせるために求められる
耐荷性能を有しなければならない。
このとき,複数の機能系統を兼ねる部材等は,それが兼ねる全ての機
能系統に対して所要の耐荷性能を有しなければならない。
(7) 鋼上部構造の耐荷性能は,橋の設計供用期間中の任意の時点で満足す
るようにしなければならない。このとき,耐荷性能の評価において考慮
する鋼上部構造の状態が,橋の設計耐久期間中の補修,補強等の機能回
復を行うことを前提としてあらかじめ想定した限界の状態を超えないよ
うにする場合には,橋の設計耐久期間において鋼上部構造の耐荷性能で
考慮した状態は満足されるとみなしてよい。
(8) 上部構造の耐荷性能を満足するための部材等の状態の設定にあたって
は,少なくとも1)から6)による。
1) Ⅰ編3.3 に規定する永続作用支配状況及び変動作用支配状況に該当
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する全ての設計で考慮する状況が,設計供用期間にわたって繰り返し,
順不同に生じることを考慮し,それらに対応して,部材等に繰り返し,
順不同に生じる全ての種類及び方向の断面力を考慮して,所要の部材
等の状態となるようにする。
2) 永続作用支配状況において,部材等の状態が限界状態1,限界状態
2,限界状態3をそれぞれ超えない。
3) 変動作用支配状況において,部材等の状態が限界状態1,限界状態
2,限界状態3をそれぞれ超えないことを基本とする。変動作用支配
状況において部材等が限界状態1を超える状態を見込む場合には,鋼
上部構造として所要の荷重を支持する能力が確保されている状態及び
所要の各機能系統が有すべき機能が発揮できる状態となるように,各
部材等がとどまるべき状態を組み合わせる。このとき,設計供用期間
中の点検や修繕等の維持管理の確実性や容易さ,第三者に被害を及ぼ
す可能性等を考慮する。
4) 偶発作用支配状況において,上部構造は,上部構造として所要の荷
重を支持する能力が確保されている状態及び上部構造が有すべき機能
系統の所要の機能が確保されている状態となるように,各部材等がと
どまるべき状態を組み合わせる。このとき,緊急時の点検や修繕等の
維持管理の確実性や容易さ,第三者に被害を及ぼす可能性等を考慮す
る。
5) 偶発作用支配状況のうち地震の影響を含む設計状況において,地震
の影響として考慮する地震動が複数回生じることを考慮する。
6) 上部構造を構成する一部の部材及び接合部の損傷に対する,構造上
の補完性又は代替性の確保の必要性及び確保の程度を考慮し,それを,
各設計状況に対して満足させる部材等の状態の設定に反映する。
(9) 鋼上部構造の設計にあたっては,Ⅰ編1.8.2 によるほか,応答算出モ
デルと作用モデルが整合しており,かつ,部分係数を適用できる条件を
満足していなければならない。
(10) (2)から(9)を満足するにあたっては,Ⅰ編6 章に規定する橋の耐久性
能に関する基本事項と評価を満足しなければならない。鋼部材等及び鋼
上部構造の耐久性能の評価については,3.8 の規定による。
3.2 鋼上部構造が有すべき機能系統とそれらを構成する部材等
鋼上部構造は,それを構成する部材等により,Ⅰ編2.4.2 に規定する機能
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系統を有しているようにしなければならない。
3.3 鋼上部構造の耐荷性能の評価において考慮する状況
(1) 上部構造を構成する鋼部材等及び鋼上部構造の耐荷性能の評価には,
Ⅰ編3 章の設計状況を考慮しなければならない。
(2) 上部構造を構成する鋼部材等及び鋼上部構造の耐荷性能の評価には,
(1)によるほか,必要に応じて以下の1)及び2)を考慮しなければならな
い。
1) Ⅰ編3.2 において上部構造を構成する鋼部材等及び鋼上部構造が荷
重を支持する能力の観点から最も不利となる作用の組合せ
2) Ⅰ編3.2 において鋼上部構造の各機能系統が所要の機能を満足でき
るかどうかの観点から上部構造を構成する鋼部材等及び鋼上部構造に
最も不利となる作用の組合せ
3.4 鋼部材等及び鋼上部構造の耐荷性能
(1) 上部構造を構成する鋼部材等及び鋼上部構造は,Ⅰ編2.3 に規定する
橋の耐荷性能を満足するよう,3.3 で設定する耐荷性能の評価において
考慮する状況に対して,Ⅰ編2.5.1 で設定する耐荷性能の評価において
考慮する状態に,橋又は部材等の設計耐久期間を通じて所要の信頼性を
もってとどまるようにしなければならない。
(2) 3.5 から3.7 による場合には,(1)を満足するとみなしてよい。
3.5 作用の組合せ及び荷重係数
(1) 上部構造を構成する鋼部材等及び鋼上部構造の耐荷性能の評価にあた
