¶ 駐車場設計・施工指針について(2/3)
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ここで
be:片持スラブの有効幅(㎝)
a:支持辺と載荷点との距離(㎝)
図-2.6.6 片持スラブの有効幅
2) 等分幅荷重を受ける片持スラブは、これを片持ばりと考えて、スパン方向の
曲げモーメントを算出してよい。
(7) 構造細目
1) スラブの厚さは、20 ㎝以上とする。
2) 鉄筋の直径は、13 ㎜以上を標準とする。
3) 主鉄筋の中心間隔は、125 ㎜を標準とする。
配力鉄筋の中心間隔は、200 ㎜を標準とする。
4) 二方向スラブの用心鉄筋は、図-2.6.7による。
図-2.6.7 二方向スラブの隅の用心鉄筋
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2.6.3 はり
(1) スパン
はり柱構造における小ばりなどラーメン解析を行わないはりの計算に用いるス
パンは、次の規定による。
1) 単純ばりのスパンは、支承の中心間距離もしくは図-2.6.8(a)に示
すように、はりの純スパンにスパン中央におけるスラブの厚さを加えた値のい
ずれか小さい方の値とする。
2) はりが剛な壁またははりと一体に造られている場合は、図-2.6.8(b)
に示すように、純スパンをスパンとする。
3) 連続ばりのスパンは、支泉の中心間距離もしくは図-2.6.8(c)に示
すように、はりの純スパンにスパン中央におけるスラブの厚さを加えた値のい
ずれか小さい方の値とする。
図-2.6.8 はりのスパン
(2) T形ばりの圧縮突縁の有効幅
1) 曲げモーメントに対するT形ばりの圧縮突縁の有効幅be は、式(2.6.6)
および式(2.6.7)により求める。
① 両側にスラブがある場合
be bw 2 (bs /8) ………………………(2.6.6)
ただし、be は両側のスラブの中心線間の距離を上回ってはならない。
② 片側にスラブがある場合
be bw bl bs /8 ………………………(2.6.7)
ただし、be はスラブの純スパンの1/2にbl を加えた距離を上回ってはなら
ない。
ここに、be :T形ばりの圧縮突縁の有効幅(㎝)
:単純ばりの場合はスパン(㎝)、連続ばりの場合は反曲点間距離
(㎝)、片持ばりの場合は純スパンの2倍とする。
bs:ハンチ部の有効幅(㎝)。ただし、ハンチ高を上回ってはならな
い。
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bw :T形ばりの腹部幅(㎝)
bl :スラブの張り出し長さ(㎝)
図-2.6.9 T形ばりの圧縮突縁の有効幅
(3) 構造細目
1) はり部材の軸方向引張主鉄筋の断面積は、式(2.6.8)によるものとす
る。
Ast≧0.005b・d ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2.6.8)
ここに、
Ast :軸方向引張主鉄筋の断面積(㎠)
b :部材断面幅(㎝)
d :部材断面の有効高(㎝)
ただし、必要鉄筋断面積の4/3以上の鉄筋が配置される場合には、この規
定によらなくてもよい。
2) 鉄筋の直径は、13 ㎜以上を標準とする。
3) スターラップの間隔は、はりの有効高さの1/2 以下かつ25 ㎝以下とし鉄筋比
は0.2%以上とする。
2.6.4 柱
(1) 柱は、最も不利となるような軸力および曲げモーメントの組合せに対して設計
するものとする。
(2) 構造細目
1) 柱の最小横寸法は、30 ㎝を標準とする。
2) 軸方向鉄筋の直径は13 ㎜以上、その数は4 本以上とする。
3) 柱部材の軸方向鉄筋の断面積は、原則として式(2.6.9)により算出す
る範囲の値としなければならない。
0.008A≦As≦0.06A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2.6.9)
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ここに、
As:軸方向鉄筋の断面積(㎠)
A :柱の全断面積(㎠)
4) 帯鉄筋は、直径13 ㎜以上の鉄筋とし、その間隔は部材断面の最小寸法の1/2
以下、軸方向鉄筋の直径の12 倍以下かつ15 ㎝以下とするものとし、帯鉄筋比は
0.2%以上とする。
2.6.5 壁
