¶ 車両用防護柵性能確認試験方法について
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車両用防護柵性能確認試験方法について
平成10年11月5日 道環発第30号
道路局道路環境課長から北海道開発局建設部長・沖縄総
合事務局開発建設部長・各地方建設局道路部長・各公団
企画担当部長・各都道府県道路事業担当部長・各政令指
定市道路事業担当部長あて通達
平成10年11月5日付建設省道環発第29号により道路局長から通達された「防護柵の
設置基準の改正について」において、別に通知するとされている性能確認の試験方
法を下記に通り改めたので通知する。
記
1 防護柵の設置基準第2章車両用防護柵2-2種別2 性能の各号の規定を満たすこ
との確認は、原則として、以下の要領に基づく実車による衝突試験により、道路管
理者が行うものとする。
(1) 試験供試体
① 試験供試体は、評価対象の車両用防護柵とする。
② 試験供試体の個数は衝突条件A及び衝突条件Bの2種類の衝突に対し、それ
ぞれ1体の計2体とする。
(2) 衝突条件
衝突条件Aは、原則として車両総重量25トンの大型貨物車を用いて行うもの
とする。
なお、車両総重量20トン以上の大型貨物車を用い速度の割増などにより同等
の衝撃度となる条件で行なっても差し支えない。
(3) 計測項目及び計測方法
計測項目及び計測方法は、表1による。
(4) 試験結果
衝突試験結果は、別添1に示す車両用防護柵性能評価 衝突試験結果総括表
に記入するとともに、詳細は試験報告書として取りまとめるものとする。
2 なお、上記に関わらず、以下のいずれにも該当する橋梁用ビーム型防護柵で別添
2に規定する設計方法により設計されたものは、その構成部材の強度が設計に用い
た値であることを静荷重試験により確認することをもって、衝突試験にかえること
ができるものとする。
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1) 鋼材(球状黒鉛鋳鉄品を含む)、ステンレス鋼材、アルミニウム合金材製
の材料による2本以上の横梁および支柱からなり、横梁の断面が丸または四
角型の閉断面になっているもの。
2) ブロックアウト型の構造(防護柵の柵面が支柱の最前面よりも車道側に突
出している構造)になっているもの。
3) 橋梁・高架などの構造物上に設置され、基礎となる構造物は衝突荷重に対
し変形が生じない強度を有するもの。
4) SA種以下の種別であること。
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(別添1)車両用防護柵性能評価 衝突試験結果総括表
(別添2)橋梁用ビーム型防護柵 設計方法
表1 衝突試験 計測項目および計測方法
衝突
計測目的 計測項目 計測方法
条件
載荷物の積載方法及び車
車両の型式・形状
A 検証を基に車両の重心高
寸法(重心高さ)
さを算定する。
軸重計測器等により車両
共通 車両質量
総質量を測定する。
前提
衝突条件の確認 光電管式速度計、テープス
条件
イッチ式速度感知器、高速
共通 衝突速度
度撮影フィルムの解析等
により測定する。
共通 衝突角度 車輪の軌跡から測定する。
車両の位置別にペイント
防護柵の損傷
防護柵の を施し、高速度撮影、ビデ
A (防護柵の強度性
強度性能 オ撮影および目視等によ
車両 能)
り記録する。
の
車両の最大進入行
逸脱 A 車輪の軌跡から測定する。
程
防止
防護柵の 目視によりひび割れの観
性能
変形性能 剛性防護柵の塑性 察記録を行う。状況により
A
確認 変形 コア採取し強度試験を行
性能 う。
0.5msec間隔で水平2成分
の車両重心加速度を測定
乗員の安全性能 B 車両重心加速度
し、10msec移動平均値の最
大を解析により求める。
車両の前面、上面、右側面、
後部にスキッドマークを
共通 車両の挙動 1m間隔でマーキングし、高
速度撮影、ビデオ撮影およ
び目視等により記録する。
車両の誘導性能 テープスイッチ式速度感
知器、高速度撮影フィルム
共通 離脱速度
の解析等により離脱速度
を測定する。
共通 離脱角度 車輪の軌跡から測定する。
構成部材の飛散
共通 部材の飛散状況 目視により記録する。
防止性能
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別添1
車 両 用 防 護 柵 性 能 評 価
衝 突 試 験 結 果 総 括 表
作成 平成 年 月 日