っては,3.3 に規定する耐荷性能の評価において考慮する状況を,少な
くともⅠ編3.2 により,作用の特性値,作用の組合せ,荷重組合せ係数
及び荷重係数を用いて設定するほか,必要に応じて,上部構造及び上部
構造を構成する部材等に最も不利な影響を与える作用の組合せについて
も考慮しなければならない。
(2) 施工時の状況は,Ⅰ編3.2 によるほか,(1)によらず,施工期間,施工
方法等の施工条件を考慮して完成時に所要の耐荷性能及び耐久性能が得
られるよう,作用の特性値,作用の組合せ,荷重組合せ係数及び荷重係
数を用いて適切に設定する。
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3.6 限界状態
3.6.1 一 般
(1) 上部構造を構成する鋼部材等及び鋼上部構造の耐荷性能の評価にあた
っては,Ⅰ編2.5.1 で設定する耐荷性能の評価において考慮する状態の
限界を,鋼部材等及び鋼上部構造の限界状態として適切に設定しなけれ
ばならない。
(2) 鋼部材等の限界状態は,3.6.2 の規定による。
(3) 鋼部材等及び鋼上部構造の限界状態は,工学的指標を用いて適切に設
定しなければならない。
(4) 限界状態に関連付ける工学的指標の設定にあたっては,1),2)及び3)
を満足しなければならない。又は,4)を満足しなければならない。
1) 限界状態を適切に評価できる理論的な妥当性を有する手法,実験等
により検証のなされた手法等の適切な知見に基づいた方法により,限
界状態に対応する特性値を設定する。
2) 塑性化した状態を耐荷性能の評価に考慮する部材等の限界状態2又
は限界状態3の特性値については,作用の繰返しが部材の状態に及ぼ
す影響について,適切な知見に基づいた方法により,限界状態に対応
する特性値を設定する。
3) 限界状態に対応する制限値の設定にあたっては,その特性値の根拠
に応じて適切に部分係数を設定する。
4) 1)から3)によらない場合は,1)から3)による場合と同等の信頼性で
耐荷性能の評価が行える適切な方法により制限値を設定する。
(5) 鋼部材等及び鋼上部構造について,5 章から13 章の規定に従い工学的
指標の特性値又は制限値を定める場合には,(3)及び(4)を満足するとみ
なしてよい。
(6) 施工時の限界状態は,施工途中の各段階における材料強度,構造等の
条件及び完成形で想定する状態を満足できることを考慮して適切に設定
しなければならない。
3.6.2 鋼部材等の限界状態
(1) Ⅰ編4.3 に規定する部材等の限界状態1は,1)から3)とする。
1) 部材等の挙動が可逆性を有する限界の状態
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2) 部材等の能力を低下させる変位及び振動に部材等が至らない限界の
状態
3) 部材等の設計で前提とする耐荷機構が成立している限界の状態
(2) Ⅰ編4.3 に規定する部材等の限界状態2は,1)かつ2),又は,1)かつ
3)とする。
1) 部材等の挙動が可逆性を失うものの,作用の繰返しに対して耐荷力
を安定して発揮できる限界の状態
2) 部材等としての最大強度点を超えず,部材等の能力を低下させる残
留変位の急増や剛性の急変に部材等が至らない限界の状態
3) 部材等に十分な塑性変形能が残存する限界の状態
(3) Ⅰ編4.3 に規定する部材等の限界状態3は,部材等の挙動が可逆性を
失うものの,耐荷力を完全には失わない限界の状態とする。
3.7 耐荷性能の評価
3.7.1 上部構造の耐荷性能の評価
(1) 上部構造は,それを構成する部材等の耐荷性能の組合せによって上部
構造として求められる耐荷性能を有するようにしなければならない。
(2) 上部構造の耐荷性能を,それを構成する部材等の耐荷性能の組合せに
よって実現させる場合の部材等の耐荷性能の評価は,3.7.2 から3.7.4
の規定による。
3.7.2 主桁・主構機能系統を構成する部材等の耐荷性能の評価
(1) 主桁・主構機能系統を構成する部材等は,部材等の耐荷性能の組合せ
によって主桁・主構機能系統を構成する部材等として求められる耐荷性
能を有するようにしなければならない。
(2) 主桁・主構機能系統を構成する部材等の耐荷性能を,部材等の耐荷性
能の組合せによって実現させる場合の部材等の耐荷性能の評価は,3.7.5
の規定による。
3.7.3 床版・床組機能系統を構成する部材等の耐荷性能の評価
(1) 床版・床組機能系統を構成する部材等は,部材等の耐荷性能の組合せ
によって床版・床組機能系統を構成する部材等として求められる耐荷性
能を有するようにしなければならない。
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(2) 床版・床組機能系統を構成する部材等の耐荷性能を,部材等の耐荷性