(1) 壁は、その形状および荷重の作用する方向によって、柱、スラブ、またははり
に準じて設計するものとする。
(2) 土圧および水圧を受ける外壁は、柱に支持されている場合にはスラブ、壁のみ
で受ける場合にはラーメン部材あるいははりと考えて設計するものとする。
(3) 鉛直荷重を受ける壁は、長方形断面の柱と考えて設計するものとする。
(4) 構造細目
1) 外力が作用する壁の厚さは、20 ㎝以上を標準とする。
2) 鉄筋の直径は、13 ㎜以上を標準とする。
3) 主鉄筋の間隔は、125 ㎜を標準とする。
2.6.6 構造壁
(1)構造壁の条件
構造壁とは、地震荷重の作用方向に対して面内となる壁であり、壁の周囲4辺の
内、少なくとも上下のはりを含む3辺を柱およびはりによって固定されていなけれ
ばならない。ここで、固定されているとは、はり柱と鉄筋などで一体化されたもの
をいう。
(2)コンクリートの平均せん断応力度
面内に水平の荷重をうける耐震壁に生じるコンクリートの平均せん断応力度は、
式(2.6.10)により求める。コンクリートの平均せん断応力度 m は、2.3.
1に示すコンクリートの許容せん断応力度τa2 を上回ってはならない。
S
…………………………(2.6.10)
m b
ここで、 m:構造壁に生じるコンクリートの平均せん断応力度(N/㎟)
:構造壁の周辺の柱の中心間隔(m)
b:構造壁の厚さ(㎜)
S:構造壁に作用するせん断カ(N)
(3)斜引張鉄筋
式(2.6.11)で求めたコンクリートの平均せん断応力度 m が2.3.1に示
すコンクリートの許容せん断応力度τal をこえる場合は、構造壁に式(2.6.11)
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で算出する斜引張鉄筋を水平方向および鉛直方向に配置する。
S
A s ……………………………(2.6.11)
sa
ここに、As :1m 当たりの斜引張鉄筋量(㎠/m)(複筋配置の場合は合計
として考える)。ただし、As/b>1.2 のときAs=1.2bを用
いる。
S :構造壁に作用するせん断カ(N)
σsa:鉄筋の許容引張応力度(N/㎟)
:構造壁の内法長さ(㎜)
(4)開口部
1) 構造壁の開口部の大きさは、式(2.6.12)を満足しなければならない。
h o o ≦ 4.0 ……………………………(2.6.12)
h
ここで、 :柱中心間隔
h :はりの中心間隔
:開口部の長さ o
ho :開口部の高さ
図-2.6.10 構造壁の開口部
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2) 構造壁の開口周囲は、式(2.6.13)~式(2.6.15)によって算出さ
れる開口隅角部の付加斜め張力および縁引力に対して安全であるように補強し
なければならない。
開口隅角部の付加斜め張力
h o o
Td Q ・・・・・・・・・・・・・・・(2.6.13)
22
開口隅角部の鉛直線引力
h o Tv Q・・・・・・・・・・・・・(2.6.14)
2 o
開口隅角部の付加斜め張力
o h
Th ・ Q ・・・・・・・・・・(2.6.15)
2 ( h h o )
ここで、S:構造壁に作用するせん断カ(N/㎟)
:構造壁周辺の柱中心間の距離(㎝)
h:構造壁周辺のはり中心間の距離(㎝)
:開口部の長さ(㎝) o
ho:開口部の高さ(㎝)
(5) 構造細目
1) 構造壁の厚さは20 ㎝以上、かつ構造壁の内法高さ1/30 以上とする。
2) 構造壁のせん断補強鉄筋比は、直交する各方向に関しそれぞれ0.25%以上
とし、複筋配置とする。
3) せん断補強鉄筋の直径は、13 ㎜以上とし、間隔は30 ㎝以下とする。開口周
囲の補強筋の直径は、13 ㎜以上とする。
4) 開口周囲の補強筋の直径は、13mm 以上とし、間隔は30cm 以下とする。
5) 構造壁にとりつくはりの軸方向鉄筋の断面積は、2.6.3の規定に従う
ほか、式(2.6.16)によるものとする。
As≧0.008 b・h ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2.6.16)
ここに、As:軸方向鉄筋の断面積(㎠)
b :部材断面積(㎝)
h :部材断面の高さ(㎝)
6) 構造壁にとりつく柱の軸方向鉄筋の断面積は、2.6.4の規定に従うも
のとする。
7) 構造壁にとりつくはりおよび柱の寸法は、式(2.6.17)、式(2.6.