防護柵の名称 申請者名 印
防護柵諸元
種類 種別 適用箇所
高さ m 材料
基本形式 最小設置長 m 地盤条件
備考
衝突試験結果
実施機関名 印 試験施設名 試験番号
1 試験条件
衝 突 条 件 A 衝 突 条 件 B
(試験日 年 月 日) (試験日 年 月 日)
試験車両 衝突速度 衝突角度 衝突度 車両重心 試験車両 衝突速度 衝突角度
質量 (t) (km/h) (度) (kJ) 高さ(mm) 質量 (t) (km/h) (度)
車両総
重量時
( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( )
地盤条件 基礎形式
供試体長 m 施工方法
注)( )内には、設定条件値を示すこと
地盤条件、基礎型式は、試験に使用したものを記入すること
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2 試験結果
条件
計 測 目 的 計 測 項 目 試 験 結 果
区分
防護柵の
車 A 防護柵の損傷 強度性能
両
の
逸 A 車両の最大進入行程
脱 防護柵の
防
変形性能 止
性 A 剛性防護柵の塑性変形
能
乗員の安全性能 B 車両重心加速度
共通 車両の挙動
車両の誘導性能 共通 離脱速度
共通 離脱角度
構成部材の飛散
共通 部材の飛散状況
防止性能
(注)その他必要な資料がある場合は別添として添付すること。
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別添2
橋梁用ビーム型防護柵 設計方法
1-1 構造設計
(1) 構成
橋梁用ビーム型防護柵は支柱と横梁を強度部材とし、横梁は1本の主要横梁
と1本以上の下段横梁にて構成するものとする。なお、横梁は丸型、角型また
はこれに類する形状を有し、閉断面でなければならないものとする。
(2) 設計諸元
橋梁用ビーム型防護柵は付表-1・1の設計諸元を満足しなければならない。
付表-1・1 設計諸元
ブロック 横梁の極限曲げモーメント 各部高さ
アウト量
(mm)注1 (kN・m)注2 (cm)
支柱 種
下段橋梁 間隔 主要横 下段横
(m) 梁上端 梁中心 主要 下段 横梁 主要
別 1本使 複数本 高さ 高さ
橋梁 橋梁 合計 横梁
用時の 使用時 [路面か [地覆面
単体 の単体 ら] から]
C 40以上 25以上 23以上 17以上 6以上 4.0以上
B 45以上 30以上 26以上 17以上 9以上 4.5以上
2.0
以下 A 55以上 45以上 50以上 36以上 14以上 7.0以上 90以上 25以上
SC 65以上 55以上 66以上 49以上 17以上 8.5以上 100以下 60以下
SB 75以上 70以上 89以上 68以上 21以上 10.5以上
1.5
以下
SA 75以上 70以上 110以上 68以上 42以上 21.0以上
注1 ブロックアウト量は、支柱の最前面から横梁最前面までの距離をいう。
(付図-1・1)
注2 横梁の極限曲げモーメントは支点間隔2mの静荷重試験値とする。
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(a) 角ビームタイプ (b) 丸ビームタイプ
付図-1.1 ブロックアウト量
(3) 静荷重試験と部材性能値
橋梁用ビーム型防護柵は車両衝突に対して付図-1・2のように変形するもの
と仮定し、支柱の極限支持力Pw、最大支持力Pmaxおよび横梁の極限曲げモー
メントMoを静荷重試験にて求める。支柱の極限支持力Pw、最大支持力Pmaxお
よび横梁の極限曲げモーメントMoは以下に示す値とする。
・支柱の極限支持力Pw
付図-1・3(a)による支柱の曲げ試験において、荷重と変位の変形曲線を
矩形のモデルに置換した場合の30cm変形する間の塑性域での支持力
・支柱の最大支持力Pmax
付図-1・3(a)による支柱の曲げ試験において加えることのできる最大の
支持力
・支柱の最大支持力の高さ換算値P'max
P'maxは以下の式にて求めるものとする。
Ho
P'max= × Pmax
H
Ho:静荷重試験時における荷重高さ(=80cm)
H:防護柵の主要横梁中心高さ(cm)
・横梁の極限曲げモーメントMo
付図-1・3(b)による横梁の曲げ試験において、荷重と変位の変形曲線を
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矩形のモデルに置換した場合の7.5cm変形する間の塑性域での曲げモーメン