能の組合せによって実現させる場合の部材等の耐荷性能の評価は,3.7.5
の規定による。
3.7.4 立体的構造保持機能系統を構成する部材等の耐荷性能の評価
(1) 立体的構造保持機能系統を構成する部材等は,部材等の耐荷性能の組
合せによって立体的構造保持機能系統を構成する部材等として求められ
る耐荷性能を有するようにしなければならない。
(2) 立体的構造保持機能系統を構成する部材等の耐荷性能を,部材等の耐
荷性能の組合せによって実現させる場合の部材等の耐荷性能の評価は,
3.7.5 の規定による。
3.7.5 部材等の耐荷性能の評価
(1) Ⅰ編5 章の規定に従い,上部構造を構成する鋼部材等及び鋼上部構造
の耐荷性能の評価は,1)及び2)に従い行うことを標準とする。
1) 3.5(1)に規定する作用の組合せに対して,部材等の耐荷性能に応じ
て定める3.6.2 に規定する部材等の限界状態を,各々に必要な信頼性
をもって超えないことを式(3.7.1)及び式(3.7.2)を満足することに
より確認する。
𝛴𝑆 ൫γpγq𝑃൯ ≦ ξ1 Φோௌ 𝑅௦ ························· (3.7.1)
𝛴𝑆 ൫γpγq𝑃൯ ≦ ξ1 ξ2 Φோ 𝑅 ························· (3.7.2)
ここに,
𝑃 : 作用の特性値
𝑆 : 作用効果であり,作用の特性値に対して算出される部材
等の応答値
𝑅௦ : 部材等の限界状態1又は限界状態2に対応する部材等の
抵抗に係る特性値
𝑅 : 部材等の限界状態3に対応する部材等の抵抗に係る特性
値
γp : 荷重組合せ係数
γq : 荷重係数
ξ1 : 調査・解析係数
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ξ2 : 部材・構造係数
Φோௌ : 部材等の限界状態1又は限界状態2に対応する部材等の
抵抗に係る抵抗係数
Φோ : 部材等の限界状態3に対応する部材等の抵抗に係る抵抗
係数
2) 部材等の限界状態を代表させる事象を,部材等の限界状態1又は限
界状態2と限界状態3のいずれかに区別し難い場合には,当該事象を
部材等の限界状態3として代表させ,3.5(1)に規定する作用の組合せ
に対して,部材等の限界状態3を必要な信頼性をもって超えないこと
を式(3.7.2)で満足することにより確認する。
(2) 式(3.7.1)及び式(3.7.2)の作用効果は,3.9 に規定する構造解析,
5 章から13 章の規定に従い算出する。このとき,着目する機能系統及び
構成する部材ごとに対して,最も不利な状態が生じるように作用を考慮
しなければならない。
(3) 式(3.7.1)及び式(3.7.2)の作用の特性値,荷重組合せ係数及び荷
重係数は,3.5 の規定に従い設定する。
(4) 式(3.7.1)及び式(3.7.2)の抵抗係数及び抵抗の特性値は,5 章から
13 章の規定に従い設定する。
(5) 式(3.7.1)及び式(3.7.2)の調査・解析係数及び部材・構造係数は,
5 章,6 章及び11 章の規定による。
(6) 衝突荷重を含む作用の組合せを考慮して工学的指標と限界状態を関連
付ける場合には,(4)によらず,適切に工学的指標の特性値又は制限値を
設定する。
(7) Ⅰ編5.2.1(13)の規定に従い,(1)の評価を行うにあたって,作用効果
が適切に評価されるように必要な条件を明らかにし,その条件を満足さ
せなければならない。
(8) 特定の条件に対して安全性の検討を行う場合には,Ⅰ編5.2.1(15)の
規定に準じて耐荷性能を評価する。
3.8 鋼部材等及び鋼上部構造の耐久性能の評価
鋼部材等及び鋼上部構造の耐久性能の評価は,少なくとも14 章の規定に
よるほか,Ⅱ編からⅤ編の関連する規定によらなければならない。
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3.9 構造解析
(1) 橋軸方向及び橋軸直角方向を構成する部材等の断面力,応力及び変位
の算出にあたっては,荷重状態に応じた部材の材料特性や破壊過程,構
造形式に応じた幾何学的特性,応力状態の複雑さ,支持条件等を適切に
評価できる解析理論及び解析モデルを用いなければならない。
(2) 1)から3)を満足する場合には,部材等の耐荷性能や耐久性能の評価に
おいて5 章以降に規定する制限値を用いてよい。
1) 部材をはり理論,版理論等に従い棒部材又は板部材としてモデル化
する。
2) 橋及びそれを構成する部材等を骨組,格子及び版としてモデル化す
る。
3) 線形解析により部材の断面力,変位及びその断面力に基づく応力を
算出することを基本とする。なお,部材の断面力,変位及びその断面力