18)を満足するものとする。
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st
A ≧ ……………………………………………(2.6.17)
2
st
D ≧ かつ2t …………………………………(2.6.18)
3
ここで、A :はりおよび柱の断面積(㎠)
D :はりおよび柱の最小寸法(㎝)
s :壁の短辺の長さ(㎝)
t :壁の厚さ(㎝)
2.6.7 フラットスラブ
(1)構造解析
フラットスラブは、2.5.2で解析した断面力を用いて、スラブ面内の直交二
方向のそれぞれについて柱列帯と柱間帯に分けて設計するものとする。
(2)スラブと柱の接合部付近の設計
スラブと柱の接合都では、押抜きせん断の検討を行わなければならない。
(3)構造細目
1) スラブの厚さは、20 ㎝以上とする。また、スラブの有効高さと大きい方のス
パンとの比は、1/32 以上とする。
2) 柱の幅は、図-2.6.11 に示すように、幅と同じ方向の柱中心間隔の1/20
以上、かつ30 ㎝以上とする。
2.7 一般構造細目
2.7.1 鉄筋のかぶり
鉄筋のかぶりは、表-2.7.1に示す値以上とし、かつ鉄筋の直径以上としなけ
ればならない。
表-2.7.1 鉄筋のかぶり(㎝)
b
a c 場所打ち杭
スラブ は り 壁 柱
7 7.5 3.5 3.5 3.5 4 10
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図-2.7.1 鉄筋のかぶり
2.7.2 鉄筋のあき
(1) 鉄筋のあきは、4㎝以上かつ粗骨材の最大寸法の4/3 倍以上としなければならな
い。
(2) 鉄筋のあきは、(1)項の規定によるほか、鉄筋の直径の1.5 倍以上としなけれ
ばならない。
図-2.7.2 鉄筋のあき
2.7.3 鉄筋の定着
(1) 鉄筋の端部は、次の娩定のいずれかの方法によりコンクリートに定着しなけれ
ばならない。
1) コンクリート中に埋込み、鉄筋とコンクリートの付着により定着する。
2) コンクリート中に埋込み、フックをつけて定着する。
3) 定着板などを取りつけて機械的に定着する。
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(2) 鉄筋とコンクリートの付着により定着する場合の定着長は、2.7.4(3)
項および(4)項に規定する鉄筋の重ね触手長に等しい長さ以上とするものとす
る。
(3) フックをつけて引張鉄筋を定着する場合の定着長は、(2)項に規定する定着長
の2/3以上とするものとする。また、フックをつけて圧縮鉄筋を定着する場合
の定着長は(2)項の規定によるものとし、フックの効果を考慮してはならない。
(4) 正鉄筋は、計算上引張応力を受けなくなる点から部材の有効高に等しい長さだ
けのばして曲げ上げるか、またそのままのばして、圧縮部のコンクリートに定着
することを原則とする。ただし、正鉄筋の本数の1/3以上は、曲げ上げずに支
点を越えて圧縮部のコンクリートに定着しなければならない。
(5) 負鉄筋は、計算上引張応力を受ける必要がなくなる点から部材の有効高に等し
い長さだけのばして曲げ下げるか、またそのままのばして圧縮部のコンクリート
に定着することを原則とする。ただし、負鉄筋の1/3以上は、曲げ下げずに反
曲点を越えて、支間の1/16 以上で、かつ部材の有効高さに等しい長さ以上のば
して定着しなければならない。
(6) 折曲げ鉄筋の端部は、所定のかぶりを確保した上で部材の上面あるいは下面に
できる限り接近させ、さらにそれに平行に折曲げ、圧縮部コンクリートに定着す
ることを原則とする。この場合には、フックをつけた異形棒鋼およびフックをつ
けない異形棒鋼の定着長は、それぞれ鉄筋の直径の10 倍および15 倍以上とする
ものとする。
(7) スターラップは、引張鉄筋を取り囲み、フックをつけて圧縮部のコンクリート
に定着しなければならない。また、圧縮鉄筋がある場合は、引張鉄筋および圧縮