ト
なお、静荷重試験において支柱の荷重点高さは80cmを原則とし、横梁の支点
間隔はすべて2.0mに統一するものとする。また、静荷重試験は支柱、横梁の各々
に対して2回実施し、PwまたはMoの小さい値を与える試験結果を採用する。
(防護柵の変形量δは防護柵高さ80cmの位置での変形量とする)
付図-1.2 防護柵の変形
付図-1.3 静荷重試験方法、および部材性値の算定方法
(4) 部材の選定
橋梁用ビーム型防護柵の部材は以下のものを使用する。
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①横梁は20cmまで切断することなく変形するもの。
②横梁の極限曲げモーメントの値が、付表-1・1を満足するもの。
③支柱と横梁の組合せは付図-1・4の部材選定域(グラフ曲線で囲まれる範囲)
内の組合せであるもの。
付図-1.4 支柱と横梁の部材選定域
(備考1)付図-1.4において、左の曲線および下の直線は強度性能を、また右の直
線は乗員の安全性能を満たすそれぞれの境界を示している。
(備考2)支柱間隔が標準支柱間隔以下の場合は、付図-1.4に示す乗員の安全性能
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境界値(右の直線)にD/Doを乗じ、これを新たな境界値として安全性能を
照査するものとする。但し、端部支柱は適用外とする。
Do:標準支柱間隔
D :支柱間隔
(5) 横梁の継手
横梁継手部は付図-1・5に示すような構造を有するとともに、付表-1・2
の引張力が作用するものとして、材料の降伏点または耐力およびボルト有効断
面積でこれに耐えるよう設計する。
スリーブ長さ1≧2Dかつ1≧
30cmスリーブの極限曲げモー
メント≧0.75×横梁の極限曲
げモーメント
付図-1.5 横梁の継手構造例
付表-1・2 継手部の引張力
引 張 力(軸力)kN
種 支柱
主要横 間隔
梁の継 下段横梁の継手部別 (m)
手部□
下段横梁の極限曲げモーメント 2.0
C 30 30× あるいは15の大きいほう
以下 主要横梁の極限曲げモーメント
下段横梁の極限曲げモーメント 2.0
B 30 30× あるいは15の大きいほう
以下 主要横梁の極限曲げモーメント
下段横梁の極限曲げモーメント 2.0
A 44 44× あるいは22の大きいほう
以下 主要横梁の極限曲げモーメント
下段横梁の極限曲げモーメント 2.0
SC 54 54× あるいは27の大きいほう
以下 主要横梁の極限曲げモーメント
下段横梁の極限曲げモーメント 1.5
SB 70 70× あるいは35の大きいほう
以下 主要横梁の極限曲げモーメント
下段横梁の極限曲げモーメント 1.5
SA 70 70× あるいは35の大きいほう
以下 主要横梁の極限曲げモーメント
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(6) 支柱と横梁の接合
付図-1・2に示すように支柱は30cm(H=80cmの位置)まで変形し、その間
に付図-1・6に示す荷重P1、P2が主要横梁および下段横梁に作用するものと
する。
支柱と横梁の接合にはそれら荷重が作用しても耐えるよう設計する。なお、
主要横梁においては支柱を横梁内に貫通させたり、横梁後部側面を支持する等
して、支柱と横梁が一体で変形する構造にするものとする。
付図-1.6 支柱と横梁の接合
(7) 補助部材の配置
補助部材は車両衝突時の飛散を防ぐため、以下の規定により配置するものと
する。
水平方向に配置する補助部材:主要横梁、下段横梁より車道側に突出しない
こと。
垂直方向に配置する補助部材:支柱最前面より車道側に突出しないこと。
(8) 防護柵の端部処理
橋梁用ビーム型防護柵の端部の支柱間隔は付図-1・7に示すように一般部の
支柱間隔の1/2以下とするものとする。
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付図-1.7 防護柵の端部処理
1-2 支柱構造の設計
①橋梁用ビーム型防護柵は以下に示す設計方法により支持構造を設計する。
②定着部は主要横梁の中心高さに車両衝突荷重P'maxが作用するものとして設
計する。
③定着法には付図-2・1に示すように埋込方式とアンカー方式がある。
付図-2.1 定着方法
(1) 埋込方式
コンクリートの押抜せん断抵抗と補強鉄筋の引張抵抗が協働で作用し、衝突
荷重を支持するものとする。