に基づく応力の算出について,別途の規定がある場合には,その規定
による。
(3) 応力性状が複雑な場合には,適切な設計理論及び解析手法を用いて断
面力又は応力度を算出しなければならない。
3.10 その他の必要事項
3.10.1 一 般
(1) 鋼部材等及び鋼上部構造の設計においては,3.7 及び3.8 に規定する
耐荷性能及び耐久性能の評価のほか,耐荷性能及び耐久性能の評価の前
提となる事項,上部構造又は下部構造に求められる変位の制限値等,橋
の性能を満足するために必要な事項を検討し,適切に設計に反映させな
ければならない。
(2) 風の影響については,Ⅰ編8.17 により適切に考慮しなければならな
い。
なお,鋼部材等及び鋼上部構造では,風の影響による有害な振動が生
じないようにすることを原則とし,部材等に振動を発現させるおそれの
ある現象について設計において適切に考慮しなければならない。
(3) 活荷重に対するたわみの照査を,3.10.2 の規定により行わなければな
らない。
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3.10.2 たわみの照査
(1) 鋼上部構造は,橋全体及び上部構造として必要な剛性を有していなけ
ればならない。
(2) (1)を満足するにあたっては,少なくとも(3)を満足しなければならな
い。
(3) 衝撃を含まない活荷重に対して,部材の総断面積を用いて算出した主
桁,床桁及び縦桁のたわみは,表-3.10.1 に示す値以下とする。ただし,
照査に用いるたわみの応答値の算出は,Ⅰ編8.2 に規定する活荷重の特
性値としてよい。なお,ラーメン構造のたわみの照査は9.3.2 及びⅣ編
9.2.3.2 の規定による。
表-3.10.1 たわみの値(m)
桁の形式 単純桁 ゲルバー桁の
橋の形式 及び連続桁 片持部
L≦10 L/2,000 L/1,200
コンクリート系
L L
床版を有する 10<L≦40
鋼桁形式 20,000/L 12,000/L
鋼桁
40<L L/500 L/300
その他の床版を有する鋼桁 L/500 L/300
吊橋形式 L/350
斜張橋形式 L/400
その他の形式 L/600 L/400
L:支間長(m)
3.10.3 構造設計上の配慮事項
設計では,経済性,地域の防災計画及び関連する道路網の計画との整合性
も考慮したうえで,少なくとも1)から7)の観点について構造設計上実施で
きる範囲を検討し,必要に応じて構造設計に反映させなければならない。
1) 設計で前提とする施工品質の確認方法の観点。少なくとも,溶接継
手に対しては,板組,溶接継手の配置,施工順序及び非破壊検査等につ
いて検討することを標準とする。
2) 橋の一部の部材及び接続部の損傷,地盤変動等の可能性に対する構
造上の補完性又は代替性の観点。
3) 塑性変形能を有しない部材を含む全ての部材に対するぜい性的な破
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壊が生じることを回避する観点。
4) 部材に生じるねじりの影響をできるだけ少なくする観点。
5) 点検及び修繕が困難となる箇所をできるだけ少なくすることの観
点。少なくとも,部材の端部等の狭隘な空間となる箇所については,検
討すべき箇所とすることを標準とする。
6) 設計供用期間中の更新及び修繕の実施方法について検討しておくこ
とが望ましい部材の選定とそれを確実に行える橋の構造とすることの
観点。少なくとも,床版及びケーブル部材については検討すべき部材
とすることを標準とする。また,支点部についても,支承等の更新や修
繕が確実に行える構造であるよう検討すべき箇所とすることを標準と
する。
7) 局所的な応力集中,複雑な挙動,滞水等が生じにくい細部構造とす
る観点。少なくとも,支点部付近及びケーブル定着構造については検
討すべき箇所とすることを標準とする。
4章 材料の特性値
4.1 材料の強度の特性値
4.1.1 一 般
(1) 材料の強度の特性値は,適切に定められた材料強度試験法による試験
値のばらつきを考慮したうえで,試験値がその強度を下回る確率がある
一定の値以下となることが保証された値としなければならない。
(2) 4.1.2 及び4.1.3 の規定による場合には,(1)を満足するとみなしてよ
い。
(3) コンクリートを使用する場合には,この編及びⅢ編に規定する材料の
強度の特性値を用いることにより,(1)を満足するとみなしてよい。
4.1.2 鋼材の強度の特性値
(1) 構造用鋼材の強度の特性値は,表-4.1.1 に示す値とする。
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