鉄筋を取り囲み、原則としてフックをつけて圧縮部のコンクリートに定着するも
のとする。
(8) 帯鉄筋は、軸方向鉄筋を取り囲み、フックをつけて柱の内部のコソクリートに
定着しなければならない。
(9) 柱とスラブなどの接合部における柱の軸方向鉄筋は、柱の断面がスラブなどに
十分に伝達される長さだけのばし、フックをつけるなどにより定着するものとす
る。また、片持ちばりなどの固定部における鉄筋についても同様に十分な定着を
行わなければならない。
2.7.4 鉄筋の継手
(1) 鉄筋を継ぐ場合は、鉄筋の種類、直径、応力状態、継手位置などを考慮して適
切な継手を選ばなければならない。また、鉄筋の継手位直および継手方法は、設
計図に示すことを原則とする。
(2) 鉄筋の継手位置は、原則として一断面に集中させてはならない。また、応力が
大きい位置では、鉄筋の継手を設けないのが望ましい。
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(3) 引張鉄筋に重ね継手を用いる場合の継手長は、式(2.7.1)により算出す
る継手長 a 以上、かつ、鉄筋の直径の20 倍以上としなければならない。また、重
ね継手部は、継手に直角に配置した2本以上の鉄筋で補強しなければならない。
sa ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2.7.1) a
4 oa
ここに、a :付着応力度より算出する重ね継手長(㎝)
σsa:鉄筋の許容引張応力度(N/㎟)
τoa:コンクリートの許容付着応力度(N/㎟)
φ :鉄筋の直径(㎝)
(4) 圧縮鉄筋に重ね継手を用いる場合の継手長は、式(2.7.1)により算出す
る継手長 a の80%以上、かつ、鉄筋の直径の20 倍以上としなければならない。
(5) 十分な管理を行う場合は、ガス圧接継手を用いることができる。
(6) 引張鉄筋に、機械式継手、スリーブ継手、溶接継手などを用いる場合は、鉄筋
の直径、応力状態、継手位置などを考慮して試験を行い、継手部の強度を定めるも
のとする。
2.7.5 鉄筋の曲げ形状
(1) 鉄筋のフックは次の規定によるものとする。
1) 鉄筋のフックには、半円形フック、直角フック、あるいは鋭角フックを用い
るものとする。
2) 鉄筋のフックは、曲げ加工する部分の端部から次の値以上まっすぐにのばさ
なければならない。また、フックの曲げ半径は、(2)項の規定によるものとす
る。
(a)半円形フック:鉄筋の直径の4倍または6㎝のうち大きい値
(b)直角フック :鉄筋の直径の12 倍
(c)鈍角フック :鉄筋の直径の6倍または6㎝のうち大きい値
図-2.7.3 鉄筋のフックの曲げ形状
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(2) 鉄筋の曲げ半径は、次の規定によるものとする。なお、曲げ半径は曲げ加工さ
れる鉄筋の内側の半径とする。
1) 鉄筋のフックの曲げ半径は、表-2.7.2に示す値以上としなければなら
ない。
2) スターラップおよび帯鉄筋の曲げ半径は、表-2.7.2に示す値以上とし
なければならない。
3) 折曲げ鉄筋の曲げ半径は、鉄筋の直径の5倍以上としなければならない。た
だし、折曲げ鉄筋をコンクリート部材の側面から、鉄筋の直径の2倍に2㎝を
加えた距離(鉄筋の直径×2+2㎝)以内の距離に配置する場合には、その曲
げ半径は、鉄筋の直径の7.5 倍以上としなければならない。
4) ラーメン構造の端節点部の外側に沿う鉄筋の曲げ半径は、鉄筋の直径の10 倍
以上としなければならない。
表-2.7.2 鉄筋の曲げ半径(㎝)
曲 げ 半 径
種 類 記 号
フック スターラップおよび帯鉄筋
SD295A、B
異 形 棒 鋼 2.5φ 2φ
SD345
ここに φ:鉄筋の直径(㎝)
ここに r:鉄筋の曲げ半径(㎝)
図-2.7.4 鉄筋の曲げ半径
2.7.6 継手構造