1) 定着部の反力
車両の衝突荷重P'maxに対して、支柱定着部は付図-2・2のように四角形
の応力分布により抵抗するものとし、反力(F1、F2、F1>F2)はその四角
形の図心の位置に作用するものとする。
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付図-2.2 定着部の応力分布と反力
2) 補強鉄筋の形状
補強鉄筋の形状を付図-2・3に示す。
付図-2.3 補強鉄筋の形状
3) 補強鉄筋の配置
補強鉄筋の配置例を付図-2・4に示す。この場合、補強鉄筋は付図-2・5
に示す範囲に配置しなければならないものとする。
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付図-2.4 補強鉄筋の配置例
付図-2.5 補強鉄筋の位置範囲
また付表-2・1に示すように束ね鉄筋を1本の仮想鉄筋として扱うことが
できる。なお、補強鉄筋はD13以上とし、支柱の後部、前部に少なくとも1
本は配置するものとする。
付表-2・1 束ね鉄筋
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付図-2.6 補強鉄筋とコンクリートの協働作用
4) 補強鉄筋とコンクリートの協働作用
補強鉄筋とコンクリートの協働作用は付図-2・6に示すように作用するも
のとする。
5) コンクリートと補強鉄筋の協働抵抗R
コンクリートと補強鉄筋の協働抵抗Rは次式により算定する。
R=Rc+Rs
Rc:コンクリートの押抜せん断抵抗
Rs:後部補強鉄筋の引張抵抗
Rc=ncτ paS
nc:割増係数1.5
τ pa:許容押抜せん断応力度
S:コンクリートの計算せん断面積
Sは付図-2・7に示すせん断面積の垂直投影面積にて算出する。
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付図-2.7 コンクリートのせん断面積
Rs=2kAsσ sycosθ
k:形状係数 V型のときk=0.6
U型のときk=1.0
As:補強鉄筋の公称断面積
σ sy:補強鉄筋材料の降伏点または耐力
θ:荷重方向と補強鉄筋のなす角度 V型のときθ=45°
U型のときθ=0°
なお、前部補強鉄筋量については、後部補強鉄筋量の1/2相当量以上と
するか、または後部補強鉄筋強度計算方法に準じて算定される量以上とする。
6) 補強鉄筋の定着
後部コンクリート部は付図-2・6に示すせん断面に沿って剥離するものと
し、補強鉄筋はその剥離を防止する定着長をとるものとする。
7) 強度照査
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コンクリートと補強鉄筋の協働抵抗値が定着部に作用する反力値以上で
あることを確認するとともに、補強鉄筋の定着長が十分であることを照査す
る。
(2) アンカー方式
アンカーボルトの引張抵抗およびコンクリートの押抜せん断抵抗で衝突荷
重を支持するものとする。
なお、アンカーボルトの引張りとコンクリートの押抜きの各々について照査
しなければならない。
1) 定着部の反力
付図-2・8に示すように、圧縮側の反力点は、引張側ボルト位置からベー
スプレート圧縮側端部までの距離Dの7/8の位置として、支点間距離Jを求め、
引抜力Fを算定するものとする。なお、地覆が鋼製等の場合は、支点間距離
としてDをそのまま採用できるものとする。
付図-2.8 定着部の反力
2) アンカーボルトの引張抵抗 Rs
アンカーボルトの引張抵抗は以下の式にて算定するものとする。
Rs=Asσ sy
As:アンカーボルトネジ部の有効断面積
σ sy:アンカーボルト材料の降伏点または耐力
3) コンクリートの押抜せん断抵抗 Rc
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コンクリートがアンカーボルトに作用する引抜力Fに対して、コーン状の
せん断面にて抵抗するものとし、以下の式にて押抜せん断抵抗を算定する。
Rc=ncτ paS
nc:割増係数1.5
τ pa=許容押抜せん断応力度(道路橋示方書に準拠)
S:コンクリートの計算押抜せん断面積
Sは付図-2・9に示すせん断面の水平投影面積にて算定し、せん断抵抗を
算出する。
付図-2.9 せん断面と水平投影面積
4) 強度照査
アンカーボルト引抜力Fに対して、アンカーボルトの引張強度およびコン
クリートの押抜せん断強度が十分であることを照査するものとする。