(1) 施工継手は、地下駐車場躯体の一体性および止水性を確保するとともに、外観
を害しないように、施工性を考慮して設けるものとする。
(2) 地下駐車場躯体には可とう性継手を設けないことを原則とする。ただし、地盤
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変化部に設置される地下駐車場や、他の構造物と一体となるような箇所および地
下駐車場躯体の大きな構造変化部については、不同沈下や地震時の変位を考慮し
て可とう性継手を設けるのが望ましい。
(3) 地下駐車場躯体は、季節的な温度の変動による伸縮、コンクリートの硬化収縮
などの影響が大きい場合には、伸縮継手の必要性を検討するものとする。
2.7.7 防水
地下駐車場躯体には、原則として防水工を施し、地下水の浸透を防止するものとす
る。
2.8 基礎の設計
2.8.1 基礎形式の選定
地下駐車場では直接基礎を用いることを原則とする。ただし、躯体底面の地盤が軟
弱で地下駐車場の機能に支障を来たすような沈下が予想される場合には、杭基礎や地
盤改良工法などの検討を行うものとする。
2.8.2 浮上りに対する検討
地下駐車場軀体に対しては、式(2.8.1)に基づいて浮上りに対する検討を行
なうものとする。
Fs=(Ws+WB)/Us……………………………………(2.8.1)
ここに、
Fs:安全率
Ws:上載土の重量 (kN)
WB:地下駐車場躯体の重量 (kN)
Us:地下駐車場躯体底面に作用する静水圧による揚圧力(kN)
安全率Fs は、1.1以上でなければならない。ただし、浸水の恐れがある箇所に地
下駐車場を建設する場合には、地表面位置に地下水位を仮定して式(2.8.1)よ
り算出した安全率が1.0 を下回ってはならない。
2.8.3 沈下に対する検討
地盤が軟弱で、地下駐車場に沈下が生じる恐れがある場合には、沈下に対する検討
を行うものとする。軟弱粘性土層の圧密沈下量S は、式(2.8.2)より算出する
ものとする。
e o e 1
S= ・ H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2.8.2)
1 e 0
ここに、
S :粘怪土層における圧密沈下量(㎝)
eo :深さzの層の初期間げき比
e1 :深さzの層のpo+ z に対する間げき比
H :粘性土層の厚さ(㎝)
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z :載荷荷重に基づく地盤内の深さz における鉛直応力の増分
(N/㎟)
2.8.4 直接基礎
(1) 鉛直荷重に対しては地下駐車場の側面の摩擦抵抗は期待せず、地下駐車場躯体
底面の鉛直地盤反カによって抵抗するものとする。
(2) 地下駐車場躯体底面における鉛直地盤反力度は、許容鉛直支持力度を超えては
ならない。
(3) 圧密沈下に伴って地下駐車場躯体に生じる鉛直変位量は、地下験車場の機能を
損なわない範囲におさめるものとする。
2.8.5 杭基礎
(1) 地下駐車場躯体底面に作用する鉛直荷重は、全て杭によって支持するものとする。
(2) 杭頭部に作用する軸方向カは、杭の許容支持力を超えてはならない。
2.9 各部の仕上げ
2.9.1 壁、天井仕上げ
壁および天井は準不燃材料あるいは不燃材料を用いて仕上げるものとする。
2.9.2 床面仕上げ
床面は、自動車の走行と駐車の安全性を確保できるよう、すべりにくさ、耐摩耗性、
耐水性、耐油性などを考慮して仕上げるものとする。
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第3章 耐震設計
3.1 耐震設計の基本方針
(1)耐震設計は、応答変位法を用いて許容応力度、許容支持力、安全率、またはこれら
の組合せによって行うものとする。
(2)応答変位法による耐震計算は、原則として地下駐車場の短手、長手の両方向につい
て行うものとする。
(3)周辺地盤が地震時に液状化する可能性がある場合には、地下駐車場躯体に対する影
響を検討し、適切な対策をとるものとする。
(4)応答変位法により耐震設計した地下駐車場のうち、地震時の挙動が複雑なものにつ
いては、動向解析により安全性を照査することが望ましい。
3.2 耐震設計上考慮すべき荷重および設計条件
3.2.1 耐震設計上考慮すべき荷重
耐震設計にあたっては、次の荷重を考慮するものとする。
(1)死荷重
(2)活荷重
(3)土圧
(4)水圧
(5)揚圧力
(6)地盤変位
(7)地震の影響
3.2.2 地震の影響
地震の影響としては次の荷重を考慮するものとする。
(1)構造物の重量に起因する慣性力
(2)地震時土圧
(3)地震時周面せん断力
(4)過剰間隙水圧
3.2.3 慣性力
3.2.3.1 一般
(1)慣性力は、構造物の重量に設計震度を乗じて求めるものとする。
(2)設計水平震度は3.2.3.2の規定により算出するものとする。
(3)設計鉛直震度は原則として考慮しないものとする。
3.2.3.2 設計水平震度
設計水平震度は、式(3.2.1)により算出するものとする。
Kh =Cz・CG・Cu・Khn………………………(3.2.1)
ここに、
Kh :設計水平震度(小数点以下2 けたに丸める)
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Khu :標準設計水平震度(0.2 とする)
Cz :3.2.3.3に規定する地域別補正係数
CG :3.2.3.3に規定する地盤別補正係数
Cu :3.2.3.3に鋭定する深度別補正係数
3.2.3.3 設計水平震度の補正係数
(1)地域別補正係数
地域別補正係数は、地域区分に応じて表-3.2.1の値とする。ただし、
建設地点が地域区分の境界線上にある場合は、係数の大きい方をとるものとす
る。
表-3.2.1地域別補正係数Cz
補正係数
地域区分 対 象 地 域
Cz
A 1.0 下記2 地域以外の地域
「Zの数値、Rt 及びAi を算出する方法並びに地盤が
著しく軟弱な区域として特定行政庁が指定する基準」
B 0.85
昭和55 年11 月27 日建設省告示第1793 号)第1項
(Zの数値)表中(二)に掲げる地域
「Zの数値、Rt 及びAi を算出する方法並びに地盤が
著しく軟弱な区域として特定行政庁が指定する基準」
C 0.7
(昭和55 年11 月27 日建設省告示第1793 号)第1
項(Zの数値)表中(三)および(四)に掲げる地域
(2)地盤別補正係数
地盤別補正係数は、表-3.2.3に示す耐震設計上の地盤の種別に応じて
表-3.2.2に示す値とする。
表-3.2.2 地盤別補正係数CG
地 盤 種 別 Ⅰ 種 Ⅱ 種 Ⅲ 種
補正係数CG 0.8 1.0 1.2
(3)深度別補正係数
深度別補正係数は、地表面からの深さz(m)に応じて式(3.2.2)より
算出するものとする。
Cu =1.0-0.015z………………………………………(3.2.2)
ここに、
z:地表面からの深さ(m)
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ただし、Cu が0.5 を下まわる場合は0.5 とする。
3.2.4 地震時土圧
(1)地盤と接する地下駐車場躯体の側壁には、地震時土圧を考慮するものとする。
(2)地震時土圧は、原則として式(3.2.3)によって算出するものとする。
p ( z ) K H・{ u ( z ) u ( z B )}
2 z
u ( z ) 2 ・ S ・v T・s cos 2 H ……………………(3.2.3)
Sv=cz・Svo
Ts=1.25TG
ここに、
p(z) :地表面から深さz(m)における単位面積あたりの地震時土圧
(kN/㎡)
u(z) :地表面から深さz(m)における地震時地盤変位(m)
KH :単位面積あたりの地震時地盤ばね定数で3.2.7の規定によ
る(kN/㎥)
z :地表面からの深さ(m)
zB :地表面から地下駐車場躯体底面までの深さ(m)
Sv :基盤面における速度応答スペクトル(m/s)
Svo :基盤面における標準速度応答スペクトルで表-3.2.1によ
る。(m/s)Cz:3.2.3.3に規定する地域別補正係数
Ts :表層地盤の固有周期(s)であり、式(3.2.3)による。
TG :地盤の特性値(s)で式(3.2.5)による。
表-3.2.1 標準速度応答スペクトル
単位(cm/sec)
Ts <0.2 0.2≦Ts≦1.0 1.0< Ts
42.8Ts4/3 25Ts 25
3.2.5 地震時周面せん断力
(1)地盤に接する地下駐車場躯体の外周面には、地震時周面せん断力を考慮するもの
とする。
(2)地震時周面せん断力は、原則として式(3.2.4)によって算出するものとす
る。
G D z ……………………………(3.2.4) ・ S ・v TS・sin
H 2 H
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ここに、
τ :地表面から深さz(m)の位置における単位面積あたりの地震
時周面せん断カ(kN/㎡)
Sv :基盤面における速度応答スペクトルであり、式(3.2.3)
による(m/s)
GD :地盤の動的せん断変形係数(kN/㎡)
TS :3.2.4に規定する表層地盤の固有周期(s)
H :表層地盤の厚さ(m)
z :地表面からの深さ(m)
3.2.6 耐震設計上の地盤種別
耐震設計上の地盤種別は、原則として式(3.2.5)で算出される地盤の特性値 TG
をもとに、表-3.2.4により区別するものとする。地表面が基盤面と一致する場
合はⅠ種地盤とする。
n H i
TG 4 …………………………………………(3.2.5)
i 1 Vsi
ここに、
TG:地盤の特性値(s)
Hi :i番目の地層の厚さ(m)
Vsi:i番目の地層の平均せん断弾性波速度(m/s)で、式(3.2.6)
による。
粘性土層の場合
Vsi=100Ni1/3(1≦Ni≦25) ……………………(3.2.6)
砂質土層の場合
Vsi=80Ni1/3(1≦Ni≦50)
Ni :標準貫入試験によるi番目の地層の平均N 値
i :当地盤が地表から基盤面までn 層に区分されるときの地表面からi番
目の地層の番号。基盤面とは、粘性土層の場合はN 値が25 以上、砂質
土質の場合はN 値が50 以上の地層の上面、もしくはせん断弾性波速度
が300m/s程度以上の地層の上面をいう。
表-3.2.3 耐震設計上の地盤種別
地盤種別 地盤の特性値 TG (s)
Ⅰ 種 TG <0.2
Ⅱ 種 0.2≦ TG <0.6
Ⅲ 種 0.6≦ TG
3.2.7 地震時地盤ばね定数
地震時地盤ばね定数は、地形、地盤条件、地下駐車場の形状・寸法に基づき地震
本頁文字(可複製、可搜尋)
時に地盤に生じるひずみレベルを考慮して算出するものとする。
3.3 地盤の液状化の検討
3.3.1 一般
地下駐車場周辺が砂質土層から成る場合には、その地震時安定性を、3.3.2の規
定により判定するものとする。
3.3.2 液状化に対する抵抗率を算出する必要がある土層
(1)液状化に対する抵抗率を算出する必要がある土層
地下水位面が現地盤面から10m 以内で、かつ現地盤面から20m 以内の範囲にお
ける平均粒径D50が0.02mm以上2.0mm 以下である飽和砂質土層は地震時に液状
化の可能性があるため、(2)項によって液状化に対する抵抗率を算出しなければ
ならない。
(2)液状化に対する抵抗率の算出
液状化の判定を行う必要のある土層に対しては、液状化に対する抵抗率FLを式
(3.3.1)により算出するものとする。
FL =R/L …………………………………………………………(3.3.1)
R =R1 +R2 +R3 …………………………………………………(3.3.2)
v
L K S・ …………………………………………………(3.3.3)
v
N
R 1 0 . 0882 ……………………………………………(3.3.4)
v 0 7.
0.19 (0.02mm≦D50≦0.05mm)
R2= 0.225 log10 (0.35/D50)(0.05mm<D50≦0.06mm) (3.3.5)
-0.05 (0.6 mm<D50≦2.0 mm)
0.0 (0%≦FC≦40%)
R3= (3.3.6)
0.004 FC-0.16 (40%<FC≦100%)
KS= CZ・CG・CU ・Kso …………………………………………(3.3.7)
σ= {γ11・hw +γ12・(z-hw)} ……………………………(3.3.8)
σ’v ={γ11・hw +γ’ 12・(z-hW) …………………………(3.3.9)
ここに、
FL :液状化に対する抵抗率
R :動的せん断強度比
L :地震時せん断応力比
R1 :N値と有効上載圧σ’V の関数で表される動的せん断強度比Rの第1項
R2 :平均粒径D50の関数で表される動的せん断強度比Rの第2項
R3 :細粒分合有率FC の関数で表される動的せん断強度比Rの第3項
本頁文字(可複製、可搜尋)
KS :液状化の判定に用いる設計水平震度(小数点以下2けたに丸める)
σv :全上載圧(kN/㎡)
σ’ v :有効上載圧(kN/㎡)
N :標準貫入試験から得られるN 値
D50 :土の平均粒径(mm)
FC :細粒分含有率(%)(粒径74μm 以下の土の質量百分率)
z :地表面からの深さ(m)
cz :表-3.2.1に規定する地域別補正係数
cG :表-3.2.2に規定する地盤別補正係数
cU :式(3.2.2)により算出する深度別補正係数
Kso :液状化の判定に用いる標準設計水平震度(0.15 とする)
γti :地下水位面より浅い位置での土の単位重量(kN/㎥)
γt2 :地下水位面より深い位置での土の単位重量(kN/㎥)
γ’ t2 :地下水位面より深い位置での土の有効単位重量(kN/㎥)
hw :地表面から地下水位面までの深さ(m)
3.4 耐震計算
応答変位法による耐震計算では3.2.1に規定する荷重を構造物に最も不利な応力、
変位、その他の影響が生じるように作用させるものとする。
3.5 液状化による浮上りに対する検討および対策
3.5.1 一般
(1)地下駐車場躯体底面以深の地盤が、3.3.2の規定により液状化に対する抵抗
率FL≦1.0 となる場合には、3.5.3の規定により液状化対策を講じるものとす
る。
(2)地下駐車場躯体底面以深の地盤が3.3.2の規定により液状化に対する抵抗率F
L>1.0 となる場合でも、地下駐車場躯体以浅の地盤が3.3.2の規定により液状
化に対する抵抗率を算出する必要がある土層と判定された場合には、3.5.2の
規定により浮上りに対する検討を行い、必要に応じて3.5.3の規定により液状
化対策を講じるものとする。
3.5.2 浮上りに対する検討
(1)浮上りに対する検討は、地下駐車場躯体側面が3.3.2に規定する液状化に対
する抵抗率を算出する必要がある土層に位置し、かつ、その土層以深の非液状化層
へ地下駐車場躯体が根入れされている場合を対象に行うものとする。
(2)浮上りに対する安全率FSは、式(3.5.1)により算出するものとする。
WS+W B
FS ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3.5.1)
U S+ U D
ここに、